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生産管理システムを勉強してみた#2-2(後編)

新しいキャリアに挑戦予定

すぐに戦力になれるように生産管理システムについて勉強を開始

早いもので3回目の投稿です。継続は力なり

参考図書

#2-1(前編)の振り返り

第二章はセクション数が2-11までと多いため、2回に分けました。もしかすると今後もセクション数に限らず内容が濃ければ分けるかもしれません。

生産管理システムという漠然としたものを俯瞰するための基礎知識ということで

2-1:製造業の5つの基幹部門・機能
2-2:生産形態の5つのカテゴリ
2-3:全員納得のシステムは基幹部門・役職の全体最適
2-4:生産管理システムに必要な4つの情報カテゴリ
2-5:見える化というキーワードを主体にした情報整理
2-6:見える化→共有することでカイゼンへ

という内容でした。後編早速開始してみます。

2章後半のまとめ

06_まとめ

2章はだいぶ長い文章が続いてしまいました。最後までお読みいただいた方には感謝申し上げます。私の備忘メモみたいなものでもあるのでご容赦ください。

2章は言葉の定義やその役割が多かったので振り返ることが多くなるかもしれません。適度のリンクを貼るなど注意しないといけないです。

引続きインプット→アウトプットのトレーニングを続けます。継続は力なり。

<2-7 要点>製造業のバリューチェーン

7_バリューチェーン

・商品は原材料メーカ→製造→卸→販売→アフターサービスのすべての段階で付加価値を生み連鎖する
・良い生産管理とは、モノ・情報・技術の流れを最適にコントロールすること
・社内の各部門、関連する取引企業がリアルタイムで情報を共有でき、業務に反映できる情報インフラが必要
・サプライチェーンはモノの流れ
デマンドチェーンは情報の流れ。顧客の需要情報であり、これにクイックに反応しモノを流すことが重要
エンジニアリングチェーンは技術の流れ。技術情報や設計情報であり知恵、知識の流れ

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P39~41参照

<2-7 所感>

相変わらず綺麗に概念がまとまっており、経営学で使われるワードを製造業に落とし込んで説明してくれています。

本書には図も挿入されており、図がなくても分かるようにまとめているつもりですが、2-7に挿入されている3つのバリューチェーンのつながりはわかりやすいです。さすがに図の挿入は躊躇しますのでアップできなくて恐縮ですが、時間があれば自作してアップロードしてみます。(本書に備忘メモ記載済み!)→9月25日に更新しました

_3つのバリューチェーン

<2-8 要点>企業間全体でものづくりを考えるSCM

8_サプライ

・SCMの原型は衣料品メーカが素早く納品することを目的とした取組み。受発注・在庫データを企業間で共有し、在庫削減、納期短縮を目指したもの
顧客情報が販売側から→購買・製造とリアルタイムで共有することができれば、売れ筋商品を生産するための部材の仕入れや生産計画のタイムリーな組み替えができるようになる
・ムダな在庫の抑制とLT短縮につながる
・企業間の情報共有はEDI(Electric Data Interchange)で実現し、文章から電子データ化することで商取引を効率化する
サプライチェーンのボトルネックを見つけて改革する手段
①3PL(3rd Party Logistics)
 第三者が荷主の立場でロジスティクスの企画・設計・運営を行う
②ミルクラン方式
 1台の車両が発注先企業を巡回して集荷する方法。集荷先の工場が巡回可能な距離兼に立地していることが前提

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P42~44参照

<2-8 所感>

EDI、3PLは重要なキーワードだと思います。製造業に限らす小売りやEC事業を検討している人も自社内のEDI化およびロジスティクスを初期から検討しておかないとビジネスとして非効率極まりなくなってしまいます。

3PLはアマゾン、トラスコ中山など相当在庫力(ロングテールなものも含んだ)を持った企業が強い印象です。(参考サイトによると思った以上のプレイヤー数)

