父の日の夕ごはん︰ラタトゥイユ
夏になると必ずつくるおかずがいくつかある。ラタトゥイユはそのうちのひとつ。ラタトゥイユってどこのおうちでも夏になったらつくるのかな。実家ではそうだった。中学生の頃、母が栗原はるみさんの本を買ってつくったのが最初だったと思う(この本、自分自身でも古本屋で買って、今もバイブルとして置いている)。
父の日に、広瀬さんにリクエストない?と聞くと、ラタトゥイユがいいなとのこと。今年初めてつくるーとウキウキしてくる。冷えたのを食べたいから、おでかけする前に作って冷やそう。冷蔵庫に立派なトマトが3つもあるから、トマト缶じゃなくてフレッシュトマトでつくることにする。
ラタトゥイユってテキトーにつくってもそれなりの味になるけど、テキトーなりの、なんだかぼやっとした味になるとかイマイチな仕上がりになることもよくありませんか(わたしだけか?)。今年つくる最初のラタトゥイユだから、今日はちゃんとつくってみようと思う。この「ちゃんと」とは、野菜を炒めていくときにいちいち塩をすることと、にんにく・玉ねぎ・人参など、だしのもととなる香味野菜をしっかり蒸し煮することを指す。あとは煮詰め具合も肝心な気がする。ラタトゥイユはちょっと形が崩れるくらいに煮るのがわたしは好き。
鍋にオリーブオイルをひいて、にんにくを入れて火にかける。ジュワジュワとしてきたら玉ねぎを入れてフタをする。急いで人参も薄くいちょう切りして加え、一回目の塩をする。鍋を揺すってフタをして、じっくり蒸し煮。このあいだに他の野菜を切っていく。
なす、ズッキーニ、パプリカは赤も黄もあるのでどっちも。ちょっと残ったしめじもいい味が出るから入れましょう。なすは塩水につけて、パプリカは白いワタを取って、更にしめじは半分に割いておく。あぁ丁寧に料理してる今!というこの満足感。野菜たちも本望であろう。
しっとりと汗をかいた風情の玉ねぎ・人参の鍋に、しめじと少しの塩を加える。ざっと混ぜてフタをしたら、なすをざるにあげていく。しっかり水気を切ってから鍋へ。ズッキーニも入れて、ざっと混ぜてまた塩。フタをして、トマトを切る。湯剥きしたら完璧だったのだろうが、それは面倒で省略してしまった。大きく切って、煮えてくる間に皮がはがれるのを取ればいい。パプリカとトマトを入れて、ざっくり混ぜる。ローリエと乾燥バジル、スープの素は少しだけ入れて、煮えた後で調味しよう。
しばらく置くと(この間に掃除機をかけたり食器を拭きあげたり)野菜全部から出た水分でぐつぐつしてくるので、様子を見てフタを取って煮ていく。最後に調味するときには、砂糖としょうゆも少しを入れる。これは栗原さんの本で学んだこと。鍋ごと冷やして、更にタッパーに移してから冷蔵庫で冷やせば夕ごはんには味が落ち着くだろう。今日はうまくできた予感。食卓で広瀬さんが育てているフレッシュのバジルをちぎって飾ろう。
メインは豚肉のビール煮にした。
ビシソワーズ(野菜宅配で来たじゃがいもと新玉ねぎと豆乳)、みょうがと生ハムのチーズ巻き(いつものみょうがの生ハム巻きにクリームチーズがJoin)、できたて豆腐(にがり付きで売ってた豆乳、レンジで簡単に)と、とっておきの白ワインと共に。