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PdMをもっと深く知る_#9_リカーリングモデルの要「維持と拡大」

前回は「顧客への提供価値を高める方法」と「顧客自身で課題解決することでフラストレーションを軽減する方法」について見ていきました。

今回からは、「既存顧客維持」と「既存顧客からの売上拡大」について学習していきます。
短いパートですが重要な内容です。
文字数:約1,900

参考図書

第2部 プロダクトは顧客体験の中心にある

・ここからはプロダクトを使って顧客の価値を高めるとはどういうことかを理解していく
プロダクトを使って潜在的なユーザーの認知を得る方法から、有料顧客に変えるための効果的なプロダクトの活用まで理解していく
プロダクト主導型組織とは、プロダクトが顧客体験全体の中心に位置づけられる
・典型的な顧客のライフサイクルを時間軸に沿って見てみる
①Top of the Funnel (TOFU)
・ある人や企業が見込み客になったとき
②デモ/トライアル
・試してから買うが当たり前になってきている
・見込み客の最初のエンゲージメントはまずプロダクトを試してもらうこと
③購入/コンバージョン
・トライアルユーザーにROIを証明するのに十分な機能を提供し、もっと使ってみたいと思わせなければならない
④セットアップ/オンボーディング
・有料顧客になると関係性が劇的に変化する
・顧客を「初めて」「期待」から「楽しい」「夢中」という状態に確実に転換させる
⑤アクティベーション
・顧客がプロダクトの魅力を発見し続けるために、早い段階で満足させる必要がある
顧客の期待に早く応えて、それを超えていかなければならない
⑥クリティカルイベント
・関係性における初期段階の目標は顧客に同じことを繰り返してもらう(習慣化させる)こと
⑦アップセル/拡大/更新
・満足した顧客に対してさらに価値を提供できる方法を考える
⑧アドボケイト
満足している顧客は最高のマーケティング担当者であり、ビジネスの代弁者にするために可能な限りの手段を講じる

プロダクト・レッド・オーガニゼーション
顧客と組織と成長をつなぐプロダクト主導型の構築
ISBN 978-4-8207-2955-6 C3055
P23、24、112〜113

10.契約更新と拡大で生涯顧客を作る

◼️維持と拡大

・前回は「価値の届け方」「より良いセルフサービスな体験を提供」について焦点を当てた
・リカーリングビジネスにおいて、新規顧客獲得よりも既存顧客を維持して、その顧客との関係を長期的に発展させることの方が重要
・既存顧客内での拡大として、「アップセル、クロスセルによって得られる収益」が「解約による損失を上回る」ことをマイナス解約率と呼ぶ

<マイナス解約率実現のためにユーザーから追加の収益を得る方法>
①先行指標の理解
・先行指標がなにかを理解することで、ユーザーに機能の利用を促したり、ユーザーが同僚に勧めたりするためのインサイトを得ることができる

②長期的な顧客維持状況の計測
・オンボーディングがユーザーの行動を一時的に変えただけなのか、それとも習慣として定着できたのかを知る方法
・ユーザーが継続して使い続けるかどうかを知るだけでなく、理由を理解して行動を起こさなければ意味がない
・どの機能に定着性があり、どの機能にないのかを理解する、個々の機能への注目が不可欠

プロダクト・レッド・オーガニゼーション
顧客と組織と成長をつなぐプロダクト主導型の構築
ISBN 978-4-8207-2955-6 C3055
P183〜189

◼️ヘルススコアの測定

・顧客獲得コスト(CAC)は高くなりやすい。高いコストで獲得した顧客は失いたくない
・ヘルススコアを導入することで、警告のサインを示すことができ、どこに時間を費やすべきかを示すことができる
重点的に取り組むべき顧客に対しては、データを活用し対話に役立てる
・例えば利用率の低い顧客にもっと利用することによるメリットを伝えるメッセージを送るなどアプリ内のインタラクションを自動化することもできる

プロダクト・レッド・オーガニゼーション
顧客と組織と成長をつなぐプロダクト主導型の構築
ISBN 978-4-8207-2955-6 C3055
P189〜191

<#9_リカーリングモデルの要「維持と拡大」の所感>

リカーリングモデル、カスタマーサクセスをご存じの方には自明な内容だったと思います。

もちろん私も今回の内容は疑問もなくすっきり読むことができました。
大きな気づきとしては、PdMとして維持と拡大にもデータをうまく活用する必要があるということでした。

本書内にはヘルススコアの組み立て方と運用について事例も含まれています。
是非興味のある方は手に取って読んでみてください!


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