挑み続けた先にあるものたち
その作品達には、底知れぬエネルギーが渦巻いてる。
これでもかというくらいに、大きい作品達に、
岡本太郎の挑むという言葉への、リアリティを感じる。
それは、挑み続けた先に生まれたものなのだと思う。
若い太陽の塔 1969 日本モンキーパーク(愛知県犬山)
2011年に当時の姿に改修され、輝きを放っている。
高さは26m。太陽の塔の1年前に完成している。
これを初めて見た人達の、驚いた様子が目に浮かぶ。
太陽は大きくあるべきだという強い思いを感じる。
であい 1994 三重県営サンアリーナ
1994年の三重県世界祝祭博覧会のためのモニュメント。
当時は、口の中から水を吹き出す噴水の彫刻であった。
今は、芝生の上で太陽の光を浴び輝きを放っている。
最晩年の作品とは思えない、瑞々しい力強さがある。
躍動の門 1993 浦安市運動公園
高さ17mのその門の上では、体全体で躍動感を表現した
人の彫刻が舞い踊っている。空に向かって伸びていく
植物の芽のような白い形に生命力が象徴されている。
生命の輝きと未来への希望が、この門に託されている。
こどもの樹 1993 旧こどもの城の前
子供たちは伸び伸びと個性豊かであるべきだとの思いが
ダイレクトに伝わってくる形である。一本の樹木の枝先
には楽しげな顔、おどけた顔、おだやな顔、驚いた顔。
施設は閉館したが、こどもの樹は保存されるとのこと。
この作品に込められた思いが、ずっと残りますように。
混沌の時代を、岡本太郎は挑み続け駆け抜けていった。
とてつもないエネルギーが、作品に注ぎ込まれている。
作品の前に立つと、込められた思いが伝わってくる。
その思いは時代を越えて、私達を励ましてくれている。