ぐちゃぐちゃな心と頭を整えてくれる音色と音楽～リュートを聴いてみよう
年が明けたと思ったら、もう1月下旬。
今年こそは、といくつか目標を掲げたが、スタートから躓いてしまった。
人生の残り時間を意識する年齢になった。
若い時のように、のんびり構えていられない、と焦ってしまう。
焦ると、頭と心はカオス状態で、思考は停滞。目もうつろだ。
紅白を見ながら、B'zとともに、満面の笑顔で「ウルトラ ソウ～ル ハイ！」と拳を上げていた私は何処へ行ってしまったのか……。
「そうだ、音楽を聴いて、心を落ち着かせよう」
私は困ったとき、いつも音楽に助けを求めている。
スタートからつまずいた私を救ってくれる音楽はないか？
ぐちゃぐちゃな心と頭を整えてくれる音楽が、いくつか頭に浮かんで来た。
今回は、リュート奏者つのだたかしさんのアルバム「静かな音楽」に、助けてもらおう。
リュートは、ギターと同じく指で弦を弾いて演奏する。
イスラム圏発祥で、17～18世紀のヨーロッパで愛された楽器だ。
悠久の昔へ誘ってくれるような、素朴で人のぬくもりを感じる音を聴いていると、ざわついていた心と頭が静かになり、呼吸がゆっくりとなる。
リュートの音色は、ぐちゃぐちゃになった心と頭を整えるのに最適だ。
つのだたかしさんは、ドイツのケルン音楽大学でリュートを学び、78歳の現在も第一線で活躍するリュート演奏家。
4年前、NHKの音楽番組でつのださんの演奏を初めて聴いた。
初めてリュートの美しい音色を知った。
そして、絵画を見ているような、光と影を感じる音楽に魅了されたのだ。
「つのだたかし」という名前で、もしかして？ と思われる方も多かろう。
お察しの通り、まんが家のつのだじろうさんは兄、ミュージシャンのつのだ☆ひろさんは弟。つのだブラザーズの一員なのである。
この兄と弟の名前を聞けば、50代後半以上の人は、それぞれに思い出があるだろう。私もしかり。
全国の小中学生を恐怖で震え上がらせた、「恐怖新聞」と「うしろの百太郎」。絵が怖すぎて、コミックスさえも触れないほどビビっていた。
ディスコのチークタイムで「メリー・ジェーン」を踊っているカップルを、嫉妬と羨望で「男と遊ぶために来ているんじゃない、踊りに来ているのよっ」と毒を吐いていた、モテないボディコン・ワンレン女だった黒歴史。
「静かな音楽」とは全く関係ないものの、つのだブラザーズと自分に関連する、懐かしくも恥ずかしい過去を思い出しつつ聴くと、さらに心と頭がほぐれるのである。
2025年。出だしからボロボロだった私は、「静かな音楽」を聴きながら、再始動。聴くたびに、少しずつ、焦りが鎮まり、心が軽くなっていった。
「静かな音楽」の効果は、予想以上であった。
noteの記事が思うようにかけず、3週間以上も四苦八苦していたが、この記事はスーッと数時間で出来上がった。
煮詰まってる記事も、再挑戦しよう。少し、前向きになって来たぞ。
音楽のチカラか？ はたまた、つのだブラザーズのパワーか？
とりあえず、何とか1年、頑張れそうな気がしてきたのだった。
♬ ♬ ♬
「静かな音楽」は、その名のとおり、心を静かにする、美しい音楽が17曲。
リュートだけでなく、マリンバの深い響きや、白昼夢を見てしまいそうなハンマーダルシマーの響きも、心地いい。
あなたのプライベートタイムに、ぜひ聴いてみて下さい。
※YouTubeの概要欄にも、曲目リストがあります。
曲のナンバー横の青い数字をタップすれば、聴きたい曲に飛べます。
「静かな音楽」曲目リスト
01. 雨のミロンガ （つのだたかし）
02. グリーンスリーブス （作者不詳/16世紀：イギリス）
03. ロシニョール （作者不詳/16世紀：イギリス）
04. カラモイレの樹 （つのだたかし）
05. ココ （つのだたかし）
06. レディー・ケアリー （作者不詳/16世紀：イギリス）
07. イタリアーナ （作者不詳/16世紀：イタリア）
08. シチリアーナ （作者不詳/16世紀：イタリア）
09. 白い花 （Ｃ.ネーグリ／16世紀：イタリア）
10. コラショーネ （つのだたかし）
11. 私のヴィエール （G.deコアンシ／12－13世紀：フランス）
12. ダイヤモンドより硬く （G.deマショー／13世紀：フランス）
13. 月とりんご （つのだたかし）
14. コントラブント （Ｂ.モンチーノ／16世紀：イタリア）
15. パヴァーナ （Ｇ.サンス／17世紀：スペイン）
16. ハカラス～カナリオス （Ｇ.サンス／17世紀：スペイン）
17. ガラタ橋から （つのだたかし）
演奏
つのだたかし：リュート（2～4，6～14）バロックギター（1，5，15，16）ラウタ(17)
佐野健二：リュート（3，4，6，12，14，17）
近藤郁夫：ハンマーダルシマー（6，10，17）マリンバ（4）