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未熟者の朝
朝起きたら胸のあたりがずーんと重たい。久々の感覚だ。
わたしの中の住人が不安や恐れや面倒だと感じていることがあるのだと思う。
大丈夫だと声をかける。
わたしはいつだってわたしなりのベストを尽くしている。
お布団の中でシンガーソングライターのいちやなぎくんの新しいアルバムを聴く。
ライブは一度だけ、ボロフェスタで観たきりだが、彼の歌声も素朴な佇まいも記憶に残っている。
あたらしいアルバムはバンド編成。
どの曲も軽快でのびやかで気持ちいい。
少し気分が変わったタイミングで、むくっと起き上がりお部屋の空気を入れ替えた。
風が入った瞬間、胸の重たいものをさらっていってくれた。
何度もこんな朝を過ごして来たが、起きがけの重たさに絶望感を感じるのはなぜだろう。
きっとまだまだ未熟者なんだろう。
野生の女