有機農業技術講習会(BLOF理論)2
【2024年1月27日(土)】
「KOBEオーガニック推進協議会」にて開催いただいた、
有機農業者向けの技術講習会について、
第2回目の内容を振り返ってみた。
第1回目では、
BLOF理論は、
有機栽培で重要となる3つの分野として、
「1に土つくり」
「2にミネラル」
「3にアミノ酸」
をあげられ、
この3つを科学的に考察し、
論理的に営農していく、
と学んだ。
そして、
植物を形成し、
植物の営みのエネルギーともなる、
「炭水化物」
を如何に増やすかが重要、
さらに、
その炭水化物を確保するためには、
光合成、
アミノ酸や水溶性炭水化物の吸収、
が重要と学んだ。
第2回目のテーマは、
「ミネラルの重要性」
ミネラルとは、
植物の生育にとって欠かせない元素のこと。
(炭素、水素、酸素、窒素以外をさす)
多量元素として、
リン(P)
カリウム(K)
カルシウム(Ca)
マグネシウム(Mg)
硫黄(S)
ケイ素(Si)
微量元素として、
鉄(Fe)
マンガン(Mn)
亜鉛(Zn)
銅(Cu)
モリブデン(Mo)
ホウ素(B)
塩素(Cl)
ニッケル(Ni)
ミネラルは、
お野菜の生命維持に不可欠で、
防御能力を高めてくれるようだ。
なので、
各ミネラルのうち、
何かが欠乏してしまうと、
お野菜にもその影響が出てくる、
とのこと。
もともと、
土壌にはしっかりミネラルがあるものの、
連続した耕作などにより、
ミネラルが低下し、
ミネラル欠乏に陥ってしまうことも、
少なくないとのこと。
実際に、
近年、お野菜の中のミネラルは、
少なくなってしまっているようだ。
また、
必要なミネラルが少ないと、
お野菜の成長にとって重要な、
炭水化物の生成が減少してしまうとのこと。
その理由は、
葉緑素の機能が低下するため。
葉緑素は、
アミノ酸が原料になっていることは、
以前学んだ。
さらに、葉緑素には、
窒素以外のミネラルとして、
マグネシウム、
鉄、銅、マンガン、塩素、
が不可欠とのこと。
葉緑素に不可欠な、
ミネラルが不足してしまうと、
葉緑素機能が低下
→光合成能力の低下
→炭水化物生成量の低下
に至ってしまうようだ。
実際に、
ミネラル不足になっているお野菜の、成長段階での特徴について、
その1つを教えていただいた。
それは、
発芽して最初に出てくる、
双葉が元気なこと、
だそうだ。
お野菜は、
新しい葉ができると、
古い葉は新しい葉に、
ミネラルを送ってあげるようだ。
古い葉は、
新しい葉に送ってあげたミネラルを、
根から吸収した分で補うのだが、
土にミネラルが不足していると、
ミネラルは得られずに、
枯れてしまうとのこと。
私の経験では、
双葉が元気であったり、
枯れてしまったり、
両方の経験がある。
そういえば、
苗の段階で枯れてしまったこともある。
各ミネラルには、
様々な作用があるのだが、
大きく分けると、
3つに分類できるとのこと。
(重複あり)
生命維持系ミネラル: Fe、Mn、Cu、Zn
光合成系ミネラル: Mg、Fe、Mn、Cu
防御系ミネラル: Ca、Si、B、Cl、Mn、Cu
生命維持系は、
主に細胞(タンパク質)つくり、
光合成系や防御系は、
植物繊維(セルロース)つくり、
その結果としての、虫からの防御、
に寄与しているとのこと。
講習会では、
それぞれの畑によって、
ミネラルの状況は異なるので、
年一回でも、
土壌分析を実施することを勧められていた。
私もミネラルに関しては、
有機石灰や、天然鉱物由来のミネラルを活用している。
ただし、過剰摂取を避けるために、
非常に少量を施肥している。
しかし、講習会の中では、
必要なミネラルはしっかり補ってあげることが重要と学んだ。
施肥も有機資材で対応できるとのこと。
(もちろん過剰にはしない)
今後、
私も実践の中で、
欠乏症や過剰症の症状がないか、
常にお野菜自体を観察することは、
もちろん、
さらに、
美味しくて、健康なお野菜のために、
土壌分析を実施し、
最適な施肥設計を実施していこうと思った。
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