価値提案の策定~マーケティングマネジメント第16版を読む
コトラー&ケラー&チェルネフのマーケティングマネジメントを読みながら気づきを記しています。
今回は、価値提案の策定です。
顧客価値とは、商品やサービスから得られる便益(顧客が知覚する心理的、機能的、金銭的ベネフィット)からコスト(評価、入手、使用、廃棄するまでの顧客が負担する機能的、心理的、金銭的な知覚コスト)を差し引き、さらに、同様の代替品の評価を差し引いたもののことです。
式で書くと、
顧客価値=便益 ーコストー代替品の評価
です。
本書においては、顧客価値は機能的、心理的、金銭的価値によって構成されているとしています。
顧客価値の定義は、サブスクビジネスの浸透、SNSの影響などもあって変化がおきています。その点については以下の記事にまとめています。
本書における機能的、心理的、金銭的価値について説明します。
機能的価値:提供物のパフォーマンスに直接的に結びついたベネフィット及びコスト。これがないと土俵に立つことができない本質的な特性のことです。
心理的価値(情緒的価値):提供物に結び付いた心理的ベネフィット及びコストです。ブランド価値はここによるところが大きいです。
金銭的価値:提供物に結びついた金銭的ベネフィット及びコスト。ボーナスの支給、キャッシュバック、低金利融資など。モノやサービスにおいては上記2つと比べるとあまり重要ではないかもしれません。
顧客価値は、顧客が知覚するものですから独りよがりではまったく成り立たないです。ですからマーケターは顧客価値分析を定期的に実施してモニターする必要があります。分析ステップは以下の通りです。
1.顧客が価値を置く重要な属性およびベネフィットを明確化する
どういう点を顧客が価値を感じるのかベネフィットをリスト化します。
2. 上記の属性およびベネフィットの相対的な重要性を評価する
リストアップされたベネフィットの重みづけをします。
ターゲットセグメントによって重要性が異なることがあります。よって、この点は重要です。
3. 重要な属性およびベネフィットごとに、自社および競合企業のパフォーマンスを評価する
自社及び競合との相対評価が重要です。
4. 定期的にモニターする
顧客価値は常に変動すると考えて定期的に監視する必要があります。
価値提案を策定して、自社のポジショニングを確立します。
今回は、価値提案についてでした。
最後までお読みいただき有難うございました。