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自己紹介| 人生最後の読書感想文より

「○○さんの読書感想文、面白いね!これコンクールに出しても良い?」

人生最後の読書感想文、高校三年生の時に初めて国語の先生から言われた言葉を思い出した。

読書感想文を書くのが苦手で、感想文なんて長期休みに書かせるなと毎年くだを巻いていた私が、人生最後の読書感想文は思うがままに自由に書いてみた。
本を一冊読むのも面倒で、短編集のひとつを読んで「もしかしたら選んだ内容が短くて怒られるかも」と少し緊張しながら書き上げた。
内容は要約すると、

「読んだけどよくわからなかった」
「理解はしようとして話に出てくる体験を自身でも追体験してみた」
「やっぱやめた」
「自分にはまだこの本は早かった」

といったものだった。
自分で読み返しても流石に怒られるのではないか?と思いつつ、それでも例年に比べてかなり調子良く書き上げられたのが気持ち良くてそのまま提出した。

夏休み明け、国語の先生だったクラス担任から職員室に呼び出されて言われたのが最初のあの言葉だった。
てっきりふざけるなと注意されるのかとひやひやしながら向かった職員室で、私の読書感想文を手にしたまま先生は笑いを堪えながらそう言ったのだ。
自身で良いか悪いか判断はできなかったが、とりあえず目の前の国語の先生がコンクールに出したいと言っているから良いこととした。

それからコンクールに提出する用に文章の長さや表現の微調整をしている間も、先生は私の感想文を何度もめくっては同じところを見返して爆笑していた。


現在私は、仕事を辞めてから暫く働けていないこと、自分が発達障害だったということ、身の回りや自身から感じるストレスに敏感で鬱症状であること、他諸々の事柄を一度に実感した。

自分の価値を諦めたり、それら全てを自覚していながら何もできずにいる自分を恥じて嫌っていた。

それでも何か。何でも、自分にできることを探そうと重い腰をようやく上げることにした。
多くの人ができることが自分にはできない、それはわかった。悔しいけど。情けないとすら思ってしまうけれど。

そんな中でふと、読書感想文の話を思い出した。

そうか、私は自分の感じたこと、気持ちを素直に表現することが好きなのだと。それが書くことでも、喋ることでも。いつか一人でも誰かの目に、耳に届いてその時にその誰かがほんのひと笑いでもしてくれたら私は。


なんて思い至ったわけなので、自己表現の練習としてnoteを書いてみようと思います。
これから何かの感想や、長めのひとりごとを書いていくかもしれません。

かつての読書感想文をnoteに上げようかととも思っているのですが、高校時代の自分の文章を見るのが気恥ずかしいのと何処にしまったか忘れてしまったので見つけて見直してから(手直しはしません)上げようかと考えています。

ここまで目を通してくれた方、本当にありがとうございます。
好きなことをしている自分を好きになれたら良いなと思います。

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