◎゜湯のかおり ◎゜フィーリングを感じた「まえばし赤城の湯」
2023年4月、上武国道沿いに「道の駅まえばし赤城」がオープンしました。
週末は大混雑ですが、この日は平日、お湯に浸かるならこのタイミングと思い立ち、敷地内にある「まえばし赤城の湯」に出かけてきました。
フードコート棟から広場を抜け、正面にある大きな階段を上ったところが入口です。
木目調の玄関スペースは、まるで映画のセットのようです。
浴場は西側全面が窓、天井は建物2階分の高さがあり、その解放感と明るさに圧倒されました。
内湯が2つ見え、私は濁り湯から浸かりました。
大きな窓を背にして、浴槽から壁を見上げると、男湯につながるような勢いで、背景画が描かれています。
赤城山の長い裾野、麓に描かれた建物が、お湯に浸かっているようで、その可愛らしさと面白さに、ほっこりしました。
続いて露天風呂へ。
42℃の適温、次の人が入ってくるまで春風に吹かれながら、外湯の心地良さを味わいました。
そういえば、ここは沸かし湯なのだろうか
それとも温泉なのだろうか
ふと確認したくなり、内湯に戻ると、
左奥に祠のように口を開けた部屋が目に止まりました。
寝湯のお部屋でした。
左脇の洗面台に、ボウルに入ったフェイスパックが用意されています。
しかも無料。やるでしょ(笑)。
化粧も落としてない顔に、パックを張りつけ、ゆっくりとあお向けになりました。
頭上から涌き出たお湯が、背中、お尻、脚を縁取り、ほどよい温かさを伝え、流れていきます。
ほの暗い室内に響く湯の音を聞いていたら、自然に目が閉じて、先日の出来事を思い出していました。
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子供の学習参観に行った時のことです。
授業終わりに廊下へ出ると、保護者の輪があちこち出来ていました。
私はそこから遠ざかるように、壁に貼られた掲示物を見ていました。
気づくと図書室の前まで流れ着いていました。
「良かったら中に入って行きませんか」
声の方を向くと、先生が笑顔でどうぞどうぞと、図書室に招いてくれています。
断る理由もなく、促されるまま中に入りました。
誰もいない図書室に保護者がひとり
足を踏み入れておきながら、奇妙なシチュエーションであることに気づき、後の祭り的な状況です(笑)。
先生はこちらに声をかけるわけでもなく、あとはご自由にというスタンス。
自分が中学生だった時に、どんな本が置いてあったのか記憶を辿りながら、反時計回りにゆっくりと見て回りました。
ああ、ここは選ぶ本も滞在時間も自分で選べるんだ。
こんな図書室があるって、なんだか良いなぁ。
日当たりも良く、開け放たれた窓からは生徒たちの活気ある声が、最上階のここまで聞こえていました。
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目を開けると、寝湯の部屋は私ひとりになっていました。
現実に戻った私は、最後に透明な内湯へ。
壁に掲げられたお湯の説明を読んでいる間も、ピリピリと皮膚を弾かれるような炭酸の湯でどんどん覚醒されていきます。
(美肌になるお湯の紹介と素敵な施設写真がHPに掲載されています。)
https://maebashi-akagi.jp/enjoy/relax
楽しいお湯だったなぁ。
そう思うのは、きっとフィーリングで過ごした時間だったからでしょう。
新しいのに懐かしさを感じる不思議な場所で頭の中までスッキリし、私のフル充電は完了となりました。
子供が来たいと言ったら、今度は一緒に来よう。
早く話したい衝動に駆られながら、上武国道に乗りました。