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男性化粧水の高価格商品へのニーズのたかまりのワケ

ジェンダーレスの時代、男性のメイクももはや珍しいことではなくなってきました。

日経新聞(10月15日付)の「値札の経済学」では、男性化粧水の価格が過去5年で4割上昇していることが報じられています。当初、見出しを見た際には「値上げか?」と思いましたが、実際には高機能・高価格商品の需要が増しているための現象だそうです。

特に、中高年層の「自分磨き」に対する関心が急増しています。その背景には、オンライン会議の普及により、男性が自分の顔を見る機会が増えたことが挙げられます。これにより、外見を意識するようになったとされています。確かに、普段は自分の顔をじっくりと見ることは少ないですし、自分の写真を撮る機会も減っています。オンライン会議の際、パソコンの画面に映る自分の顔を見てショックを受けることは少なくないでしょう(実際、私も…)。

そのため、化粧はハードルが高いと感じる中高年男性でも、普段使っているアフターシェーブローションにスキンケア効果が付加された高級品に手を伸ばすのは十分考えられます。2024年には、この市場規模は314億円に達する見込みです。また、価格帯の高い商品や新ブランドが次々に登場し、スキンケア市場の多様化が進んでいます。

これは、性別や年齢によるセグメンテーションの垣根が低くなっていることを示す好例と言えるでしょう。化粧品市場は、女性から若い男性、さらに中高年層へと拡大しましたが、逆もまた然りです。自社製品のターゲットセグメンテーションがはっきりしている場合でも、一度、真逆のセグメントに製品やサービスを展開することを検討してみると、思わぬブルーオーシャンが見つかるかもしれません。


#日経COMEMO #NIKKEI

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