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第9回 消費者行動の分析アプローチ

こんにちは。今回はセグメンテーションの切り口としての消費者行動分析のアプローチについて書きたいと思います。

セグメンテーション(市場細分化)は、人をタイプ毎に類型化して、その中でその商品にもっとも価値を見出してくれそうなグループをターゲットにしてマーケティング活動をすることです。

その人の住んでる場所とか年齢、職業といった属性だけではなくて、価値観とか影響を与えられてきた人とか様々な要素を分析することでその人がどんなものをどんな時に「欲しい、買いたい」と思うのか、がわかるということです。

分析のアプローチとしては、大きく「ライフサイクル」「ライフスタイル」「ライフコース」の3つのアプローチに分けられます。

ライフサイクル・アプローチ

人が生まれてから死ぬまでにおいて、経済的な状況や消費の必要性は変遷します。一般的な家族のライフサイクル上のイベントをライフステージと呼びます。たとえば、学校を卒業して一人暮らしを始める→結婚する→子供が生まれる→家を買う→子供が受験する→子供が自立する・・・そのライフステージ毎で想定される平均的な収入・貯蓄の状況、支出の必要性といったものからパターン化します。

このアプローチは一般的な価値観にイベントを想定しています。でも、多様化する価値観の中ではライフサイクルを典型的なパターンで見ることは難しくなってっ来ました。

それで登場したのがライフスタイル・アプローチです。

ライフスタイル・アプローチ

個人ごとの価値観の違いを類型化するアプローチです。

価値感についてのアプローチとしては、マズローの欲求5段階説があります。生理的欲求、安全の欲求、社会的欲求、承認の欲求、自己実現の欲求と人の欲求は段階的に登るというものです。

さらに細かく分類したものがスタンフォードで開発されたVALS(Value and Lifestyles)です。

VALS類型

ライフスタイルアプローチ

上の図のように4つのグループ(欲求追随グループ、外部志向グループ、内部志向グループ、統合グループ)とさらに細かく9つの型(生存者型、受難者型、帰属者型、競争者型、達成者型、私は私型、体験型、社会意識型、統合型)に類型化します。

ライフスタイルの分析アプローチとして、AIOアプローチも代表的なものの一つです。

Activity 活動=どんなことに時間を費やしているか

Interests 興味=どんなことに興味を持っているか

Opinions 意見=どんな意見を持っているか

上記、3つの切り口に年齢などの属性の切り口を掛け合わせることで、消費者のライフスタイルを測定するというものです。

ライフコース・アプローチ

上記2つのアプローチを折衷させたようなアプローチがライフコースアプローチです。

ライフイベント毎でどのような人生の選択をするのかは、個人のライフスタイルからくる価値感に基づきます。そして、ある段階で下した選択によって次の選択肢も限られてきます。

まとめ

ライフサイクル、ライフスタイル、ライフコースという3つのアプローチによるセグメンテーションの切り口についてでした。個人の価値観がどういう風に変わっていくのかも感じることが重要だと思います。特に、今はSNSによってコントロールされたトレンドが突発的に流行が生まれることがあるので、これが価値観の変化によって生まれたものなのか、単なる一過性のものなのかを見ることも重要だと思います。そのために、話題性のあるものには少し触れてみることが必要でしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。







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