【石見銀山】また会いたい!大森町で出会った人々
石見銀山の本質的な魅力
初インド旅の余熱も冷めやらぬままに、日本の良さが凝縮された空間へ。島根県大田市大森町。世界遺産石見銀山というパワーワード。緑あふれる鉱山遺跡と江戸時代を彷彿とさせる街並。この町には自然や食事や風景や建物など、素敵なものがたくさんある。二泊三日じゃ全然足りなかった!正直なめてました。大森恐るべし。。天気が良い日に夜空を見上げると、オリオン座の内部にある星々まで見える。プラネタリウムみたいだ。こんなにたくさんの星はいつぶりだろう。。。
その中でも最も印象深いのは、町で行き交う人々かもしれぬ。。かなりパンチ効いてます。もはや観光資源と言えます笑。そこで暮らす人に会いたいってことが、旅の理由になりうる素敵なところです。
人や企業を惹きつけてやまない人口400人の町
かつて20万人の人が住んでいたとされるこの町も、今や人口400人。産業が強くて人が集まっていたけど、銀山の終わりと共に仕事がなくなって人が出ていってしまった。こう言っちゃなんだが、まぁ寂れてくわけです。
ロケーション的にも、出雲空港から大森町まで、車で一時間超。それなりに遠いです(高速道路ができるので今後短縮見込)。コンビニとか周りにないし、便利とはお世辞にも言えない環境や。。
にもかかわらず。この町には2つの魅力的な企業があります。百貨店でおなじみ、「衣食住美」を提案している群言堂さんと、世界からオーダーされる義肢装具を制作している中村ブレイスさん。
群言堂さん
中村ブレイスさん
とにかく、経営者の判断がすごいよなー。どしてここに本拠地構えたんだろう。。町の魅力とか故郷だとかあるだろうけど、会社経営する上で、経済合理性を考えるわけで…。人と会うのに便利だから、自分はオフィスを新宿駅近にしてます。だからこそ、ここで2社が成功してるのってとても興味深い。で、そうした会社に引き寄せられる人々がいるわけですな。
もう一度会いたくなる愛すべき人たち
そんな大森町で最も魅力的かもしれない資源が、ここで住まってる人たち。元々の住民から、Iターン(都市から地方へ)の移住者まで、会う人会う人にストーリーがある!いと興味深しことよ。。
大森さくら保育園の先生たち
元々大森に来るきっかけは、Eテレでもお馴染みの、松場奈緒子さんとの出会いから。羽塚さん(エネルギー半端ない福祉×執筆の先生)がつないでくれた御縁。で、採用のお手伝いをしました。「島根で、4ヶ月だけ働ける保育士を、予算ゼロで、一ヶ月以内に見つける」というベリーハードオーダー!
結果、二週間で着地できました。奈緒子さんと橋田園長(推しカツに夢中❤️)の魅力と、保育スタッフ6,000人採用した佐々木りつ子(人たらし笑)の成果です。
で、こちらの保育園は、キッチハイクさんと共に、保育園留学という面白い取り組みをされてます。
我々がやるなら、保育士留学やな!と妄想を膨らませてます笑。器の大きな橋田園長、ナイスキャッチャー伊藤さん(保育園留学の窓口されてるしごでき!)、保育士留学してメチャいきいきしているあさみちゃんと。なお、彼女は「おかえりなさい!」という挨拶で、お父さん達を魅力していますww
liquor shop unbois(リカーショップ アンボア)の兄さん
龍源寺間歩(鉱山の坑道)そばにある酒屋さん。カウンターもあるので飲めます。奈緒子さんや、やまざきさんにおすすめされて、行ってみた!
島根県大田市大森町ニ144番地にあります。まさに銀山のお膝元。
https://www.unbois.shop/
ここの兄さんがステキでした。関東から移住してて、出雲で酒造りをしつつ、大森町で酒を売ってるという。
すごい酒の数!で、地の酒を味わう。美味しい。なお、これは静岡のお酒なんだけど、蜂蜜に水と酵母菌を加え、発酵させて造る醸造酒のMeadが好みです。で、ちょっと一杯のつもりで飲んで、心地の良い空間に居続けちゃった。ところ、ちょっと寒いからコートを着てみた。したら兄さんが「寒くてすみません。ここではお酒に合わせてもらってます」とのこと。おお、人がお酒に合わせるのね。品質を担保するためにひんやりしていると。なんかとてもしっくりきました。
なお、窓の外にはネコが。兄さんが飼ってるかと思いきや、隣のおばあさんが飼ってるとのこと。この無防備なナチュラルさがたまらんです。
石見銀山ガイド会長!世界のAdachiさん
で、龍源寺間歩に続いて、どこ行こっかな?と兄さんに聞いてみたら、「あの人は石見銀山のこと一番くわしいです」とガイドのおじいさんを紹介してくれた。帰りだったみたいだけど、「いーよ、案内するよ」とお付き合いいただくことに。ありがたいことです。
で、地元の人でもあまり行かない製錬所あとへ。ここ素晴らしくよい!一発で大好きになった。緑がいっぱい。歴史を感じる空間。
そこに行く途中に若者の2名がいて、今から間歩に行く様子。Adachiさんが声かけて、16時までだから急いで!受付でお願いしてみて、と伝えてあげてる。二人を見送ったあと、多分受付の人に電話して、入れるようにフォローしている。ああ、こういう在り方が素敵。
