「かんがえるな、感じろ!」
わたしは介護福祉士。
介護の世界では、腰痛でなやむ人がヒジョーに多いです。
腰のサポーターは、介護をしている人のおともだち😭
世のなかには、だれかの手を必要とするかたがいます。
車椅子へうつるとき。
立つとき。
ベッドから下りるとき。
トイレに行くとき。
食事をするときにだって。
そのための介助、一日に1~2回ならラクラクです。
でも それが、つもり つもってくると!
仕事なかまが、つぎつぎと腰痛や不調でダメージを受けていく。
それを横目で見ていて、いかにじぶんの身をダメージからまもるか必死でかんがえるように。
明日はわが身です。
そこから学んだこと。
これ、きっと応用すれば いろいろなことに使えます。
人間関係の間合いをとる。
仕事でのタイミングをみる、など。
ここでは、介護からまなんだことを書きます。
後半、けっこうマイナーな内容です。ドン引きもの!?
なので 人を選ぶために、そのうち 後半だけ有料にするかもです(考え中)。
ボディメカニクス
介助するとき。なれていないとムリな力を使います。
じぶんの力であいてを立たせようとする。動かそうとする。
むりやり動かされる。
するとひとは無意識にからだが抵抗します。
こわばったり、力が入ったり…。
そこにさからって動かすのは、よけい力が必要に。
じぶんも、相手も消耗します。
それをふせぐための大きな手立てが!
それは、ボディメカニクス。
これをつかうと、すくない力で介助できる。
介助するほうもされるほうもラクになります。
ボディメカニクスの原理7つ
1 安定をよくする
土台はだいじ。
土台がしっかりしていないと、グラグラ不安定に。
なるべく安定した姿勢をとるようにします。
たとえば立つとき。
足をそろえて立つより、肩はばくらいに足をひらくほうが安定します。
2 重心はひくく
地面にせっしている面をなるべく広くとる。
さらにからだの重心をひくくすると、安定感がよりアップします。
(ひざをすこし曲げるように落とすなど)
3 重心をうつすとき、スーッと横へ
移動するのを助けるときは、なるべく持ち上げない。
水平の方向にすーっと動かすように。
そのほうがラクに動かせます。
4 からだは近くで
重いものを持つとき。
うでを目いっぱいのばして持つより、からだのちかくで持つほうがラク。
これとおなじで、介助するかたの近くにからだを寄せたほうが、力がはいりやすいです。
5 てこの原理を使う
てこの原理、学校でならいました!
これは介護でも使えます。
ささえるところ(支点)
力をくわえるところ(力点)
力がはたらくところ(作用点)
* * *
この関係をつかうと、小さい力でもしっかりささえられます。
6 からだを小さくまとめる
おなじ重さなら、大きなボールより小さいボールのほうがラク。
ひとも介助するときは できるだけ からだをコンパクトに。
そのほうが、動かしやすいです。
7 からだ全部をつかって
からだへの介助をするとき、ひとつの筋肉だけをつかわない。
(腕だけつかうなど)
からだ全部をつかうきもちで。
腰・あし・せなか…。
全身の筋肉をいっしょにつかうと、からだの一部だけへの負担をへらせます。
ボディメカニクスよりだいじなこと
ボディメカニクスは重要です。
でももっと大事なことがあるとおもっています。
いや、ボディメカニクスを押さえておくのはあたりまえ。
でも そこをふまえたうえで、はずせないこと。
それは、これ。
ブルース・リーは言いました。
「考えるな!感じろ!」
(by:映画「燃えよドラゴン」)
介護でだいじなのは、感じるちから。
ふんばって接することではなく、力を抜くこと。
相手に接するとき。
落ちついて。まず息を吐いて深呼吸。
「ジブンが、ジブンが…」はなるべくわきにおいて。
流れにさからわず、力を抜いて、相手を感じる。
力が入っているときって、よけいな力みや緊張、視野がせまくなっていたり。
力をぬけば今まで感じられなかったこと、気がつかなかったことが見えてきます。
相手の体のこわばりやようす。
あれ、いつもより顔色がすぐれないかな…?
じぶんの体やこころのこと。
まわりのようす。
ちょっと部屋の温度がたかいなあ…など。
介助するときは相手のからだの力をなるべく利用します。
よけいなじぶんの力は使わない。つかうのは最小限の力だけ。
これ、言葉にするのはむずかしい。
リクツじゃない、感覚だからです。
うーん、なんかこんな感じ、みたいな。
きちんと頭でリクツを理解。知識を学ぶ。
からだで感覚をつかむ。
どちらが先でもかまわないです。
コツは、呼吸と間合い。そして意識。
相手にすーっとそわせるような感じで。
コツさえつかめば、力をあまり使わないので、力のない女性でもだいじょうぶです。
ジブンを押しとおすと、見えないものがある。
力を抜いて、感じること。
意識をつかうと、もっと見えてくるものがあります。