くじけそうな日の夕ごはん︰トマトミートローフ
朝から蒸し暑い日。打ち合わせの後、区役所へ向かう。マイナンバーカードの更新手続き。2週間ほど前に通知が届き、見ると更新期限がもう迫っていたので急遽今日、時間をつくって行ったのだが、区役所に着いてみると「更新期限が過ぎても手続きできます!」とあちこちに標示されていて、ちょっとヘコむ。うっそ!じゃ通知するときに教えてよ。っていうか、この標示は誰のためなんと心の中で思ってしまう。きっとコロナのいろいろで区役所は大変だっただろう。全部の部門で大忙しで、きっとテレワークもできない内容のものも多かっただろうしとか考えてみるけれど、7㎝ヒールで日差しの下を駅から15分かけて歩いてきたこともあってどうにも心がザワザワする。
今週は毎日朝から外出して仕事をしていたから疲れてるんだ。だから今日は鳥貴族にしようって言おうと思いながら電車に乗る。今夜は料理しない、と決めると心が軽くなって、ちょっとだけスーパーに寄ってみようと思えた。いま、我が家の野菜室にはみょうがと玉ねぎとトマトと人参くらいしかないのだ。そう、これも料理をしたくなくなる要因のひとつになってるんだよね(だから仕方ない)。
で、その数時間後の食卓がこちら。
豆腐のポタージュと、豆苗のおひたし(ゆでた豆苗と揚げを、だし:しょうゆ4~5:1に漬ける)、キャロットラペ(シンプルverに美味しいオリーブオイルをかける)、切り干し大根のサラダ(パクチー乗せ)、そしてトマトミートローフ。
意地になっていたと思うのですが、生協から6つも届いたトマトを消費したい欲に加えて、ちょっと安かった合いびき肉で何かしようかなと考え始めたことから、ここまで展開できた。好きなことならどんな状態でも何かを生み出すことができる。まさにそれを実感するような数時間だった。ちょっとハイになっていたかもしれない。自分の中にあるやる気を振り絞って(ってよく言うけど、ほんとに絞りカスまで全投入して)つくり上げた夕ごはんって感じで、できたときは達成感よりも疲労感がすごかった。好きでも疲れるときは疲れるなと冷静に考えたりするくらい。実家の母や妹は、「料理がめんどくさい」と言いながら毎日ごはんをつくっている(私のように気まぐれにひとりで飲みに行ったりしないし)。世のお母さんたち、本当にすごいです。こんなときは毎日のおさんどんとは、どんな仕事よりも粘り強さと根性が求められる尊い仕事だとしみじみ思う。
トマトミートローフは、ピーマンと玉ねぎのみじん切りを入れた肉だねを、溶けるチーズ・トマトと重ねてレンジで加熱した後にトースターで焼くだけの簡単なレシピ。ピーマンが入ることで味が締まって、トマトやチーズが引き立つ。味はハンバーグっぽくて満足度が高いけど、丸めて焼かなくていいのでずいぶん気が楽だった。気が楽になった分、おかずの品数も増やせた。何も知らずに広瀬さんは「ハンバーグっぽいって言ったけど、これよりいつものハンバーグの方がいい」とか言っている。明日は絶対鳥貴族にしよう。