ポジショニング その3 持続可能な競争優位の創造〜マーケティングマネジメント第16版を読む
ポジショニングについて今回は3回目です。
第1回 ポジショニングのあり方について説明しました。
第2回は、ポジションニングの軸を決めるための参照枠と差別化、類似化ポイントについて説明しました。
第3回は、持続可能な競争優位の設定についてです。
特定された差別化ポイント(POD)と類似化ポイント(POP)を駆使してポジショニングを設定します。
POPとPODの組み合わせて全ての競合に対して優位性を確立できるポジショニングを創造しなくてはなりません。
1つの差別化ポイントと類似化ポイントの組み合わせで2つの参照枠をまたぐことをストラドル・ポジショニングといいます。
サブウェイのヘルシーでおいしいサンドイッチは、マクドナルドのようなファーストフードに対しては、おいしさが類似化ポイント、ヘルシーさが差別化ポイントになります。また、健康食レストランとはヘルシーさが類似化ポイント、おいしさが差別化ポイントになります。
このように複数の参照枠で有効となるようなポジショニングの創造を考えてみましょう。
持続可能な競争優位を創造する
自社の製品をコモディティ化させないためには持続可能な競争優位を確立して他社が模倣できないようにしなくてはなりません。
しかし、競争優位が強ければ強いほど模倣される長期的には模倣される確率は高くなります。
では、どうすればよいのか?
一つの方法は、レバレッジ可能な優位性を確立することです。
レバレッジ可能な優位性とは、”ある企業が新しい優位性を獲得するためのバネとして利用できる優位性のこと”です。
アップルのiTuneがレバレッジとなりiPhoneにつながり、iCloudが新たなレバレッジとなった考えることができるでしょう。
もう一つの方法としては、常に競争優位を磨き続けることです。
それには、以下の3つの方法があります。
既存属性での差別化:現在の強みをさらに強化することです。他社が追いつくスピードよりも速く強化する必要があります。
新しい属性の追加:他社にはない新しい属性を追加することです。今までなかったような属性を追加することができれば競争優位が強化できますが、やはり長期的には模倣されるリスクはあります。
強いブランドの構築:もっとも貴重な資産となるものがブランド力の強化です。選択したポジションで育んだブランドの力が顧客のマインドに認知されることが重要です。
自社の競争優位をポジショニングでより強固なものにしていきましょう。
最後までお読みいただき有難うございました。
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