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【超マニアック】α9III+オールドレンズで1/80,000秒を使う方法
なぜこの記事が重要か?
・α9IIIでオールドレンズを使うとシャッタースピードが制限されてしまう
・グローバルシャッターの性能が活かしきれない
・この問題の解決策を説明する
本文
α9IIIでオールドレンズを使うと、シャッタースピードが1/8,000秒に
制限されてしまう。
Threadsでこういう内容を書いたところ、一部反響がありました。
というわけで本日は、α9III+オールドレンズでシャッタースピード1/80,000秒を使うやり方を説明します。
あまりにもマニアックな内容なことご了承ください。
1:予備知識
α9IIIは絞り値でシャッタースピードが制限されます。
F1.1以下→8,000分の1秒まで
F1.2-1.8未満→16,000分の1秒まで
F1.8以上→80,000分の1秒まで
となっています。
マウントアダプター経由でオールドレンズを使うと、当たり前ですが絞り値が伝達されない。そのため、最速が1/8,000秒になってしまうのですね。
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Fが「--」になっていますね。
そもそものF値がないので、8,000分の1秒までになってしまうわけです。
これだとグローバルシャッターならではの「超高速シャッターでストロボ同調」がいかせません。α9IIIの魅力が半減です。
ベース感度がISO250ということもあり、「さすがにな」「もったいないな」と感じてしまうでしょう。
ではどうするか?
2:解決策
結論から言うと、TTArtisan M-E 6bit IIで実現可能です。
ライカMマウントレンズをαシリーズにつけるアダプターですね。
くわしい仕様は公式ページを見て貰うとして、本製品の特徴は
ライカの6bitコードを認識。Exif情報に焦点距離を記録し、カメラボディの手ブレ補正焦点距離を自動で設定
撮影時の絞り値をExif情報に記録可能(カメラボディから手動で設定が必要)
レンズに6bitコードが無い場合、アダプター側面のダイヤルからレンズの焦点距離情報(135mm、90mm、75mm、50mm、35mm、28mm)を切り替え可能
航空機用アルミ素材を使用し、重量わずか40gを実現
この4点にあります(公式HPより引用)。
なかでも「撮影時の絞り値をExif情報に記録可能」が大事なんですね。
このアダプター、なんらかの仕組みでボディ側の絞りを反映させています。
つまり「本体で絞り値を設定すれば、対応したシャッタースピードが使える」ということです。
これだとわかりにくいので、具体的にみてみましょう。
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このようにセットします。アダプターとしての出来はかなり良く、剛性も問題ありませんね。
こうなると先ほどと違って
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F値が表示されていますし、1/80,000も実現出来ています。
これでオールドレンズでもα9IIIの性能をフルに発揮させることができるわけです。
「オールドレンズ側の絞りを決める」「ボディ側での絞りをセットする」が本来の使い方ですが、シャッタースピードに関係するのはボディ側の絞り値のみ。
ということは、ノクチルックスのような超ハイスピードレンズを使っても、ボディ側の絞りを調節すれば1/80,000秒が実現できるということになります。
これについては何らかのトラブルがおきる可能性もあるので自己責任でお願いしますね。
今回の記事はあくまでテストの結果報告と情報提供です。
なにらかの機材トラブルや破損などおきたとしても、私は一切の責任を負いません。ご了承ください。
では、本日はこのあたりで。