PW#3. 自分の地域を誇りに思える人
こんにちは。プロジェクトウィークレポート第2回です。
第一回は、こちら↓
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この記事は、3月16日(水曜日)に経験したこと学んだことの記録です。
書くというよろこび
プロジェクトウィーク3日目のこの日は、7時に起きて、ブログを書くところから始まりました。
今まで、書こう書こうと思いつつも、なかなか更新できていなかったこのnote。書いていない期間が長すぎて、最初書き出すのは少し苦しかったのですが、一度書き出してみると、やっぱり書くのって楽しいなと。
まだまだ、言葉選びが思うようにできなくて、調子がいいとは決して言えませんが、午前中はずっとブログを書いていました。
田舎を失うのは日本の魅力を失うということ
午後からは、きら星株式会社の代表をしておられる伊藤さんにインタビューをさせていただきました。(noteを書いておられるので、そちらも併せてどうぞ↓)
なぜ地域おこしが必要なのか。人口が少ない片田舎の街の一つや二つがなくなったところで、何か問題があるのか。どうして、地域おこしをしようと思うのか。
この問いに対して、伊藤さんは、もしそこに住む人が選ぶのなら、無くなることもしょうがないと前おいた上で、それでも、
日本の魅力である、文化の多様性がなくなるのはもったいない
といいます。日本は、狭い国土の中に多種多様な文化が混在しています。それは、日本という国の魅力であり、強みともなっています。
そして、それらの多様性は、地方の小さな町が維持しているのです。田舎の小さな町が一つなくなるというのは、その文化の多様性のかけらがなくなってしまうということなのです。
確かにそれは勿体無いし、日本がどんどんつまらない場所になっていってしまうなと感じました。
何のために地域おこしをするのか。これは、私の中でずっと引っかかっていた質問でした。文化の多様性を維持している地方がなくなるのは勿体無いというのは面白いなと思いました。
じゃあ、どうやって田舎の地域を守っていくのか。
田舎の機能を守っていくには、限られた地域の中でローカルな経済を回すことが大切だと伊藤さんはいいます。
外部要因や外的な資源に大きく頼っている地域は、持続可能性が低くなってしまうからです。例えば、湯沢町のような豪雪地帯では、冬が厳しいため、暖を取るためのエネルギーが必要不可欠となります。直近の話でいうと、ウクライナ情勢により、石油資源の価格が高騰しています。これは、生活に直結する話であり、遠い国の情勢で、生活が脅かされる可能性があるということです。
それと同じ理由で、観光産業という一つの分野に頼ることもよくないといいます。現在、湯沢町の産業は、観光業によるものが多くなっています。
昨日の記事でも少し述べましたが、冬季にスキーやスノーボードをしにくる人たちに向けてマンションが立っていたり、観光客向けのレストランがあったりします。
環境産業に頼りすぎたことによる弊害は既に現れています。昨日の記事にも書いた、散髪屋さんの小松さんは、バブル時代は観光産業で人がたくさんいたけれど、ブームが終わると、景気が悪くなり、店もどんどん閉めていってしまったと言っていました。
自分達ではコントロールすることのできない要因によって、生活が大きく左右されてしまうのはあまりいいことではありませんよね。
そのため、伊藤さんは、将来的には、エネルギー・食べ物・人や産業をローカルな経済圏の中で回せるようにしたいと語ります。
このお話には、とても共感しました。もし、地域の中で経済を回すことができれば、自分達の力で守っていくことができます。そこには、雇用も生まれ、田舎を離れる人も少なくなっていくでしょう。
変えるのはあくまで自分たち
私は、伊藤さんにこんな質問をしました。
「地域おこしのために行政にどんなんことを望みますか?」
帰ってきた答えは、
「地域おこしっていうとまず行政を頼ろうとする人が多すぎる。当事者である住民が助け合ってできないと意味ないよ」
というものでした。地域の自治体の役割はあくまでも、最低限のセーフティーネット確保することであって、地域おこしとかいうものは言うなれば追加の仕事なのです。仕事を増やして嫌な顔をされるのはある意味当たり前です。
だからこそ、民間による地道な取り組みが必要だといいます。そしてもうひとつ、地域の外からきたいわゆる「よそもの」が地域に溶け込み、一人の当事者として活動していくにはどうしたらいいのか。
それは、
オープンマインドでいること
が大切だといいます。自分がなぜここにいるのか。自分とはどういう人間なのか。強みも弱みもさらけ出すのが一番です。
しかし、自分がどれだけオープンマインドになって地域に溶け込もうとしても何かを言ってくる人は必ずいます。それに関しては、気にしないのが正解です。なぜなら、全員の声を聞いていたら何もできないからです。
