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就労弱者を知っているか

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私は約12年間、就労支援者として”仕事に悩める人たち”の声を聴いてきました。 その中で多く出会って来たのが「就労弱者」です。 「就労弱者」という言葉は私の造語ですが、それがどうい…
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#障害者就労

就労弱者を知っているか。Vol.3

就労弱者を知っているか。Vol.3

障害者になることの是非近年、発達障害の検査を希望する若者は増加傾向にあり、ある専門医では検査まで半年程度待つのは当然と聞きます。
しかしその一方で、検査を受けても発達障害ではないという診断を受ける人も増えています。
そういう人は「発達障害傾向が認められる」などという曖昧な表現で診断結果の説明を受けることが多いようですが、最近では、そういう診断を受けた人のことを「グレーゾーン」と表現する人も増えてい

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就労弱者を知っているか。Vol.2

就労弱者を知っているか。Vol.2

「制度の狭間」という社会問題現在、日本の医療・厚生・福祉の世界では、多種多様化する社会問題を要因とする生活困窮者のための様々な公的支援措置(セーフティーネット)が施行されています。
それは、私の主戦場である労働市場もよろしく、就労に困難な求職者向けの支援や、障害者雇用を軸とした、使用者に対する援助策など、双方に様々な制度設計がなされています。

当然ながら、私も必要に応じてセーフティーネットに関す

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就労弱者を知っているか? Vol.1

就労弱者を知っているか? Vol.1

「就労弱者」という存在「就労弱者」という言葉は、現在どの辞書にも載っていません。
私の造語です。
当然ですが、クライアントには、そんな呼び方はしません。
ではなぜ、そういう表現をするのかというと、理解と助けを必要としている人の存在を、出来るだけ多くの方に端的に伝える手段として考えました。

最初は「労働弱者」という言葉を思いつきましたが、これでは今現在仕事をしている人というイメージが強いと思い、「

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