見出し画像

夏草や食人どもが夢の跡

京の京都を食い倒れて、そろそろ帰宅しようとなんとなくデパ地下を歩いていました。お腹がいっぱいで、どんな素敵なお菓子やお惣菜を見ても、心を震わせることはりませんでした。デパ地下の誘惑に勝利したような、どこか誇らしい気持ちになっていました。きょうは息子に内緒のお出かけなので、お土産などを買う必要もありません。

ふと見ると、レタスが108円の特売で山盛りに置いてありました。みずみずしいレタスの緑色が、膨らんだ胃に優しくしてくれそうな気持ちになりました。

「サラダなら食べれそう・・・いや食べたいな。」私のココロの声が、『まだ食べるの!?食べ過ぎやで!!』と突っ込みました。心の迷いを見透かすように、いつもは頼りない京都案内人が、「トマトも美味しそうやで!」と販売員のように私に見せます。

そもそも京都まで来て、デパ地下でレタスを買って帰ることは、どうなのだろうか・・・5秒ほど迷いましたが、レタスの山から1つを取り出し、レジに向かいました。ふと見ると、京都案内人もレタスを手にしていました。二人でニンマリ微笑みながらレタスを揺らして帰りました。

京都での食い倒れのあと、当然ですが、体重が振り切れそうに増えていました。昨日の幸せは夢の向こうへ去り、体重計のメモリをさす数字は、まぎれもない現実。美味しい時間の跡に残ったものは、冷蔵庫の野菜室に鎮座している1個のレタスでした。しばらく野菜中心の食事でで過ごそうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?