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【入門編】令和のライブアイドル界隈のカルチャーを紹介する《前編》

ここ最近、ライブアイドル界隈について熱心にディグっています。

ざっくり経緯を話すと、自分のサウナメディアでの活動でアイドルさんをオファーさせて頂き、そのお礼参り的な感じでライブに行ってみたら想像以上に楽曲やパフォーマンスのクオリティが高くて興味を持ったという感じです。

調べれば調べるほど、数え切れないほどのアイドルグループが全国に存在することがわかってきたし、基本的にどこも楽曲のクオリティが高くて、「この中からどうやって売れていけるんだ?」とゾッとするほどの厳しさがあるなと感じます。

そんな所感はさておき、ディグって楽曲を聞き漁ったり単独や対バン形式、フェスなどのライブに足を運んだりした経験から見えてきたことがたくさんあるので、今回は最近のライブアイドル事情を入門者向けに解説していきます

※とはいえ僕自身もビギナーなので、正確でない情報があったらごめんなさい

【前編のもくじ
①ライブアイドルとは?
②特典会って何?
③ライブはどんな感じ?
④お客さんはどんな人たち?
⑤ライブ時のお客さんの振る舞い

①ライブアイドルとは?


ライブアイドルと言われても馴染みがない方が多いと思いますが、要は一般的には「地下アイドル」と呼ばれる方々です。

地下アイドルとは、メディアにはほとんど露出せず、LIVEやイベントなどを中心に活動するアイドル、またそのようなアイドルの活動形態を指す言葉である。古くは「プレアイドル」、近年は「ライブアイドル」とも呼ばれる。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB

僕は地下という表現があまり好きじゃないので、ライブアイドルと表現しています。

「ライブ中心で稼げるの?」と気になるわけですが、結構がっつり稼げているグループが多い印象です(一定の人気を得れば)。少なくともインディーバンド界隈とは異次元なレベルで稼げています。

全国各地に数多くのアイドルグループが存在できているのも、それがあってこそなのでしょう。

その収入源の軸になるコンテンツはもちろん特典会。次はその説明をしましょう。

②特典会って何?

特典会とは、ほぼイコールでチェキ会です。

ツーショットかソロのチェキを撮り、サインやメッセージを書いてもらう間60秒ほどお話するという内容です。

これの相場がだいたい2000円で、1時間くらい行われます。

仮にアイドルグループが5人構成だとしてすごく単純計算してみましょう。1回の所要時間が1分とすると1時間で60回、掛ける5人となり、

一人当たり:2,000円×60回=12万円
グループ全体:12万円×5人=60万円

これぐらいの売り上げが立つわけです。エグいですね。

チェキは恐らく歩合でしょうし、事務所との取り分の比率も所属事務所によって変わるところでしょうから一概には言えませんが、割と多くのアイドルがアイドルというお仕事だけで最低限の生活は成り立つように思います。(悪質な事務所じゃなければ)

ファンとの距離感の近い交流は気遣いも多いでしょうが、それでも男性ではホストや一部人気アイドルでもない限り稼げない手段なので、すごい仕組みだなぁと思います。(日本以外じゃ危なくて成立しないだろうと思いますが)

※ ※ ※

特典会に携わるスタッフもミニマムで、物販担当が1名、チェキ撮影&はがし(※)担当がメンバー数÷2名くらいでやっているところが多いです。
(※はがし:会話中のアイドルとお客さんに終了を伝えて客の入れ替えをする行為)

参加列の最後尾は、お客さん自身がそれを示すプラカードを渡し合って整列が成り立っています。

③ライブはどんな感じ?

