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田村一個展「おばけの神器」が始まる前に①
白白庵では2020年9月11日より田村一個展「おばけの神器」を開催します。
今回はオンライン+アポイントメント限定企画。
オンラインショップ内特設ページでの公開と連動し、完全予約制にて白白庵1階のエントランスギャラリーにて作品をご覧頂けます。
(来場は会期中の金・土・日・月に限定。予約等開催に関する詳細はこちらからご確認ください。)
新型コロナ禍を受けての店舗営業休止後、初のオンライン個展と店舗営業の部分的再開となります。
開催に先立ち、その予告編として複数回に分けて田村一の制作風景やインタビューを掲載します。
今回は田村一本人がFacebookに公開している直近の制作過程をダイジェストとして再構成。
「おばけの神器」が始まる前に、どうぞお楽しみください。
*田村一の主な作風についての解説は前回記事をご覧ください。
○「唇器」制作過程
轆轤と呼吸。
ふっーっと息を吐きながら土を上げる。自分は割とゆっくりの回転で轆轤を廻してるので、少し大きなものになると途中で息切れして、そこで手が止まってしまうような感じ。それでも上げてくのだけど、やはり気持ちが悪い。
息が切れるのと土が上がりきるのが一致するとそれはやはりいい形になってくれる。だから、最近細く息を吐くようになった。
なんだろう、この呼吸は。
轆轤は「舞踏」的な身体の使い方をすると、常々思っていたけど、やはりそれは間違いではないようだ。(田村)
この大きく挽いた円をたわませて「唇器」を形作ります。
弧の張り・緊張感はそのままに。
○「ゴースト」制作過程
↑焼成前
↓完成作品(今展示のメインビジュアル)
別パターンの焼成前はこちら⤵︎
○単
上記画像は成型した「単」に「からみ」を埋め込んだ様子です。
だんだん抽象化してきた(田村)
○轆轤の様子
自分のような轆轤好きな人間は型ものでモノができてくスピード感というかそういうのが、とても「遅く」感じられて、まどろっこしい。
今日轆轤で挽く自分を見て、こんな「小鳥」のようにせわしない身体の動きをしてるとは思っておらず、また土を叩いて芯出して、あらかた器体ができるまで2分かかってないのにも正直驚いた。
これを短いと感じるかどうかなんだけど、体感ではこれで充分。これ以上、時間かけたらダメ。
作品を作るときの時間感覚とか、身体性。(田村)
外径は一緒。
中の丸の大きさが違う。
印象が全然変わるよね。(田村)
続いてはカップを挽く様子。
”準備運動のようなもの”だけに迷いのない滑らかな動きで形作られます。
そして滑らかで無駄のない動きだからこそ生まれる美しさがあります。
○他続々と生まれる新作たち
「櫛目つけてえぐる」のがなかなか楽しくなってきた。
篠原さんはこれを「しのぎ」と表してるけど、うちのしのぎはまた別のパターンなのでなんと名付けよう?
あと轆轤逆回転でも作ってみよう。(田村)
左が時計回り、右のが半時計回り。
わかるかな?(田村)
久しぶりに急須。
自分は左利き矯正組なので、おかしなときに左手くんが顔を出す。急須でお茶を注ぐときも左手。なので、口を2つは自分でも心地よく使えるように。(田村)
これらは焼成後、どのような作品に仕上がるのでしょうか。
白白庵個展での発表を楽しみにお待ちください。
次回は田村一が昨今取り組む新シリーズ「on u」について特集します。
*当記事の画像及びコメントは田村一のFacebookより転載。
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〜見えざるものに捧げる器〜
Vessels to give to the concealed thing
白白庵 オンライン+アポイントメント限定企画
田村 一 個展
「 お 化 け の 神 器 」
PAKUPAKUAN presents
Ceramic artist TAMURA Hajime solo exhibition
“Sacred treasures of the ghost”
【オンライン】
日時:2020年9月11日(金)午前11時~22日(火)午後7時
*会期中の木曜日は定休日のため受注のみ。
会場:白白庵オンラインショップ《PAKUPAKUAN.SHOP》内特設ページ
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【アポイントメント】
日程:2020年9月11日(金)~22日(火)のうち、金・土・日・月曜日 限定
*火・水曜日はオンライン業務専従日、木曜日は定休日。
時間:午前11時~午後7時 の間で 一時間枠
*一時間を上限とする来訪枠を設定し、各枠内で最大2名までの受付といたします。
*3名様以上でのグループのご来訪はお断りします。
*アポイントは訪問前日の営業時間内までの予約受付を必須とさせていただきます。(原則として電話受付)
*マスク着用、入口でのアルコール消毒・検温必須。
感染症予防対策を万全に講じ、事前予約のある方のみ来場可能とさせていただきます。
会場:白白庵(1階エントランスギャラリー)
〒106-0072 東京都港区南青山二丁目17-14
TEL&FAX 03-3402-3021
www.pakupakuan.jp | info@pakupakuan.jp
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【出展作家】 Artist
田村 一
陶芸家 / 秋田県在住
【略歴】
1973 秋田県生まれ
2000 早稲田大学大学院修了後、東京で作家活動を開始
2002 栃木県芳賀郡益子町に移り制作
2011 秋田県に戻り、現在に至る
【企画・ディレクション】
石橋 圭吾 (白白庵)
ISHIBASHI Keigo (PAKUPAKUAN)