5G、6G無線通信技術に対応するためのミリ波電子回路設計技術(3)
はじめに
これまでBeyong5G/6G無線通信を見据えたミリ波電子回路設計技術について、特に材料物性(比誘電率、誘電正接)に起因する課題について述べたきた。その中で、
1.デバイス設計において使用するミリ波帯における材料物性の誤差によ り、デバイスの設計精度が低下すること
2.材料物性は原理的に周波数依存性を持つため、マイクロ波における特性値をミリ波帯に当てはめることができないこと
について述べてきた。これらを踏まえると、ミリ波帯における材料物性を正確に知ることはBeyong5G/6G向けデバイスの設計精度を向上させる上で重要であることが想像できる。そこで本稿では、ミリ波帯における材料物性の測定方法について述べる。
ミリ波帯における材料評価はkHz帯や光学領域と比べて万能といえるような測定方法が存在しないという点で、初心者では取り組みにくい点がある。ここではどのような測定方法があるのか、どのように選定すればよいのか、おおまかな指針について述べる。
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