さて、先に特典会のことを書きましたが、もちろんライブがあってからの特典会となります。

ライブは何グループか集まって開催されることが多く、そういう場合の出番はだいたい20分か25分のどちらかです。

どのグループも基本的なパッケージは同じで、

登場用SEで登場⇒5,6曲披露⇒挨拶で締め

といった感じです。挨拶時に自己紹介があったり、告知があったり、特典会のアナウンスがあったりしますが、最低限に留めてしっかり持ち時間を守るように振る舞っています

また、バンドと違って楽器のセッティングがないので、前のグループが終わったら即つぎのグループが出てくるのも特徴的だなぁと思います。

※ ※ ※

で、結構僕の周りだと「アイドル=口パク」みたいに思っている人が多いのですが(僕もそうでした)、ライブアイドルは基本的に生歌です。(サビのユニゾン部分とか、コーラスに関しては声が入っている場合がありますが)

正直歌唱力が優れている人はすごく少ないと僕は感じますが、うまくなろうと努力する様を応援するのもアイドルの推し方のひとつなのだと思います。

なお、ダンスについても同様なことが言えて、卓越したダンスを披露するグループはすごく少なく、突出した才能を見せてくれるアイドルはとても希少だと感じます。(結局そこの粗さも推し要素につながるのでしょう)

④お客さんはどんな人たち?

ライブを支えているのは当然お客さん(いわゆるアイドルオタク)ですが、彼らの印象ってどんなでしょうか?

チェックのネルシャツにペンライトを持っているような人をイメージする人も少なくないのではないでしょうか。

実際のところは、そういう人はもう絶滅危惧種です。若いお客さんであればだいたいそれなりに小ざっぱりした身だしなみの方が多い印象です。

ただ、おしゃれかというとそういうわけではなく(ある程度気は使っているけど)、見た目がかっこいいかというとそういうわけでもない人が多いので、クラスでは目立たない人たちっぽいなという印象は正直ぬぐえません。

なお、40代以降のドルオタ歴が長そうなおじさんになればなるほど、外見への意識が薄れているように感じますし、たま~に不衛生な香りを漂わせている方もいらっしゃいます。

※ ※ ※

また、ペンライトについてですが、メジャーアイドルこそ今でもペンライトが主流なような気がしますが、ライブアイドル界隈ではペンライトを使う文化はメジャーではなさそうです。

メンバーごとにイメージカラーが設定されているグループでは今でも使われていますが、そもそもイメージカラーを設定しないグループの方が多めのように思います。(昔と比較してどうなのかはわからないのですが)

⑤ライブ時のお客さんの振る舞い

ライブアイドルのライブにおいて僕が特徴的だなぁと感じたのは主に下記の行為です。

(a)コール
(b)マサイジャンプ
(c)カポエラ風ダンス
(d)リフト

(a)のコールは、歌の途中に合いの手を入れることです。

パンクロックなどでも「オイ!オイ!オイ!」とお客さんが合いの手を入れることがありますが、ライブアイドルの場合は特定の曲に対して特定の掛け声があります

怒号のようにがなっている場合がほとんどなのは、声の大きさでアイドルへの愛を表現してるからかは定かではないですが、ビギナーは結構それにびっくりします。

これ以上の説明は難しいのでぜひ動画で聴いてみてください。

※ ※ ※

(b)のマサイは、マサイ族さながらに高さのある垂直ジャンプを繰り返す行為です。

全体の割合的には1割弱の少数の人がやっていることですが、どの現場にも誰かしらやっています。僕が見たのはみんな若い人ですね。

特典会で自慢げにアイドルにジャンプを披露しているファンもいるので、やはり愛情表現のひとつなのだと思います。

でも後ろにいる人からすると見づらいのであまり好まれる行為ではないように思います。

※ ※ ※

(c)のカポエラ風ダンスは僕が勝手につけたネーミングなのですが、お客さんが少なめな現場とかでやっている人が多いです。

足技中心のダンスで非常にダイナミックなんです。一般的にイメージするヲタ芸ってペンライトをもって上半身を激しく動かす姿かなぁと思うんですが、それはもうオールドスタイルなんですね。

こちらもぜひ動画でどうぞ。

激しすぎてぶつかったりしてケンカになっているのも見たことがあります。

※ ※ ※

(d)のリフトは多くの現場で禁止行為とされていますが、わかりやすく言えば騎馬戦的な感じで仲間を持ち上げてアイドルにアピールする行為です。

色んな表現方法でお客さんたちはライブを盛り上げるんですね。



と、書いていたらもうちょっと書ける内容があるなと思ったのでここで一旦区切ってつづきは後編で紹介します

【後編のもくじ
①楽曲について
②特典会の様子
③人気グループ・いちおしグループ紹介

(後編につづく)

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やのしん@サウナ活動家
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