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[1月18日]為替・株大荒れ!理由は◯◯

1月18日は日銀金融緩和維持、米国売上高、生産者物価指数など大きなニュースが連続して、大きく相場が動いた日でした。為替も会合直後は円安で反応するものの、その後すぐに円高、米国市場が明けてからさらに円高加速。米国株も各種指標の影響で、金利は大きく下がるものの、3指数とも大きく下落してます。何が起きたかを振り返っていきます。

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日銀金融緩和維持

すでにご存知かもしれませんが、日銀の会合が18日に終わり、現在の金融緩和を維持するという決定をしました。具体的には色々あるのですが、大きなところで言えば 1) YCCの維持。10年国債金利を0.5%維持へ 2)物価見通しの引き上げの2点が重要でしょう

海外のヘッジファンドをはじめ、日銀が政策転換するのではないかと見られてたため、会合までに多くの国債がショートされていました。ただ、実際の会合は予想通りの金融緩和維持となったため、ショートされてた国債が一気に巻き戻され10年金利は一時0.36%まで低下することもありました。為替ものちに円高に触れますが、一時2円ほど一気に円安が進み株価も600円も高騰するという大きな1日になりました。

このことは米国株に無関係ではなく、米国の国債市場にも影響がありました。日銀が金融緩和を維持するということは、国債を買い支えるということですので、おそらくそれが影響して、米国債も債券買いが進みました。実際、発表後に米国10年金利も下落してます。実際に、英国債が乱高下した時も米国債も同様に乱高下しましたので、世界の債券の値動きはある程度の連動性があるようです 

米国小売売上高

本日米国の12月の小売売上高の発表がありました。

12月米国小売売上高
結果:-1.1%
予想:-0.8%
先月:-1.1%

予想もわれ、先月に続き景況感が悪化している結果となりました。なお、このデータはインフレ調整がなされてませんので、価格下落などがあれば直接影響されます。現状、インフレは減速しているものの、サービスインフレは根強いとされてますので、このデータは将来的なサービスインフレの後退を示唆するデータとなりそうです。実際に、PPIと合わせてこのデータが発表された際に金利は大きく低下、株高という反応になりました。

生産者物価指数(PPI)

12月生産者物価指数
総合MoM:-0.5% ( 予想:-0.1%, 先月:+0.2% ) 
コアMoM:+0.1% ( 予想:+0.1%, 先月:+0.2% ) 

企業の仕入れ価格である生産者物価指数はエネルギー価格の下落が牽引し、予想に反して-0.5%という大幅な下落になりました。一方、コアはわずかながら+0.1%を維持しています。先述の米国小売売上高と合わせて、インフレがピークアウトするのではないかと思惑が広がるニュースの一つです。

その他

あまり大きくありませんが細かいニュースです

パウエル議長コロナ陽性 : 我らがパウエル議長がコロナ陽性になってしまいました。幸いに症状は軽いとのことことですが、69歳とのことですので安静になさって欲しいですね。しかし69歳でFedの議長とは世界で最も重圧を背負ってる高齢者かもしれませんね

マイクロソフトが1万人レイオフ : ついにマイクロソフトもレイオフを発表しました。僕の記憶している限りマイクロソフトのレイオフは非常に稀です。そこまで業績が苦しいのか?と勘ぐりたくなりますが、テック企業は社内の低パフォーマーを一掃するために批判を浴びにくい時期にレイオフすることはしばしばです。米国企業の強みの一つです。

金融業界大幅減益:昨日のニュースになりますが、Goldman Sachs, Morgan Stanleyが大幅な減益を発表してます。特に投資銀行部門の手数料収入が大幅に落ちているとのことです。

所感・今後の見通し

今日の値動きでいえば、金利安・株価安という結果になりました。CPI、小売売上高、PPIなどの発表を受けてマクロ環境的にはインフレは引き続きピークアウト予想、FRBも遠くない将来に利上げ停止・金利引き下げという織り込みが進んでいます。今の時点での金利織り込みは2月と3月のFOMCで25bps利上げし、そこで利上げ停止。その後は早ければ11月に利下げという織り込みになっています。

引用: https://www.cmegroup.com/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html

一方で、金利に対する株価の反応は確実に鈍ってきています。これは以前から書いてる通り、株価構成要素のベースの一つであるEPS予測が下落傾向だからでしょう。実際に、米国小売売上高のニュースでダウ>S&P>ナスの順で下落していることから景気先行き不透明感で売られているのだと思います。正直Q4の決算を超えるまでEPS予測がどうなるかはまだはっきりとはわかりません。保守的に考えれば、Q2もQ3もEPS予測が引き下がったのだから今回も警戒すべきという答えになるでしょう。しかし、最近の値動きは明らかにナス>S&P>ダウでアウトパフォームしているため、引き続き株価回復局面ではまず最初に上がってくるのはナスダックではないでしょうか?

為替市場

先程も出しましたが、こちらは上がドル円のチャート、下が米国10年金利のチャートです。日銀発表の後、金融緩和が続く思惑から一気に円安が進みましたが、同時に米国債も買われ、米国金利安が続いたことで一気に円高が進みました。ほんとに1日に3円近くもいってこいするなんて恐ろしい動きですね。このことは今後の勉強にもなります

遠くない将来、日銀はYCC修正や利上げに踏み切ることもあるかと思いますので、その時は米国金利も上がり、むしろ円安に進むかもしれませんね。私は為替はやりませんが、その時は同時に米国株も落ちると思うので、ひょっとしたら仕込みどきになるかもしれません

引き続き債券中心に

今現時点では23年・24年のEPSの予測は下落していますので、これの下げ止まりが確認できるまでは債券中心に積み立てていくという方針でいいのかなと思ってます。実際に今日はTLT+2.42%, EDV+2.98%と債権にとっては良い日になりましたね。ただ、前回のノートで書いた通り今回の決算でEPS予測が下げ止まるということも十分にあるでしょう。もし、Q4の決算が終わりEPSの成長予測の下げ止まりが確認できれば債券とQQQに同時に積み立てていくというのもありかもしれません

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