Lordi / SKELECTRIC DINOSAUR(1975)
総合評価 ★★★★
1975年リリース、Lordiの1stになるのだろうか。この頃はまだあまり「北欧らしさ」は前面に出ていない。6,8に片鱗が見られるぐらいか。70年代に一世を風靡したハードロックサウンドであり、KISSやAlice Cooperバンドのようなオカルティックな装いがある。音的にはUSっぽく、意外とカラッとしている。あまりUK的な、楽器隊のせめぎあう感じや情念的なものはない。もっとシンプルで、エンタメ色が強い。リリース当時は日本盤が出ていなかったようだが、邦題がついていたらどんなタイトルだっただろうか。「悪魔の休日」「魔王の爆撃機」「悪魔の饗宴」みたいなおどろおどろしい邦題がついていたに違いない。
1."SCG Minus 7: The Arrival" 1:09 ★★★
オープニング、ストーリーとSEはLordiの伝統。
2."Day Off of the Devil" 3:33 ★★★★☆
初期Alice Cooperタイプのシンプルでオカルトなハードロック。ギターの音が生々しい。70年代ハードロックの骨太、無骨な感じがよく出ている。
3."Starsign Spitfire" 3:03 ★★★★
スピットファイア、戦闘機の歌。シンプルに、爆撃するようなハードロック。ちょっとZZTop的というか、US感がある。あまり北欧らしさはない。
4."Maximum-O-Lovin'" 2:23 ★★★☆
ややグルーヴィーな曲。シンプルなコーラスのリフレイン。ただ、Lordiらしさの片鱗はある。短い曲。
5."The King on the Head Staker's Mountain" 5:21 ★★★★
大曲、LPだとA面最終曲。荘厳な雰囲気があり、後半は演奏が盛り上がる。歌詞もなかなかオカルティックでショックロックの雰囲気。
6."Carnivore" 3:30 ★★★★☆
70年代~90年代の曲を集めたベストアルバム「Killection」にも収録されていた曲。印象的なメロディを持った佳曲。
7."Phantom Lady" 3:16 ★★★★
ちょっとサザンロックっぽい曲。古めかしいハードロック。ファントム、とか言われるとちょっとメイデンを連想する。
8."The Tragedy of Annie Mae" 3:45 ★★★★☆
メロディアスで印象的な佳曲。この時代の名曲。
9."Blow My Fuse" 3:35 ★★★★☆
こちらもKillectionに収録された曲。ギター主体のハードロック。キャラクターが立っていて70年代ハードロックならではの無骨な名曲。
10."...And Beyond the Isle was Mary" 2:15 ★★★☆
キーボードのヘラが前面に出ている曲。2分のバラードで幕を閉じる。