人間は愚かだからこそ発展して、これから先もそれによって生き延びるかもしれない。
昔々、そのまたもっともっと昔、あるところにAという男がいた。Aは雷に惹かれていた。雷が落ちると、いつもすぐさま走っていって、何が起きているのかを観察しようとした。周りの人間はそんなAを愚かだと言った。雷のような危険なものに近づくなんて。全然合理的じゃないと言った。ある日、雷が落ちた場所から自然発火がおこった。みんなはおそれ、近づこうとしなかった。でも、Aは違った。いつものように近づき、その火を観察した。Aは火を枝に移し、自分の場所へ持ち帰った。それは、暖かかった。Aは火を絶や