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やらかし道場 #16 心療内科に行った話

皆さんこんにちは。

やらかし道場の鶴見です。

これまで学生時代の話を主に書いてきましたが、

今回は社会人での挫折について書いていこうと思います。

正直、社会人編についてはなかなか書きづらく、

悩んでいましたが、それでもやはり伝えておきたいという思いが強かったため今回書いていこうと思います。

波瀾万丈の大学時代を送り、無事就職、しかし前途多難

これまで書いたように大学時代は部活で様々な経験をし、組織とは何かについて考えるようになり成長を実感していましたが

社会人になったとき改めて課題に直面しました。

営業を数年やっていましたが、何にせよケアレスミスが多い。

発注の日付を間違えたり、発注そのものを忘れたり。

人と話すことはそこまで苦だと思うことはありませんでしたが

基本が何にせよできていない。

気をつけているつもりなのに上手くできていない。

悩んでいる中、数年ほどが経ちました。

悩みながらも少しでも知識をつけようと、

学生時代全く勉強していませんでしたが、ついに勉強を始め

いくつか資格も取りました。

しかし業務は相変わらず、

そんな中、X(旧Twitter)を見ていた時に、ある記事が出てきました。

「これが該当したらADHDの疑いあり」

よくある投稿でした。

いつもなら眉唾ものだと思って鼻で笑うはずが、その時の自分は夢中でチェック項目と自分を当てはめていました。

そうしたら、びっくりするくらい該当しました。

そして気がついたら、心療内科を予約していました。

その時、なぜ自分が予約していたかはわかりません。

シンプルに自分の状態に名前がつくのか知りたかったのか

名前がつくことで自分が救われると思ったのか

それがどちらだったかは正直わかりません。

しかし、いつもならめんどくさくて行かないはずの病院に最短の日付で予約をしていました。

心療内科に行った結果

診療内科に行くと、最初はアンケートを受けるように言われ、回答していきました。

現在の状況や自分にどういう傾向があるかなどをチェック項目に印をつけていくような形でつけていきました。

そして診察を行い、注意欠如多動症(ADHD)の疑いがあるという診断結果となり、後日改めてIQの検査を受けて診断が出るということになりました。

そして、ついにIQテスト。WAISというテストを受けました。

テスト内容は、図形の問題や言語のテスト、暗算などいろいろなことをやりました。

その結果、知覚推理という数値のみ他より20程低いという結果が出ました。

そこでの結果は、目で見て認識する能力が他と比べて苦手であるということ。

この差は、ADHDの可能性が高いという結果を差し、その結果を踏まえて

私は、注意欠陥多動症(ADHD)であるという診断が出たのでした。

WAISの診断結果

その時私はどのように感じたか

正直なところ私は、安堵に近い感情を抱いていました。

今まで自分が上手くいかなかったのは、自分だけのせいじゃないんだ。

仕方のないことなんだ。

そんな感情を抱いていました。

誰かに私のこの状況を知って欲しい

そんな風に考えて私は自分のこの症状を誰かに話して理解してもらおうと思っていました。

多分その時私は、誰かから

「今まで大変だったね」

そんな風に誰かから共感や赦しを貰いたかったのだと思います。

しかし、今思えば、その行動にそこまで意味はなかったのだと感じています。

正直なところ自分の望んだ回答を、聞いた人が返してくれるとは限らないし、

そして他人からその回答を得たところで、おそらく自分は自分を赦すことができない。

そんな面も含めて自分なんだと認めることが必要だったのだと思います。

処方された薬を飲む日々

診断された後、薬を貰いました。

薬の名前は「アントモキセチン(ストラテラ)」。

正直この薬は副作用もあり、気分が悪くなる薬でした。

この薬を飲むことで、神経伝達物質の働きを良くすることで、

私のような症状を緩和させるというものでした。

それを飲んでいた時は、あまり変化を感じてはいませんでしたが

どうやら症状は改善していたようで、

ケアレスミスなどは減っていたようでした。

しかし、私はその薬を飲むのをやめました

それはある時会社の後輩に言われたことがきっかけでした。

「最近、笑う回数が減って最近怖いです。」

そう言われるようになって自分の変化に気がつきました。

この薬は、本当に必要としている人にとっては素晴らしい薬であると思います。

ただ、私にとってこの薬は自分の良さも消していることに気がつきました。

私の場合は話しかけやすさから、人と人間関係を築くことが得意であったり、

自分からガンガン行動していくことが得意なタイプ。

それらを消してしまっては意味が無いのではないかと気付きました。

持っている障害も特徴を理解すれば自分の強みになる

持っている障害も特徴を理解し、自分と向き合い、どのように力を発揮するべきか理解すればそれも自分の特長であり、強みになると気付きました。

そして弱点もそのような特性があると分かれば、自分の中で対策もできる。

その上で、その弱さや強さも自分なんだと理解すれば

自分そのものであると認めることができる。

たくさん遠回りもしましたが、私はやっと自分と向き合い、

どのように行動するべきかが分かりました。

時間はかかったものの、このように悩んだ時間や、自分と向き合った時間は無駄ではなかった。IQテストを受けたことで自分の得意不得意が科学的に理解できたし、薬を飲んだことで今までの自分の強みを理解することができた。そして、飲むことをやめたことで自分の特性を理解した上で割り切って行動するという覚悟を持つことができた。

私は、薬を飲まないという判断をしましたが、

それが他の人にとって必ずしも正解だとは思いませんし

薬を飲むことで救われている人もたくさんいると思います。

しかし、辛い中でも自分の強さを理解し、前向きに行動こともまた、自分を救うことになるのではと私は考えます。

だからこそ、苦手なことや、弱いと思っていることの中にも光るものがあるかもしれないと前を向いて歩んでいって欲しいと考えます。

ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。

どこまで書くべきか悩んでいた部分もありましたし、

書けなかった部分もあります。

それでもこの文章を読んだ誰かの力になれたら嬉しいと心から思います。

また次回も読んでいただけますと幸いでございます。

やらかし道場 鶴見



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