今やWEBで注文したら当日・翌日に届くのが普通です。ロジスティクスをスクラッチで立上げて実現するのは投資とコストがかかりすぎます。

ECサイト構築はBtoC(CtoC)ではかなりポピュラーになってきましたが、ロジスティクスはなかなか勇気が必要かと思います。

製造業というフレームワークを規範としながらも、ビジネスのオペレーションに近い部分を丁寧にまとめたセクションだと思いました。

<2-9 要点>エンジニアリングチェーンはBOMの源流

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・エンジニアリングチェーンは研究・開発・技術の流れ

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P45~47参照

<2-9 所感>

おそらく生産管理システム、CAD、PLMなどポピュラーなシステムに絶対不可欠なBOM(Bill of Materials:部品表)の登場です。

要点がとても短いのは、どうやらBOMは第7章で詳細な説明がなされるようです。なのでそれが完成したらリンクを貼るのがベスト。

ちなみにBOMは本当に重要です。特に製品ライフサイクルが長いものはちゃんと整備しないといけません。(言うは易く行うは難し)

車は一般的に数万点から構成されている。とよく聞きます。EV化が進み部品点数は相当数減ったとしても複数であることは同じです。

設計が創るE-BOM(Engineering)と仕様が固まって必要な部品群となるM-BOM(Manufacturing)は結構連携されていると思います。問題はS-BOM(Service)です。アフターサービスの際に連携が極めて難しいです。

新品は昔使っていた部品が改版・絶版となれば、最新のものを組み付ければ完成。一方ストックベースでみると、昔の部品情報のみ。

気付いた人が最新版がいるということで個別発注。互換性があるのか、互換性がないので別のアタッチメントがいるとか。ともう大変です。

最新の部品情報が最上流であるE-BOMから流れて連携すれば良いですが、S-BOMはストックの仕様情報が必要なので大変です。

要点が短いのに所感が長くなってしまいました。7章に期待です。

<2-10 要点>エンジニアリングチェーンを強化するPDM・PLM

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・CADデータは形状情報がメインで、ほかのシステムと連携するのが難しかった。そのため生産管理システムもCADデータを切り離すことが多かった
PDM(Product Data Management)は設計された製品構成にしたがって形状・文章データを管理する。図面管理だけでなく、製品の部品展開や設計変更の履歴管理ができる
PLM(Product Lifecycle Management)はPDMをさらに発展させて出荷後のアフターサービスまでのライフサイクルを含んで電子データを一元管理する

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P48~49参照

<2-10 所感>

<2-9>で出てきたBOMが要のエンジニアリングチェーンをシステム化したものですね。E-BOM、M-BOM、S-BOMの連携とメンテ工数削減がPDM、PLMを意味あるシステムとして運用するキーワードとなりそうです。

<2-11  要点> 生産管理のグローバル化

11_グローバル

・グローバルSCMは海外の工場に製品を手配する場合、蜘蛛の巣状の経路と時差を考慮する必要がある
・地球規模のネットワークとグローバルSCMを構築し、グローバルに生産・販売・在庫の管理と調整をする組織が必要
・SAPやOracleなどの大規模ERPでグローバルSCMを構築する企業が増え、生産(Production)、販売(Sales)、在庫(Inventory)を最適化するPSI計画システムも増えた

引用:生産管理システム構築のすべて ISBN 978-4-534-04674-1  P50~52参照

<2-11 所感>

私が就職活動をしていた08~09年ごろ(世界金融危機の真っ只中)はグローバル化がトレンドでした。就職する企業を決めるための一つのキーワードだったように思います。

いまで言うSDGs、ESGのようなものかもしれません。

グローバル化が時代遅れになったというわけではなく当たり前になったと思います。一方でグローバルSCMは19年の米中貿易戦争、20年のCOVID-19と従来から認識されていたリスクが顕在化しています。リスクがあることが分かっていたがまさかここまで世界規模でリスクが蔓延するとは誰も予想できないですよね。

やれBCP(Business Continuity Plan)を作れ、国内回帰で自動化して固定費削減して利益を出せ。と急に言われてもなかなかモチベーション上がらないですよね。

そういった意味でもグローバルに限らずちゃんと生産管理システムでリアルタイムなBEP、運転資金の把握は必須です。

あわてて現状を把握しようとしたらデータがない、あると思ったら運用されてない・・・という現実を避けるためにも。


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