「年甲斐もなく」は無くなる!?-消齢化社会
日経新聞の一億人の未来図に消齢化社会についての記事が掲載されました。
以前に「消齢化社会」を読んで感想をまとめていますが、今後も「消齢化」はマーケティングキーワードとして目にすることが増えてくるでしょう。
流行・トレンドといった興味がライフステージの変化に合わせて変遷すると考えられていたものが、その年齢による垣根がなくなってきていることを示しています。
たとえば、「推し活」と言われるアイドルグループやサッカーチームの応援は、だいたい20-30代くらいの層が中心と思われてきました。最近は、アイドルのコンサートに親子で言ったり、高齢者のサッカーチームのサポーターグループができているなどがその例です。
実際に、年齢を重ねても「できる」という幅も増えていますし、また、年代に対する「こうでなくてはならない」というような制約もなくなってきているというのがその背景といえるでしょう。
上記の例は、年齢を重ねてもひと昔前は若い人たちの趣味と思われていたようなことが「できる」例です。
逆に、ひと昔前は中年以降くらいの世代のものだったのが若い世代にも広がっているのってないのかな、って考えたらありました。「サウナ」です。
今は、「整う」と言ってサウナが大ブームになっています。新たに開店するところはかなり清潔感もあって、若い女性をターゲットにしたおしゃれなサウナキャップのようなグッズがよく売れているそうです。
ブームになる前のサウナは、どちらかというとおじさんたちの領域でしたよね。
サウナの「整う」というキーワードが若い世代の心に刺さる市場を拡大した例といえます。
商品やサービスのターゲット顧客を年齢や性別でまとめる必要性が弱まっている、もっといえば、これまでまったくのノンターゲットだった顧客層に矢印を向けることで新たな市場拡大の機会があると考えるべきでしょう。
これからさらに消齢化が進みそうな分野があります。
男性化粧品です。
最近は韓流のアイドルグループの影響なんかもあってか、若い男性の化粧が浸透してきています。
現時点では、化粧水やクリームくらいは中高年でも抵抗はないでしょうが、口紅やネイルをして会社に行けるかと聞かれて、この年代で「はい」と言えるひとはかなり少数派だと思います。そういった意味ではまだまだ世代の壁があると言えます。
しかし、こういった意識もあと何年かでかなり変わっているかもしれません。
近い将来、中年の男性で「すっぴんでは家から出れない」があたりまえのように聞こえる日がくるかもしれませんね。
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