古着ジーンズの流行をけん引するミドル世代
ビンテージジーンズが再び注目を集めており、特に40〜50代の男性がこの流行をけん引しているそうです。日経新聞(9月3日付)によると、ビンテージジーンズの価格はオークションで10年前の2倍にまで上昇し、1000万円を超える商品も出現しています。この現象の背景には、1990年代の古着ブームを経験した世代が、貯蓄が増えた現在、手の届かなかった商品に対して憧れを持ち続けていることが挙げられます。
特に「リーバイス501」などの定番モデルは、色落ちやサイズ感が評価基準となり、希少性が高まっています。愛好家たちはジーンズを単なるファッションアイテムとしてではなく、時間と共に「育てる」ものとして価値を見出しています。ジーンズが色落ちし、使い古された感がむしろ「格好良さ」を生む要素として受け入れられているためです。
40-50代がビンテージジーンズの流行をけん引
40〜50代がビンテージジーンズの流行をけん引している点が興味深いです。1990年代、彼らは20歳前後でファッションに高い興味を持っていました。それから30代には、ユニクロをはじめとしたファストファッションの全盛を経験し、家計を優先する時期を経た人が多いでしょう。
そして、ある程度のゆとりができた今、ファストファッションでいいのかと疑問を抱き、90年代に夢見たビンテージジーンズをはきたいという思いが再び湧き上がっているのではないかと考えられます。
若者世代への波及と価値観の変化
さらに、このビンテージジーンズの流行は若者世代にも波及しています。古着やビンテージアイテムには、使い込まれた歴史や他にない個性があり、これが新しい価値観として、特に若者層から支持されています。
ビンテージジーンズの人気は単なるファッションの一過性の流行にとどまらず、消費者の購買意識や価値観の変化を反映しています。40〜50代の購買層がけん引しつつも、Z世代の若者にも広がり、ファストファッションに対する反発心や持続可能なファッションへの関心が高まっているのです。
まとめ
ファッションを若い世代ではなく、40〜50代が流行をけん引しているという事実は、同世代にとってうれしい発見です。さすがに、1000万円超のビンテージジーンズというのは過熱気味かもしれませんが、ビンテージジーンズ市場は今後もさらに成長すると予測されています。
日本の古着市場は海外バイヤーにとっても魅力的で、国内外からの引き合いが増加しています。心当たりのある人は、自宅の古着を探してみるのも面白いかもしれません。