1冊の本が、永遠に生き続けていくこと。
某YouTubeの番組で、歴史お話の箇所で亡くなった恩師の本が紹介されていました。
おもわずガッツポーズ!!
先生がお亡くなりになって何年も過ぎました。著作は1冊しかありません。でもこの本は読み継がれているのです。
著者は亡くなっても、本は生き続けているのです。
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初版でこの本を買いました。何年も大切に持ち続けていました。
しかし世の中の全てに絶望したときに、私は子どもの頃から1冊も手放したことのなかった蔵書を処分しました。
同時に先生の復活を諦めたのです。だから著作を一緒に処分したのです。
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理由は先生はまさに生命を削って、この本を執筆していたからです。
病気になったのは、発表後の多忙さが原因だと私は思います。別の友だちは、違う理由だと言いました。
いずれにせよ、すべてのタイミングが悪かったのです。
だから私はこの本を少しだけ憎く思っているのです。
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番組で先生の名前を耳にしたとき、この本が存在する限り、先生は生き続けていくのだと思いました。たとえそれが万人受けするベストセラーではなくとも、一部の人に「いい本だ」と思われていることがとても誇らしかったです。
早速、先生の奥さまにお手紙を書いて、お知らせしようと思います。
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それにしてもたった2年のご指導と、卒業後に数回しかお会いしていない先生に、ここまで恩義を感じている自分が滑稽に思う時があります。
それでも先生との出会いは、私の人生の始まりでした。
自らテーマを見つけて勉強する面白さを教えていただきました。そして野放図に読書をするのではなく、体系付けた読書を指導していただきました。講義ノートは私の宝物です。
この経験が、今の私の基礎、土台になりました。
だからこそ大学院まで、学び続けていくことができました。
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もし叶うなら、先生のように一生に1冊だけ、時代を超えて読み継がれていく本を書いてみたいと思っています。
そんな望みを持つなんて、恥ずかしくて口には出せません。
でもこっそり野望を持っています。
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あの世で、先生に報告できるように、今を一生懸命生きていきます。