地域おこしをするときに大切なのは、その場所に住んでいる人たちの気持ちです。
地域の人たちは、本当に変えたいとおもっているのか。自分達で変えるしかないからこそ、そこに住んでいる人が帰る気がなければ何も変わりません。危機感を持っていないのは、もしかすると、現状を正確に把握できていないからかもしれません。このまま、地域が消滅してもいいのか?その過程で、暮らしが不便になってしまってもいいのか?しっかりとコミュニケーションを取る必要があります。
地域おこしと教育と
地域おこしを盛り上げる一つのキーワードとして、「教育」があります。
きら星では、長期休み限定で一年に2回、町内外問わず子供たちを集めてキッズキャンプを開催しています。このキャンプでは、湯沢町内の町民全員が先生として子供たちの成長をサポートするそうです。
当たり前のように地域の人が子供と関わることで、子供たちはさまざまな分野に触れることができます。実際に社会で生きる学びを得ることができるんです。
伊藤さんは、学びには、抽象的なものと具体的なものの二つがあるといいます。
抽象的な学びとは、学校で学ぶような理論的な話。それ自体は直接使うことはなかなかないけど、応用すれば色々なところで使えるよという学びです。
それに対して、具体的な学びとは、日々の生活で実際に活きる学びのことです。これは、町の人たちから学べる、具体的なスキルが含まれます。例えば、魚を捌く技術とか、商品を売る技術とか。そういうものが含まれます。
この二つはどちらがより大切でどちらがいらないとかそういうものではなく、お互いがシームレスにつながるべきものだといいます。抽象的な学びを具体的なことに落とし込むことができ、具体的なことを抽象化してまた他のことに活用することができる。
この2つをつなげることができる能力が必要だと言われています。しかし、学校では、専ら、抽象的な学びの方にフォーカスしています。そのため、子供たちの中にはその学びを実社会でどのように活かせばいいか検討もつかなくなってしまっている子もいます。
そんな子供たちに向けて、具体的な学びを提供するという意味で、このプロジェクトは面白いなと感じました。さらに、子供をサポートする町民の方々からしても、子供たちから学ぶこともたくさんあるといいます。この相互作用は、地域を明るくするだろうなと感じます。
そして、ここでポイントなのが、町内だけではなく、町外からも子供たちを募集するということです。
こうして、町外からも子供たちを募集することで、町に関わる「関係人口」というのを増やすことができます。実際に、夏のキッズキャンプを体験したのちに、秋から湯沢町に住み始めたご家族もおられるそうです。教育というのをフックとして活用することで、地域を盛り上げることができるんだなと知りました。
地域おこしと、教育。この組み合わせは、これから考えていくと面白いなと感じました。
地域おこしと教育は組み合わすことで、
田舎に住む子供たちが自分が住む町を誇りに思えるようになる
というのが大事だなと思います。これは、とても大切なことです。自分の住んでいる地域を誇りに思うことができる人が増えれば、その地域の雰囲気は明るくなります。また、地元を離れる人の数も減らすことができると思います。これは、地域を盛り上げる上でとても大切なことだなと思いました。
伊藤さんのインタビューを終えて、自分のノートを一通り整理した後、少し遅めの昼ごはんを食べに、近くのラーメン屋さんへ行きました。
その名も、越後らーめん維新 湯沢本店。
特別ラーメンが好きというわけではないのですが、コシヒカリ麺を使っているという噂を聞きつけ、食べに行きました。
入ってすぐ、券売機で食券を買うタイプのお店。
待っている間に、しっかりと美味しい食べ方を確認。
グラグラと沸騰したまま届く、スープ。ちょっと太めのめん。コシヒカリ入りらしい。見るだけで美味しそう、、、。
ちなみに今回は、越後坦々つけ麺を注文。並もりと大盛りが同じ値段!まぁ、並盛りにしたのですが。
ちゃんとガイドラインの通り、まずは、麺から。その次は、マジックビネガーを足して。間違いなく美味しかったです。(あ、食レポ苦手かもしれません、、、。)
という感じで、お腹を満たした後、きら星baseに帰って、一生懸命キーボードをカタカタ。気がついたら、7500文字になってしまっていたという昨日の記事。自分でも、推敲するのが大変でうんざりしてしまいました。
でも、学んだことをびっしり書いているつもりなので、一回に少しずつでも読んでみてください。
ということで、今日は、こんな感じで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。それでは、また明日。
おまけ。雪の中での暮らし。
高架下集まっている、色々な町の倉庫。おそらく、大雪に潰されないようにするため。人の力ではどうしようもない自然に対して、みんな助け合って生きているんだなと並んでいる倉庫を見て感じました。