途中、Adachiさんがとまって何か取り始めた。どうやらフキノトウ。メチャ大漁(笑)。そしておもむろに電話してる。「ヒダカさん?今からフキノトウ持ってくよー」と。聞けばドイツのマイスター(!)資格を持ってるヒダカ夫妻のお店に持ってくそうな。マイスターやで!すごい。昨日お店のパンとジェラート食べた所や!メチャ美味しかった。この店のおかげで、大森町の生活レベルが上がってる!と保育園の先生方が言ってはった。
で、「フキノトウのクロワッサン作ってもらう!」と嬉しそうに話してくれたAdachiさんでした。はぁ、なんか損得じゃなく、皆がこの共同体を大切にしてる様子。フリーライダーがいない。素晴らしいな。。忘れてしまった大切な感覚があるやんなー。
帰り際に例の二人の若者に会う(偶然ですよ)。「入れました!」と嬉しそうな笑顔で。良かった良かった。
Adachiさんと一緒に保育園へ寄る。昨日ヒダカさんのジェラート屋さんで働いていた店員さんだ。なんと保育園でも働いてはる!ふわぁ、皆それぞれのリソースを活かして生きている。
群言堂の松場大吉さんと登美さん夫婦(レジェンドな方々)
帰り道、奈緒子さんが働くオフィスに寄った所、一緒にいた三浦編集長に挨拶できた。南アフリカ在住経験ありで、電車の広告モデルでもあります。
更にラッキーなことに、松場の大吉さんに会うことができた。あ、動いた。。。穏やかで温かい。ふわぁー。雰囲気がタダモノでないよ。レジェンドやな。。
夜は松場の登美さんと会食。一つ一つのエピソードが濃厚すぎて、なかなか理解がおっつかないけど、とてもビジョナリーだと感じた。阿部家をリフォーム?(というか再構築)するにあたり、自ら住んで、自らデザイン。学校の床板とか、捨てられそうなガラスとか使って、古きと新しきを融合させた、それでいて落ち着いた空間がそこにある。これどうやって考えたのですか?と聞いたら、「建物の声を聞く」とのこと。ほうほう。。。まさに自分の踊り方でおどってらっしゃるお手本な方でした。
オカダ夫婦(群言堂ファン×保育士+鉄分多め×ものづくり職人)
ご一緒したオカダ夫婦も、か・な・りの逸材でした。これはこれで記事を書くことになるでしょう。地元が近かったり、奥様が保育士だったりで、ここにも御縁があった。私のやってるYouTubeチャンネルの話をした所(看護の転職チャンネル)、弟が看護師だから紹介しとく!とフッカルです。 ちなみに、大吉さん登美さん夫婦と同様に、「仲よし別居」を実践されてます(笑)。
他郷阿部家の皆さん
なお、宿泊した阿部家はなんとも行き届いたホスピタリティの塊のような宿。掃除も丁寧。インドのホテルとエライ違いや!(インド旅の記事参照)。ほんと逆の順番じゃなくてよかったー。ありがたみが増すです。
やまざきさんは、いっぱいお酒やおすすめのお店を教えてくれました。たくさんは、静岡から来られた料理人で、オリジナリティあふれる美味しい料理をふるまってくれました。鈴木さんは、自らの農園でとれた野菜を使って美味しい朝ごはんをつくってくれました。ちなみに元々デザイナー!一人何役もあるのです。
こんな感じで自由に生きてるのがよいなー。自分のリソースを活かして、自分らしく生きる姿がここにはあります。まずやってみる感じ。たくさんも、ここにきてから初めて自分でメニューを考えたそうです。自分の踊り方でおどるってことやな。
石見銀山生活観光研究所の矢ノ倉取締役は最終日空港まで送ってくれました。群言堂を世界へという視点が気持ちよかった。まちづくりから教育まで、ビジョンが重なる感じ。で、やっぱり移住者でした。ほんと人生色々おもろい。大森町の資源が素晴らしいという話をした際に、山と海も美味しい食事も、それだけでは差別化にならないとのこと。なんやて!日本の他の知域もそれを持っていると。確かに!日本にいるとピンとこないけど、インド帰りも相まって、日本って素晴らしい資源を持っているなぁと再認識。
役場の方々
大田市の方々からサテライトオフィスに関するインタビューを受ける。NGなしで言いたいこと伝えておく。すごく魅力ある提案でした。ちなみに、こうした取り組みの結果、移住者を40名増やしたそうな。。素晴らしい。興味ある方はぜひ。
群言堂の松場忠さん奈緒子さん夫婦
最後にこの旅で最もお世話になった素敵なお二人。
忠さんは懐の深い切れ味抜群な経営者。まちづくりという観点は自分にあまりない視点でした…。自らの器の小ささと向き合う機会(のびしろ)をいただく。
奈緒子さんは過去から未来へ歴史を繋ぐ意識をとても持っていて、これも創業者である自分にあまりない感覚。それがしなやかな強さになるんだなぁ。
大森町に根差した生活を送る二人の周りには、移住者や観光客など、様々な人がやってくる。一方、自分はベトナム行ったりインド行ったり自ら動いてかき回す。そんな一見対極的な両者なんだけど、話してみると結構ビジョンが重なる。交流により複眼的視点が得られてるわけです。色々と共創して取り組めそうな気配が漂い、なんとも楽しみです。
また会いたい人がいるってことが、この町にくる理由になりました。今度はサンドミュージアム(世界一の砂時計)と埋没林公園(4,000年前の森)を見に行くぞ(笑)。
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