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命の恩人って大げさな表現みたいだけど誰にだって命の恩人がいるよね?

のっけから「命の」なんて枕詞がついて、えらいこっちゃ、と思われたかも知れないけど、あなたは命の恩人だと他の人から言われたことってある?

あるいは自分にとって、命の恩人だと言いたい人がいますかね?

まぁ、本人の目の前では命の恩人です!なんて言わないにしろ、恩人だと思っている人は存在するでしょうよ・・・って、いないの?

そんなことないでしょ!

いるんだけど、気がついていないだけだと思うよ。

命の恩人と拝まれた日

ちなみに私の場合は、面と向かって相手から「命の恩人です!」と言われたことが、2度あります。ええ、2度も、面と向かって。( ̄^ ̄)

自慢話に聞こえないように自慢をすると(するんかい!)最初のときは銀座のはずれ、新橋駅の銀座口側の高架下にある横断歩道で、夜中に酔い潰れて車道に寝ていた人を助けた時。

銀座側から歩いてきた私は銀座8丁目で信号待ちしているときに、何やら行く手の一画から新橋駅に向かう横断歩道の上に、黒々とした物体が横たわっているのに気がついたわけです。

横断して見ると、その物体は人だったんですが車に轢かれないようにと、助け起こしてガード下の安全な場所に座らせたんですね。

何やら意味不明の言葉をブツブツつぶやいていたかと思えば、ふらふら立ち上がってまた横断歩道まで出て行って寝そべるわけです。

結局、助け起こしては危険だと言い聞かせてガード下まで連れてくる、本人がほっといてくれと呂律の回らぬ言葉で抵抗する、というコントみたいなことを繰り返したのですよ。

この人は、もうへべれけで足腰も満足に立たんような状態でしたからね。終電もとっくに終わった深夜の2時頃でしたかね、通りすがりの人たちは誰も関わりたくないのか、チラ見するだけでそのままこっちを放置状態で行っちゃうんだけど。

何度かそんなことを繰り返して悪戦苦闘したあとに、静かに眠り込みそうな彼を残してやっと私は目的地まで行こうと、新橋駅側に渡ったんですね。

振り返って確認したら、ちゃんと眠り込んでいる様子でしたがまた起き出して車道に寝っ転がるんじゃないかと気になって仕方がないわけですよ。

しばらく観察していると案の定、またまたふらふら立ち上がって車道に寝転ぶ様子が見えたので、まぁ、こうなったらとことん介抱しようと腹を決めて戻りましたよ、仕方なく。

彼がなぜ寝転ぼうとするのかを推測したのは、彼の呂律の回らぬ言葉をなんとか聞き取ってのことだったけど、要するに車に轢かれたいということを言っていたんではないか、ということ。

それで交番まで連れて行こうと考えたんだけど、交番へ行こうとすると騒ぎ出す始末。そうなると無理やり引きずるわけにもいかず、仕方がないので知っている店に抱きかかえて連れて行ったわけですね。

その店でたっぷり水を飲ませて店を汚さないように気をつけてゲロさせながら、ソファー席に横にして朝方まで介抱したのよ。幸いにもその店の営業時間が終夜営業の店だったので、お店の好意に甘えることになったけどね。

なんやかんやで朝が来て、ぐっすり眠りこけている彼を残して私は帰ったのだけど、数日後になって会社宛に見覚えのない差出人からの手紙が届いた。

そうです、あのときの彼がお礼の手紙を送ってきたのです。
お店の人から聞いたとのことで会ってお礼を言いたいと書いてありました。
そのときの文面にも命の恩人です!と書いてあったんだけど、会うまでもないですよ、と電話でお礼辞退の連絡をしたんですよ。

それから何日たった頃でしたかね、突然彼が訪ねてきました。ご丁寧にも手土産を持って「命の恩人」を連発して帰りました。^^;

名刺にあった彼の会社は半官半民の団体法人だったけど、大きなミスをやらかして塞ぎ込んだままドン底の精神状態で深酒して悪いお酒を飲んだようなのね?あげくに死んでやる!となったわけよ。

お昼近くになってから目覚めて、自分の醜態をお店の人に教えられて我に返ったんだろうけど、あわてて謝罪しまくりでの退場劇だったらしい。

職場の上司なども定時になっても出勤しない彼のことを心配していたようで起こしたミス絡みで欠勤したと、小さな騒ぎになったようだったね。

結局彼はその日に欠勤したわけだけど、翌日に出勤して顛末を知った上司からも、お礼をしなさいと言われたらしい。

それで是非ともお会いしてお礼が言いたいと訪問してきたんだけど、そのときにも命の恩人です!と何度も連発ですよ。

振り返れば、ただの酔っ払いが眠り込んで潰れたわけではなく、轢かれ願望が頭を支配していたときだったので、大事に至らずに良かったかな、と。
これが一度目の命の恩人騒ぎ。

2度目は・・・これも死にかかった人を助けたときに言われたこと。
まぁ、詳細はその人の事件に関わることなので書かずにおくけど、これもすったもんだの果てに「命の恩人です!」となった。

思いがけない命の恩人

で、ですね!
ここで伝えたかったことは、命の恩人と言われたことがある人も、言われたことがない人も、本人が知らないだけで誰かから命の恩人と思われているかも知れないよ、ってこと。

そしてもっと大事なのが、命の恩人と言いたい人、命の恩人と思いたい人がいることを認識しているかってことです。

これまでの人生を振り返って、命の恩人なんていないかも?
そう思った人もいるだろうけど、誰にだって命の恩人は存在すると思うよ。

この世に生を受けたということが、まず命を授かったということだから親は誰が何と言おうと命の恩人です!

そしてその親を産み育ててくれたお爺ちゃんお婆ちゃんも、間違いなくあなたの命の恩人なのです。

何気なく声かけしてもらったおかげで、命拾いしていることってあるわけですよ。人に手間をとらされたおかげで生じた時間のズレが、事故や事件に巻き込まれずに済んで命拾いすることもあるわけですよ。

私たちが口にしている農作物も、海産物も畜産加工食品もみんな命を繋ぐために欠かせないものだから、提供してくださる生産者や販売者も命の恩人だと言えるわけじゃない?

だから世の中のあっちこっちに感謝しなくちゃいかんよね?ってことよね。

コロナウイルスの感染を防ぐための外出自粛も、回り回って誰かの命を救うことに繋がるのだから、命の恩人になるつもりで心を落ち着けて過ごしましょうね?

思考を変えれば行動が変わる、行動が変われば結果が変わる、結果が変われば人生が変わる、なんてね!

今日からあっちこっちにいる命の恩人に感謝しながら生きましょう!

ってことで 今回のテーマは
命の恩人って大げさな表現みたいだけど誰にだって命の恩人がいるよね?」という含みのある話。


では!

みんなして のほほんと 命の恩人に 感謝しましょう!




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