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シンプルに考えることで美容師力を上げられる
こんにちは。広島の美容師SHIBATAです。
いつも、教育やマネジメントの仕事をサロンワークの合間で行なっていますが、日々感じることや変化、考えることがたくさんあります。その中でよく考える「美容師力」について、スタッフへ伝える機会がありまして、その内容についてまとめたので、noteにも共有します。
今日はまあまあ真面目な内容を書きますが、こんな考えもあるよっていうものがあれば、ぜひ参考にさせていただきたいので、コメントの方もよろしくお願いします。
美容師としてレベルアップするための目的
早速ですが、美容師のスキルといってもたくさんのものがありますよね。かと言って、それを漠然と捉えてもスキルアップには繋がりません。
ここで、出てくるのは大体が「死ぬほど練習する」とか「たくさんの本を読む」とか何かを漠然と取り入れていく「気合と根性論」になるかと思います。
もちろんメンタルとしてはかなり必要なことで、無いと成立のしないことだと思いますし、僕自身もこれを掲げて死ぬほど練習に明け暮れました。
アシスタント時代は朝晩サロンワーク以外は練習。家では業界紙を読みあさり、休みの日は毎週、気になる美容師さん、技術のセミナーへ出かけ、向上をさせてきましたし、スタイリストデビューしてからもまだ技術のなさを実感し、レッスンを続け、店長になってからは、なかなか自分の時間が無くなったので、休みに撮影やレッスンをしています。
ここには根性論以外の何もないなと思っているのも正直なところです。
ただ、時間の過ごし方や努力の仕方、仕事への価値観、人との関係性などが、価値観の多様化によって変わってきたのも事実で、押し付けてしまうわけにもいきませんし、それによって悩んでいる人も、教える側、教わる側、両者に葛藤があると思います。
美容師の仕事の本質として(これも多様だと承知しています)
「お客様に美容を通じて、幸せを感じてもらうこと」
これだと思います。綺麗、可愛い、おしゃれに変身することで、着れるようになる服があったり、自信が持てたり、お洒落に目覚めたり。誰かに褒めてもらえる、周りの見る目が変わる、彼氏ができるなどにつながっていきますよね。
ライフスタイル面でも、朝のスタイリングが少し短縮されるだけで、生活に余裕が生まれ、時間に余裕が生まれ、何か始めるきっかけになったり、仕事がうまくいくようになったり、いろんな場面が想像できます。
ちょっと言い過ぎじゃない?と思う人もいるかもしれませんが、実際にお客様に頂いた声で、要因は髪の毛だけでは無いかもしれないけど、実際にそう思う方もいらっしゃいます。
髪の毛を綺麗にすると幸せになれる。
これを叶えてあげられるのは、美容師以外にはできませんし、プライドを持っていいのではないかと思っています。なので人を幸せにしようと思えば、努力は必須ですし、やらないといけないことも、みんなわかっているはずなのです。
スキルアップのための自己分析
みんな知っているスキルアップの重要性。わかっててもなかなか継続できない、仕事以外にもやりたいことがたくさんあって時間を練習ばかりに当てられない。「気合とか根性とか、頑張ってるつもりなのに、出し方がわからない」とか。
先輩には「モチベーションを上げていこうぜ」って言われても、自分なりに頑張っているし頑張り方もわからないし、言われるたびにモチベが下がるというアシスタントの人も多いのでは無いかと思います。
そこで、教わる側も教える側も考えて欲しいことはシンプルです。
自分のスキルマップを作って、ロジカルにやるべき事を知る
という作業をしましょう。
では、僕が考える美容師力の方程式がこれです。
「美容師力」=「技術力」×「接客力」×「人間力」
まあシンプルです。多分、みなさん知っていることだと思います。でもこの3つの能力がとても大切なので、これを磨くことがお客様を幸せにできることにつながるはずです。(他にも現代の美容師の必要なスキルはたくさんあります。SNSとか、市場を見極めるマーケティングのスキルなど、個人でも活躍されている美容師さんはものすごく考えていらっしゃると思いますが、ここでは目の前のお客様にフォーカスします。)
それでは具体的な解説に入っていきます。
「技術力」
・基礎技術→すべての技術は基礎から始まります。
・応用技術→様々なデザインに対応するための技術。
・薬剤知識→お客様の髪質に対応するための知識。
・対応力→似合わせ、デザインなどの引き出し
