カテリーナの森を目指して
カテリーナの森から生まれた音の物語
国東半島への旅行は、このbaobabのコンサートの
開催を知ったことから、急に具体的なものになった。
2019年まで、国東半島あるカテリーナの森で
毎年開催されていた”Sing Bird Concert"という
音楽祭。森の中でアートと音楽が融合する催し。
自然に囲まれて音を楽しむ贅沢な時間がある。
音楽祭が終わってしまって残念に思っていたら、
カテリーナの森から生まれた音の物語という名の
コンサートが昨年10月末に開催されることを知った。
気づいた時には、チケットはすでに売り切れていた。
悔やみきれずに、キャンセル待ちのメールを送った。
10月も半ばを過ぎ、もう無理かなと諦めかけていたら
キャンセルが出たとのメールが届いた。開催場所は、
大分県の山香である。さすがに日帰りはもったいない。
すぐに宿を探す。山香にある宿泊施設はどこも満室。
日出町でホテルをとり、チケット購入の旨を伝えた。
といういきさつで国東半島の旅行にきている。本日
の目的地は国東半島の山香にあるカテリーナの森。
恋叶ロードを戻ってきた頃から、足首に痛みを覚える。
ペダルを回すのに違和感がある。宇佐駅はもうすぐ
なので山香へは電車でいけばよいと、軽く考えていた。
時間は15時。検索してみると次の電車は17時35分発。
コンサートは18時開演。仕方なく自転車にまたがる。
でも足が痛い。たどりつけない不安がよぎる。嘆いて
いても始まらないので、いざカテリーナの森を目指す。
田園風景が広がっている。山香は遠くにみえる山の
またその向こうにある。たどりつけるかなと、清々
しい空気なのに心もとない。やはり旅は計画が大事。
時計の針は17時30分。途中、幾度か遅れてもよいかな
と弱気になるも、なんとか開演する前に辿り着いた。
開演までの少しの時間で腹ごしらえ。お洒落な雰囲気
の店ばかりで目移りするも、パエリアと庭のうぐいす
のだるまを頂く。タコのメキシカンとホットワインも。
美味しいお酒と食事。帰りの自転車は押していこう。
コンサートが始まる。baobabの音色が満ちてゆく。
古楽器が奏でる幻想的な音世界。ボーカルのmaika
さんの声が心に染み渡る。昨年はbaobabのアルバム
カナタばかり聞いていた。その時の情景が蘇ってくる。
※haruka nakamura 公式HP 参照
永遠と一日。アルバムの中でも、よく聞いていた一曲。
昨年の前半の出来事が走馬灯のように、頭をよぎる。
とにかく、気持ちのいい空間と穏やかな時間であった。
大好きな音楽と雰囲気とお酒と料理。贅沢この上ない。
途中大変だったけれど、それも含めて楽しい。また、
今日のような一日を過ごすことができますように。