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【生徒発信】PBL(マイプロ・ラボ)〜まちの保健室チーム:プロトタイプ開催の報告〜
安田女子高校STEAMコースは、2021年4月に新設されたコースです。
今回は、PBLのマイプロ・ラボで、無印良品の「まちの保健室」とメンタルヘルスの企画に取り組むチームのプロトタイプ開催の報告です。
【STEAMコース主任による注:初の生徒発信です!!】
◇企画が形になるまで
私たちは二人(高1一人と高2一人)でチームを組んで、メンタルヘルスについての企画に取り組んでいます。無印良品と企画を実施しようとしていますが、その前にプロトタイプとして実際に学校内でイベントをすることにしました。そして、そのためにワークシート・進行・宣伝の3つに分けて計画を練りました。
☆ワークシートの作成
まず私たちがこの企画でやりたかったアクティビティは、以下の3つです。
①エモダイス・・・サイコロで出た目に応じて、経験や感想をシェアする
【例】 3の目→「最近ほめられたこと」、4の目→「最近悩んでいること」
②自分のこと知れてウレシート・・・自分が頑張ってきたことを可視化するレシート、頑張ってきた自分を見つめて、自信にしてほしい
③ウキウきっぷ・・・自分がこれから頑張りたいことを書き出すきっぷ。次の目標を立てることで、過去にできなかったこと/ネガティブなことから目を逸らす
この3つのアクティビティを、対面でグループ内で取り組み、人との対話を通して共有する。そうすることで元気になれる。ここに居ていいという安心感を得られる。そしてそれが心の安らぎにつながり、病みにくくなる。と私たちは考えました。
そして、①のサイコロ、②のレシート、③のきっぷのワークシートの作成を始めました。レシートはポイント制によって自分の頑張りを客観的に評価できるように設計しました。また、きっぷは短期間でできる、小さな目標を立てられるように工夫しました。
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☆進行についての検討
ワークショップの時間は無印良品さんと相談して、1時間くらいでの実施を考えています。どのように進行を行うのか、どのくらいの時間配分にすれば、1時間に収めて実施できるのかを考えました。
まず、プレゼンのスライドを、進行表の時間割に沿って進めることにしました。進行中は、明るく、わかりやすい説明を心がけました。ワークシートは私たちが独自に作った物なので、初めて見る人が困惑しないように気をつけました。
☆ワークショップ(プロトタイプ)の宣伝
ワークショップに参加してくれる人を募集するために、宣伝する方法を考えました。宣伝はチラシを作成して掲示したり、学校のネットワーク内でグーグルクラスルームを使いました。しかし、1番有効だったのは、当日の呼び込みと友達を誘うことでした。当日の朝礼と終礼で宣伝して、教室に残っている人を誘いました。
こうして、1つの企画が出来上がりました。企画名は「心の四次元ポケット」。一人一人の心に、元気を与えたい、そんな願いが形になりました。
◇1回目の挑戦
1回目のワークショップ(プロトタイプ)は、STEAMコース限定で参加を募集して、実施しました。参加人数は4名。宣伝が甘かったことを思い知りました。この日は30分間で、レシートときっぷのアクティビティを体験してもらいました。
感想のシェアの時間では、「楽しくてスッキリできた」というコメントをもらいました。また、最初あまり喋っていなかった子が最後には自分の感想をスラスラとシェアしてくれたのも印象に残りました。
しかし、レシートときっぷの記入の時間が長く、想定の2倍以上の時間がかかってしまいました。そして、それぞれの記入例がなく、具体的に何を書けばいいかイメージしにくかったということに気づきました。
また、私たちが1番達成したかった「元気になってほしい」、「スッキリしてほしい」という目標が達成されたかを確認できなかったので、2回目ではアンケートを取ることにしました。
◇2回目の挑戦
2回目の挑戦では、1回目の挑戦から改善して実施ができるように、急いで準備に取りかかりました。イメージしにくかったワークシートの記入例の作成、目標達成を確認するためのアンケートの作成、またプレゼン資料もイベント用の明るい感じのイラストを採用して作り直しました。
1回目からの大きな変化は、参加してもらう対象生徒をSTEAMコースから中高全体にしたこと、新たに「三か条」を作ったことです。「三か条」というのは、参加者により企画に没入してもらえるように考えた、企画者との約束のようなものです。
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ここに書いてあることは当たり前のようにも感じますが、これを心に留めるか留めないかでは、反応に雲泥の差が出ます。
こうして改善して臨んだ2回目のワークショップ(プロトタイプ)。参加人数は11名。当日の呼び込みが効きました。この日は、1時間で、サイコロ、レシート、きっぷの全てのアクティビティを開催しました。とても盛り上がり、笑顔で過ごせたあの時間はとても幸せでした。
実施したアンケートでは満足度も高く、「楽しかった」や「名札があるとよかった」とコメントいただきました。また、次回への反省点として、ワークシートを1枚1枚配ると時間がかかってしまったので、リーフレットのようにまとめたものを机に置いておくといいかもと思っています。
プロトタイプ実践が2回終わった今は、無印良品の「まちの保健室」担当の方への報告会に向けて、プレゼンを作成しています。無印良品さんの商品で利用させていただけるものはないか、見積書も作成しています。
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■ 執筆者:安田女子高校 一期生(高2)
マイプロ・ラボ まちの保健室チームメンバー
好きなことはカマキリの飼育、嫌いな物はゴーヤです。
基本好き嫌いはない方ですが、ゴーヤとは中々分かり合えず、いつか沖縄県のゴーヤチャンプルに挑戦できる日を夢見ています。
興味があるのは、東洋医学で、漢方の研究をしてみたいと思っています。
■記事責任者:STEAMコース主任