香川県・県議の海外視察【棄却】
香川県議会議員の海外視察に関する住民監査請求の結果が報道されました。
香川県住民監査請求の結果の要約
1. 住民の請求内容
住民監査請求は、香川県議会の議員派遣に伴う公金支出が違法かつ不当であるとして、この支出を県議会議員から返還させるように香川県知事に勧告することを求めています。請求人は、知事が県民を代表して訪問するべきところを、4名の県議会議員を高額な公費を使って派遣した点を問題視しています 。
2. 議会事務局の意見
議会事務局は、議員派遣に関する旅費は「香川県議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当支給条例」に基づき、国家公務員の例によって支給される合理的な金額であると説明しています。また、為替レートの変動や現地の治安状況などを考慮した結果、派遣費用は妥当であると主張しています 。
3. 事実認定
監査委員は関係書類と議会事務局職員からの聴取を通じて以下の事実を確認しました:
議員派遣は新田耕造議長を含む4名の議員が昨年11月に南米と北米を訪問したものであり、その総費用は約870万円。
この派遣には事前に議会の承認が得られており、派遣目的は香川県と訪問先の各国との友好親善及び経済社会交流の促進である 。
4. 監査委員の判断
監査委員は、本件請求を理由がないとし、棄却する決定を下しました。以下がその理由です:
旅費の支出は条例に基づき正当であり、為替レートの変動を考慮すると妥当な金額。
海外派遣の目的は、香川県と各国との友好交流の促進にあり、合理的なものである。
議会の裁量に基づき適切に議決されており、違法性はない。
クラウドファンディングの活用は行政の責務を果たすための手段としては適当でない 。
以上が香川県住民監査請求の結果の要約です。これにより、監査委員は議員派遣に係る公金支出が適法であるとの結論を下しました。
県議会議員の海外視察は、視察の目的、内容、金額の経済性などを総合的に判断する必要があります。過去の裁判例も参考になります。