サントリー美術館【ざわつく日本美術】新たな視点で見る
お久しぶりです。yaoです。
最近自分の中で流行りつつある日本美術について、もっと深く知りたいと思い始めている矢先に出会ったのが、現在サントリー美術館で開催されている「ざわつく日本美術」です。場所は六本木・東京ミッドタウン3,4階。
新しい視点に気づく
この展覧会で1番感動したのが、企画された方々の「視点の与え方のユニークさ」です。自分一人では思いつかないような作品の見方を提示してくれるのです。
例えば「第一章:うらうらする」。
初めの章では、作品の裏側を覗いてみることで、作品へのこだわりや技術を知ることができました。例えば器の裏側。机に置いてある器の底は持ち上げないと見ることができません。ショーケースの中に入っている器は持ち上げることはおろか、触ることだってできません。
しかし、この展示会では、ショーケースの中の器が透明な台に乗せられていて、その下に鏡を敷くことで、器の底面まで見ることができます。
展示会の器は、どうしても「生きた」状態ではない( 食べ物を入れるなどの本来の目的とは違う状態、実際に手に持てない)ので、器本来の魅力を引き出すのも感じ取るのも難しいと感じていました。そんな中「ざわつく日本美術」は、少しでも器の「生きた」状態を感じとらせよう、という意気込みを感じて私は感動しました。
凝視することで気づく
私が印象に残った作品は「第三章:じろじろする」の中の、渡辺始興による「氷室の節供図」です。(こちらに画像あり↓)
この作品は夜を描いたものですが、暗闇を直接描くことなく、人々が手に持っている赤い炎だけで「これは夜の一場面だ」とわかります。さらに、その炎が人々が向かう方向とは逆向きに強くなびいていることから、「この人たちは急いでいるのだ」と分かります。
一つの炎の様子から作品が何を描いたのか読み取ることができる、というのが、私が最近日本絵画が気になっている理由です。見れば見るほど新しい情報が見つかりそうな気がして、気づけば長時間作品の前に立っていて、どんどん引き込まれていくのです。
日本美術って面白いな!と改めて思えた展覧会でした。多分これから出会う美術も(日本美術に限らず)楽しいのだろうな、とホクホクした気持ちでサントリー美術館を後にしました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また美術館に足を運んだ際は感想noteを更新する予定です。
これからもよろしくお願いします。
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随分と更新期間が空いていました。その間にオンライン留学、TOEFL、前期の授業、怒涛のバイト連勤、新たな沼落ちなど...を経てようやくnoteを更新する気分になりました。ちなみに「ざわつく日本美術」は己の衝動に身を任せてアルバイト連勤ど真ん中の午前中に行きました。
次回はSOMPO美術館の「風景画のはじまり」と三菱一号館美術館の「三菱の秘宝展」に行く予定です。