ラグジュアリー・ブランドを育てよう〜マーケティングマネジメント第16版を読む
ブランディングの第7回は、ブランドの究極のカタチともいえるラグジュアリー・ブランドについてです。
ラグジュアリー・ブランドというと、ルイ・ヴィトンやプラダなどに代表されるような欧州の高級ブランドを思い浮かべる人が多いでしょう。
代表的な高級ブランドの複合企業として世界的にLVMHが非常に有名です。ファッションからシャンパン、時計、香水の高級ブランドがほぼLVMHの傘下にあると言ってもいいくらいで、流通ルートの免税店のDFSなども同グループの傘下です。
日本のラグジュアリー・ブランド
日本でのラグジュアリー・ブランドと言われるとあまり馴染みがないと思われるかもしれません。しかし、永く外国人からも支持される高級ブランドはあります。
ファッションでは、コムデ・ギャルソンやスティーブ・ジョブスも愛用したタートルネックのイッセイ・ミヤケなどでしょう。
最近は日本のウィスキーも非常に高級品として認知されており、サントリーの「山崎」などは、日本では手に入らず海外で超高額で取引されているというのをニュースで見ました。
10-20年くらい前まで日本のウィスキーなんてよっぽど通でないと世界で認識されてなかったと思います。
日本でも世界に通用するラグジュアリー・ブランドを育てることは可能だということでしょう。
では、他のブランドよりもはるかに高価なブランドに顧客は飛びつくのか?
長年、社会的地位を示したい、どのような人物かを示したいという自己顕示意欲から高級ブランドを購入すると言われていました。
時代は変遷し、今では個人の喜びと自己表現を組み合わせたものとなっていると言われています。
品質や歴史、本物、独自性といったものに対して夢を感じたい(ファンであることを証明したい)からお金を使うのです。
そのブランドを応援したいという気持ちが重要になっています。
ラグジュアリー・ブランドであるためのルール
ラグジュアリーであるためには5つのルールがあります。
その1 すべてのマーケティング意思決定がブランドイメージとずれないこと
その2 プレミアムで憧れの的となるイメージを創出する
その3 カテゴリーを横断することがあってもイメージを変えない
その4 アイデンティティを守り、、商標侵害や偽造品に積極的に対処する
その5 すべての属性がブランドイメージと一致していること
まとめ
ラグジュアリー・ブランドについて、そしてそのルールについてご説明しました。
ラグジュアリーと聞くと、もしかすると自社製品とは縁遠いと感じられる方もいるかもしれません。
しかし、顧客が高くても買いたいと思ってもらえるような商品とするためのブランド活動という点ではラグジュアリーの立ち位置から学ぶことも多いはずです。
ぜひ、自社の製品・サービスの競合である最高級ブランドから学べることがないか考えてみてください。
最後までお読みいただき有難うございました。