・センス(結局、センスも必要ですが、磨けば光るはずです)
「接客力」
・コミュニケーション能力(円滑なコミュニケーション)
・対応力(不安、不満を与えない行動など)
・問題解決能力
・ホスピタリティ能力(利他の心を持って、お客様に喜んで頂くための動き)
・センス(人の懐にスッと入るようなセンス)
「人間力」
・人柄
・ 経験値
・ メンタルの維持能力
・ 環境適応力
・ センス
こういったことを項目別に査定し、自己分析することで、自分の強みと弱みを知ることができるので、やるべきことが見えてくるはずです。
「技術力」「接客力」「人間力」がそれぞれ10点満点として、どれかが0点だと、どれかが10点でも全部が0点になってしまいます。でも全部が5点以上なら125点になることもあります。
美容師力ってそういうものだと思います。
どれか1点でもあげられると、見える世界が変わってきます。
「ロジカルな思考」を持って成長を加速させる
「ロジカルな思考」とは論理的にものを捉えて、どう発展させていくかです。
漠然と捉えていると「感情」が入ってきてしまい、本質が見えなくなりがちです。
それは本当に必要なのか、必要じゃないのか。
その時の気分、感情、モチベーションで判断してしまいがちになってしまうのは危険なことです。
多方面からの視点で見れなくなる分、偏った成長になりかねないばかりか、効率も悪く、疲れてしまうので、モチベーションの低下にもつながります。
では、「ロジカルな思考」とはどんなものか?
・ロジカルとは、物事を体系的に捉えて整理する
・物事を道筋を立て考える
・論理的な考え
特に大切なのは「体系的に整理して、様々な要素の分析」ができるようになること。
決して、理屈っぽくなるというものではありません。
人の感情、行動、思考なども考え、チーム、または仕事の全体像を意識するものです。
人対人の仕事である美容師は、様々なことが起こります。
問題はなぜ起こったのか?成功した要因は何だろう?
こんなことを何となくにしてないですか?
お客様、スタッフ、自分自身のどれに対しても必要な思考。
そんな問題解決力、チームマネジメント、セルフマネジメントにかなり役に立つのが、
「ロジカルな思考」での「体系的な整理力」
物事の全体像を常に捉えて動くことを意識しましょう。
「美容師力」=「技術力」×「接客力」×「人間力」
に戻ってどうやってを向上させていくか?
まずは「分析」
セルフマネジメントも、チームマネジメントもフォーカス部分は違いますが、考え方は同じです。
・ どうなっていくのが理想か?
・現状の問題点
・問題に対しての改善策
・改善策をどう行動していくか?
・行動したことに対しての反省と改善
現状の自分と理想のギャップについてを思考する。そんな分析力を身につけること。
これを「美容師力の方程式」に当てはめて分析、トライ&エラーを繰り返しながら、自分に合った方法を見つけていく。
次に「思考の仕方」
1. 短期、中期、長期的な起こりうることや、成長曲線や問題点などを想定。
2. それを元にマインドマップやシナジーマップの作成。
3. 問題点や改善点を潰す対策を立てる。
4. その対策を完成させるために細かいところを埋めていく。
5. プランを細かくして言語化、テキスト化
※マインドマップとは一つの企画とか考えに対して、関連づけをしながら、思考を深めていくものを可視化したもの
※シナジーマップとは複数のプロジェクト(セルフマネジメントの場合は自己成長)を何のためにやっているのか、どう動かしていくのか、仕事の全体像を図る上で、可視化したもの。
これらを使いながら、思考をロジカルに発展させ、全体像を把握して、無駄なものと必要なものを常に整理しながら、仕事を進めていくことができる。
これはチームのこと、自分自身のことそれぞれの場面で使い分けができるので、大変便利です。
ロジカルと聞くと、難しく感じてしまいますが、頭の中をうまく整理しながら、再現性を高めた仕事ができます。シンプルに考えることによってモチベーションの低下も避けられますので、伸び悩んでいる美容師さん、教育担当の方はぜひ参考にしていただきたいと思います。
長くなって参りましたので、今日はこの辺で終わりにしたいと思いますが、こういったマネジメントの記事も出していきますので、ぜひ読んでいただけたらと思います。意見交換もしたいと思っていますので、コメントもよろしくお願いいたします。
今日も読んでいただきありがとうございました。
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