かちがらす
かちがらすとは佐賀県など狭い範囲に生息するとても可愛い鳥ですが今回はそれを題とした小説の感想です。
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji0031353/index.html
https://www.amazon.co.jp/かちがらす-幕末の肥前佐賀-小学館文庫-植松-三十里/dp/4094068406
幕末の薩長土肥として有名な肥前佐賀藩の藩主、鍋島直正について書かれた小説です。
直正が行なってきた藩政やその価値観、行動の背景などは、とても現実的で今ほど情報や西洋的な論理を学ぶ機会もない当時でそれを考え実行していたという事は驚くばかりです。
これまで私自身、幕末期について、それほど詳しくなく司馬遼太郎先生の竜馬がゆくや、新撰組などの漫画や小説など薩長や坂本龍馬、幕府などを中心とした作品をベースにした世界観を持っていましたが、この作品を読んで直正から見た一歩違った視点の世界観を得ることが出来ました。
そして私自身、幕末期と同じく目には見えづらいけれども水面下で激動している現代で何を為すべきか深く考えさせられる作品でした。
ぜひ歴史が好きで、鍋島直正を知らない方には読んでいただきたい作品です。