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漢字ノート

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※現在募集を停止しています。再開まで今しばらくお待ちください。 漢字note依頼場所です。 あなたにあった漢字noteの依頼を随時行なっています。 漢字のヤツってなんだ?話してる間に見えたイメージを、独断と偏見で漢字選出し、いい感じに説明文をつけます。<無料です> これまで非公開で行ない40件ほどご依頼をいただきました。 漢字noteってなんだ?説明文の補足をNoteに記載します。基本的には贈られた人が解釈して良いことになっていますが、参考までに独断と偏見による解釈を

漢字ノート其の十二『綾』

綾リョウ、リン あや 緻密な綾織り糸が交わり、織り込まれていく過程では、見えない部分にこそその本質があります。 触れるとしなやかでありながら、どこか強さをも感じさせる。まるで、揺らぎながらも折れることなく進む人生のようです。 また、「綾」という存在は、その形や模様が固定されたものではなく、光の当たり方や見る角度によって印象を変えます。 これは、人が持つ多面性や、そのときどきの状況によって異なる表情を見せる心の在り方と重なります。 縫い目と綻び綻びが生じることもあ

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漢字ノート其の十一『珀』

珀ハク 純粋は透ける大地の奥深く、長い年月をかけて堆積した樹脂は、暗闇の中で静かに眠る。かつては木々の枝先で滴った一粒の雫。 小さな生命や森の記憶を内包しながら、静寂と圧力の中でその姿を変えていく。その輝きは、まだ誰にも知られず、触れられることなく隠されている。 千年を超え、万年をも超える時の重みの中で、不純物は徐々に取り除かれ、透明度を増していく。 樹脂の内に閉じ込められた気泡や微細な欠片さえも、時の流れが形を変え、宝石のような純粋さを映し出す。 琥珀の表面は光

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漢字ノート其の十『諷』

諷フウ そら(んじる)、ほの(めかす) ぼんやりした光の役割灯台の光は遠くを照らし、希望を与える存在です。しかしその根元、灯台の下には影が生まれ、暗がりが広がります。 この暗がりは、照らされた場所の明確さに対し、見えない部分の存在を際立たせます。 照らされた道は安心感を与えますが、暗がりには未知と可能性が眠っています。人は明るい場所に注目しがちですが、暗闇こそが新たな発見やひらめきの源となり得るのです。 照らされない場所の意義暗い場所が何もない空虚ではなく、まだ光

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漢字ノート其の九『塑』

塑ソ でく 大きく切り取り、形作る無秩序な中に潜む可能性を見出す瞬間。 形のないものが形を得る過程を象徴し、創造の始まりの曖昧さと神秘が込められています。 命を吹き込む最初の行為。無限の可能性を秘めた混沌に対し、一歩を踏み出して形を与える行動そのものを象徴しています。 削りや磨きは、創造行為の緻密な部分を象徴し、完成形が見えない中での継続的な探究と努力を表します。 全体の調和を意識しながら、小さな部分を根気よく形作ることが求められます。 刻々とし続ける創造行為を続

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漢字ノート其ノ八『遇』

遇グウ・グ あ(う)・もてな(す)・たまたま 引き寄せ、寄せ付けないたまたまうまくいくことがあったり、運が悪くここぞというときにピンチに陥る。 深く考えていないのではなく、それは偶然を引き寄せている。 運命や天命などではなく、縁によって回り回っていて、鶴の恩返しのようなものが日常で起きている。 ひとりでに操ろうとしなくていい。 運が悪いときにも助けてくれる人がいるから。 新たな縁を呼ぶ何かが足りないと感じたら、旅に出かけるのがいい。 ふらっとどこかへでかけたり、そ

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漢字ノート其の七『慕』

慕ボ した(う) しの(ぶ) 自分に寄り添う夏の空は、一面に広がる陽の光と影の戯れ。 強い光に目を細め、心の中に揺れる水面を感じる。 影は自らを映し出す鏡でもあり、どこか遠くの湖面に繋がる窓のようでもある。その湖面に映る自分の姿にそっと問いかける。 秋風が運ぶ木の葉たちは、静かに地上へとその旅を終える。 深い色彩をまといながら、それぞれが異なる場所に舞い降りる。 その姿は、時間が紡ぐ贈り物のようで、触れずとも分かり合える距離感を教えてくれる。その落葉の中に、言葉

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漢字ノート其ノ六『昂』

昂コウ、ゴウ あ(がる)、たか(ぶる)、たか(い) 日の出と月の入り交わることのない太陽と月は、それでも互いに引かれ合い、陰陽のように調和を生み出している。 月明かりは暗闇の中でぼんやりと浮かび上がる。 優しく心を照らすけれど、あまりに頼りすぎると、暗闇の深さに飲み込まれそうになる。気づけば、自分自身の輪郭すら見えなくなってしまうこともある。 日の出を待つ誰しもがいつまでも陽の光を浴びたい。 暖かい場所で優しくて広い空を待ち望んでいる。 ただ陽の光はずっと続かな

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漢字ノート其ノ五『護』

護ゴ まもる 保守ではなく守護必ず守り切るという信念よりも、ベールに包み、くるんであげる。 外を固めるわけでもなく、守りたいものを包み込んでいる。 護りたいと同時に、護られたいと思っている。護りたいものがあるから自分も守られているのだと確信している。 大切なものに触れるとき、直接触れるのではなく、ゆっくりと時間をかけて気づけばそこにいるかのように存在する。 それは本当に難しいことだ。 有ることが難しいことを”ありがたい”というように、 あなたを大切にしてくれない人の

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漢字ノート其ノ四『毬』

毬キュウ いが、まり 丸くもあり刺々しくもある転がりやすい形に球体がある。 坂から落ちれば止まることを知らない。 次第に球体から歪な形に、それでも回転は止まない。 独自の形に変容していき、球体ではない何かとして転がり続ける。 傷つき、解けながらも、柔軟でしなやかな動きでこれからも動き続けているのだろう。 気がついたら気がつくと、糸が解け切ってしまうかもしれない。 ほつれて糸同士が絡んでしまうかもしれない。 止まることは悪いことではない。 焦らないでゆっくりと糸を

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漢字ノート其ノ三『硯』

硯ケン、ゲン すずり 陸と海を辿る気を整え、墨を磨る行為には独自の文化が確立されている。 墨が海に落ちていくまで、ゆっくりと磨り続ける。 同じ間隔で、同じ強さで、淡々と続ける。 粘り気が出て、海に伝うまで、濃度を一定にする必要がある。 必要な墨の量になるまで、これを繰り返す。 目的は墨を磨ることではないはずだ。 墨汁を習字や書道で扱うための最初の所作。 いわば挨拶の一種なのだろう。 墨は水と併さり、墨汁と化す墨単体では書道は成り立たない。 水で練り上げた墨汁で筆

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漢字ノート其ノ一『漂』

漢字ノート其ノ二『沸』

沸フツ 、ヒ わ(く)、わ(かす) た(てる)・にえ たぎるエネルギー良くも悪くも溢れんばかりの活力がある。 熱い時もあるし、弾けた湯はそのまま冷えてしまう水になってしまう。 やかんから出てくる水蒸気は、本当は見えていない。 見えているのは水。注ぎ口に近く、透明に見えるのが水蒸気なのだ。 火傷の恐れぼこぼこと湧き起こる湯は、100度を超える。 おいそれと触れてはいけない。 近づけば近づくほど見えなくなり、 沸けば沸くほど水量が減ってしまう。 沸き起こるエネルギーは

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