⑬[介護ライブレポート]要介護2の親を車で運ぶ
いよいよ、義母を迎えに行きます。
車で行くのですが、高速道路を使って約8~9時間ほどかかります。
前の日に給油を済ませ、タイヤのエアをチェック。
ルートを確認して、用意はOK。
かなりの長時間のドライブになるため、音楽を用意しておきましょう。義母は演歌が好きだったっけ。
朝6時に出発。早めに出発し、こまめに休憩を取る作戦です。
カミさんには、遠慮なく寝てくださいと言ってあります。
サービスエリアで朝食を食べたとき、厨房のおじさんがごはんを大盛りにしてくださいました。よほど、腹ペコに見えたのでしょう。
ありがたくいただきました。本当にごちそう様でした。
ドライブは概ね順調です。天気は良いし、車はそれほど多くありません。
ただ、車で遠く離れたご実家に行かれる方へ、一点だけご注意を。
それは、「高速道路リニューアル工事」。
かなり、多くの区間でやっておりました。
予定走行道路は、確認してくださいね。
[転居の準備]
いろいろな用事は、移動日の前2日に集中しました。
レンタルしている介護ベッド・ポータブルトイレの返却
仏壇供養のため、梱包・配達手配
(義母と相談し、仏壇は処分することにしました。施設には大きくて運べなかったのです。ちなみに、仏壇を梱包するのはかなり大変でした。)
不動産屋さんとの打ち合わせ
ケアマネさんとのご挨拶
ご近所さんのご挨拶
墓参り
アポの時間は余裕を持って入れてくださいね。
レンタルしていた介護ベッドを返却したときに気づいたことです。
回収に来られた方は、一人だけ。よほどの怪力なのかな?と思ったら大違いでした。
お世話になった介護ベッドはバラバラに分解でき、一人でも容易に運べるものだったのです。もちろん、大型トラックでなくても簡単に積むことができます。
私が驚いていると、業者の方が「どこでも、お届けできるように分解式になっている」とのこと。なるほど、これなら「エレベーターのない団地の3階」でも対応できますね。レンタルの介護ベッドは、どこでも借りられると考えていいようです。この情報は、覚えておきましょう。
なかなか大変だったのが、「名前書き」でした。義母が施設に持っていくすべてのモノにフルネームで名前を書かなくてはいけないのです。
「よし!俺に任せとき!」と軽く請け負って、義母の荷物を見た時、アゴが外れそうになりました。
そうです。ご高齢の方は、何でも多めに用意するのです。
これは、前もってある程度準備できることなので、早めに済ませておくといいと思います。
[最後の墓参り]
義母の希望で墓参りをすることになりました。お墓は、車で2時間以上かかる場所にあり、1日仕事になりますが義母にとっては最後の墓参りになるかもしれません。なるほど、これも大切な「転居の準備」だと思いました。
墓参りをして、大きな「問題点」が見つかりました。
それは、「トイレ」です。
義母は、ものすごくコマめにトイレに行きます。
また、高齢者に多く見られる「ゆっくり、小さな歩幅」で歩きます。体重が重いため、速度はよけいに遅くなります。
多分、運転者に迷惑をかけてはいけないと思ってくれたのでしょう。
休憩や食事で停車した場所すべてで、到着時と出発時の2回トイレに行くのです。
移動日には、入所する施設への到着時間が決まっていますので、予定の時間より早めに出発する必要が出てきました。
でも、これに気づいて良かった。
直前で、問題が見つかることもありますね。
義母と話してみると、トイレには行くものの、毎回ほとんど出ないとのこと。
ただ、粗相をしてはいけないと思うから行っておきたいと。念のためということです。
う~ん、どうしようか?
少し早めに出発するとして、大丈夫かなと心配になりました。
悩んでいると、ふとサービスエリアの入り口に車椅子があることを思い出しました。サービスエリアのネット情報を見ると、車椅子が設置してあるかどうかが確認できました。とりあえず、車椅子で移動して、出発の時だけトイレに行くことを試してみることにしました。
義母にも説明し、「もし、途中でトイレに行きたくなったら、遠慮なく言ってくれればいいから」と念押ししました。
実際の移動日には、この方式でまったく問題はありませんでした。
おかげで、予定より早めに入所できました。
[その他]
ビデオテープが山ほど出てきました。
演歌の番組と冠婚葬祭を中心とした記録でした。VHSなので取扱いに困りました。
演歌はともかく、冠婚葬祭のテープを試しに2~3本観てみると、家族・親戚の懐かしい顔がやや乱れた画像で映っています。
最初は喜んで観ていた義母もすぐに飽きてしまい、TVを観たそうに欠伸をしています。
これは、処分に決定しました。
実家が田舎にある方は当たり前かもしれませんが、虫を退治するスプレーがものすごい種類あります。
アリ、ムカデ、ハチ、ゴキブリ。それが、2種類づつ。
リビングの棚は、化学兵器庫のようです。
母親の一人暮らしの「あるある」をもう一つ。
「外出用バックにビニール袋とポケットティッシュが必ず入っている」
[お世話になりました]
ご近所さんの温かい心配りが身に沁みました。
Aさん夫妻は、早朝に出発するのに、雨の中を見送っていただきました。
それだけでも恐縮なのに、手作りのおにぎりを差し入れてくださったのです。
そのうえ、私には本をプレゼントしてくださいました。
「ビビル大木の幕末ひとり旅」
そのご夫妻とは、「幕末」や「ビビル大木」については一度も話したことがなかったので、一瞬、戸惑いましたが、大事なのは「気持ち」です。
ありがたく頂戴しました。(ちなみに、大変おもしろく読ませていただきました。)
また、別のご近所さんBさんも丁寧なお別れのご挨拶をいただきました。
このBさんのご子息は、不動産会社にお勤めで、「もしも実家を処分するなら声をかけてね」とのこと。
ありがとうございます。義母が無事に入所したら、連絡いたしますね。
ご近所さんはみなさん、人情が厚く、別れが本当に辛いです。
かなりハードな準備でしたが、義母を乗せて車は出発。
トラブルもなく、入所予定時間の2時間前に到着。
無事に入所できました。
今回はこれにて。
以上
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