見出し画像

36歳にして自動車の合宿免許に行ってほぼ無料で免許を取得した話。発達障害者なら通いではなく合宿免許一択を強くすすめる理由

去年のちょうど今日、自動車免許の合宿免許を終えた。

36歳。自動車免許なんて大体学生のうちか遅くとも20代前半までに取るものだろう。引きこもっていた時間が長かったため、もう完全に時機を逃してしまったと感じていた。
なんとなくこのまま死ぬまで車の免許を取ることはないのだろうなとぼんやり思っていたし、今こうして職場やサウナやジムまで車を運転していると未だにすごく感慨深くなる時がある。
ずっとコンプレックスだったのだ。いい年をした男が免許すら持っていないなんて。マッチングアプリでデートした子にホテルの帰りは送ってもらって、「男を私の車で送ったのなんて初めてだよ」と言われたり、別の子には免許すらないの!?と呆れられたり。
そんな自分が情けなかったが行動して本当に良かったと思っている。


自分の症状・障害について

軽く自己紹介していきたい。

  • 元重度の引きこもり経験者、コミュニケーションが不得手

  • ADHD・対人恐怖・社会不安障害の当事者

  • 知覚推理IQが比較的低く、状況に応じた臨機応変な対応や試行錯誤して問題を解決するのが苦手

  • 原付免許すらなし(2023年当時)

なぜこの年で免許を取ろうと思ったか

  • 就職において免許がないと応募できる仕事が限られるため

  • 冒頭で述べた通り車を運転できない自分に強いコンプレックスがあった

一般的な世間のイメージ「自動車免許なんて誰でも簡単に取れる」は割と嘘

大体の日本人は車の免許なんて誰でも"""簡単に"""取れるものだと思っていると思う。
私もかつてはそうだったし、免許取得からジャスト一年経過した今、「正直免許取得なんて簡単だったな」と思ってしまいそうになる。

けれども、マインドフルに当時の記憶を丹念に思い出すとかなり苦戦した。
私は妻(当時は彼女だった)と一緒に合宿に行ったのだが、妻も2日目で軽く鬱っぽくなり「もうわたしには免許なんて無理かもしれない」などと言い始めたのを覚えている。

私に至っては一日合宿を延泊している。

延泊というのは、2週間の規定のプログラムを終了したのちの卒業検定に一度落ちてしまい合宿のホテルにもう一泊するという屈辱だ。。。

しかし、実は自動車の運転免許をストレートに取得できない日本人はとても多い。

上記の画像を見てほしい。
「合宿免許において、普通車のAT(オートマ)の合格率は70~80%、MT(マニュアルはそれ以下)」
これは逆を返せば10人に2~3人は受からない、ということだ。

小学校の頃の30人クラスだとクラスに6~9人はストレートで受からない計算になる。

筆者の経験でも、当時、同じホテルや同じ教習所にいたメンバーでも合宿免許で延泊になっていた人はゴロゴロいる。

延泊で済むのならまだマシな方で、効果測定(学科のテストのようなもの)が何度延泊しても受からず教習所を卒業できないまま合宿を去ってしまうケースも2件見た。(なんと2週間ちょいの間で2件もだ!)

自動車の教習所を中退したりなかなか卒業できずに教習所を何校も通い、
何年もかけて卒業した人の話なんて、
リアルでもネットでもなかなか聞かないと思う。
だけどTwitterなどで色々検索してもらえればわかるが、
通いの教習所や合宿免許を挫折して免許を取れなかった悔しい思いをしている人は人知れず、そして少なからず存在するのだ。
自分は合宿免許に通ったおかげでそれを知ることができた。

恥ずかしさのせいで彼らもリアルではなかなか口にできないためなかったことにされているのだろうと容易に想像がつく。

これは別の話になってくるのだが、「ケーキが切れない非行少年たち」で一躍話題のホットトピックになった境界知能の人たちがいる。

実は地方在住のその境界知能の人たちにとって一番の人生の壁となるのがこの運転免許試験という話もある。
五大都市圏を除く日本の残りの地方都市や田舎だと車がないと生活できない、就職できない、生きていくうえで生命線である必須ツールの車が運転できないと困る、それなのに知能が及ばず学科で苦戦して涙を呑んでいる、というようなダークな話だ。

動作性IQが低い人間は実技で苦戦する

動作性IQとはあまり聞きなれない言葉だとは思うが、ザックリ言うと
「目で見たことを行うために必要なIQ、指示されたことを視覚情報から判断して状況に即応したことをスピーディに遂行するために必要なIQ」
のようなものだ。
こういった知能検査はWAISという大学病院やメンタルクリニックで受けられる検査なので、未受診の人は自分の適性や凹凸を知ることがでこきるので、受けておいて損はないと思う。

そして、この動作性IQが低い人(つまりは学生時代体育や集団球技が苦手だった人、仕事で覚えが悪い、トロい、ドン臭いと言われたような人たち、instagramやlinkedinではなくTwitterが専ら好きなような人たちだ)は実技、つまりは実際に車を動かして運転する教習で苦戦する可能性がかなり高いと思われる。

実は私もこの中の一人であり、学科や効果測定は一発で優秀な成績を収められたものの、実際の運転では何度も教習員に呆れられ怒られた。(割とこういう人は多いようだが)

言語性IQが低い人は学科で苦戦する


上記の全く逆のパターンとして、言語性IQが低い人たちの問題というものがある。
言語や知識を理解したり考える力を示すIQのことだ。

例を出すと、いわゆるヤンキー、不良、DQNと呼ばれる類の人たちにこの手合いが多い。

運転する能力に問題はなく、むしろ運動神経はかなり行けれどペーパーテストはからっきし、という人たちだ。

私の元カノもこのタイプで、実技はすべて一発でパスしたが学科で何度も何度も落ちて、卒検は教習所のお情けで合格したものの、都道府県が行う本免試験でなんと4度も落ちたらしい・・・・

私が通っていた教習所で話すようになった今風のヤンチャな輩風ファッションの若者がいたのだが、なんと彼は効果測定で7回落ちて仮免すら取れていないとのことだった・・・・

以上、世間で思われているほど簡単な試験ではないということを述べていった。なぜこれを述べたかというと、この「どうせ誰でも受かる、簡単だろう」などという認知バイアスを持っているとあなたが後々合宿や教習所に通うことになった時にそのせいでつらい思いをするかもしれないからだ。


次からは私が発達障害者に合宿免許を薦める理由を述べていく。
ここからは自分の合宿体験談や、動作性IQが低めの発達障害者向けの免許取得の対策などを述べていく。
また、私は合宿免許の費用を本来23万円のところ総額1万5千円ほどで済ませている(なんと交通費込みだ!)のだが、それが出来た理由なども有料部分で記載しているので、同じくアラサー、30代、アラフォーなどの高い年齢層や発達障害者で免許を取りたいと思っている方は読んでいただければお得だと思うので、ぜひ。

発達障害者に合宿免許を薦める理由

【その1】

ここから先は

3,073字 / 2画像

¥ 1,000

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?