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京都と京都人とは

・本当はぜんぜん閉鎖的ではない

「京都は閉鎖的で、よその者は受付けない」とよく言われますが、それは大きな誤解だ。
京都は、新しいものや一流品は大好きで、車を例にとると、ベンツやBMW、ポルシェなどがいっぱい走っている。

ただし、中途半端なランクではなく、ベンツならSクラスやAMGのSL、BMなら5や7シリーズ、M系、アルピナ。ポルシェならカイエンやカレラなど、そのブランドでもトップクラスの高級車種に限られる。GTR(俺も乗った)他  カスタム系も、気品がない改造車や暴走系はない。

(高級車BMW8シリーズ京都エディション)

ナンバーは、「品川、横浜、神戸、そして京ナンバー」のみしか、評価しない。その他は、ほぼ、認めないというか、興味がない。だから俺も、横浜の3ナンバーが欲しくて、横浜に住んだことがある。(笑い)

自分もそうだったが、バイクはナナ半、スーツはアルマーニ、シルバーよりゴールド、当時ライターでも、カルティエ、ダンヒル、デュポン、量産品には興味がなく、高くてもハンドメイドのオリジナル。Made in USAは評価が低く、ドイツ製品は高評価。といった具合。

(ドイツ:ゾーリンゲンの包丁)

よそ者がどうのとか、部外者はどうのとかという「地方の閉鎖感」とは全く違い、良いものはいい、2流3流は認めない。
単に本物志向なだけで、一流、一番がとにかく好きなだけなんだ。

また、妥協はしない。中途半端なものは受付けない。
こんな思考が京都人には根強くあり、何でもcome comeはしないから、閉鎖的と誤解されているのだろう。
一番や良品が好きな理由は、後々わかってくる。

好き嫌いが激しい
大阪はうるさく下品で嫌い、神戸・横浜は港町でおしゃれだから好き、東京も首都で今は一番だから23区内だけ好き、都下は嫌い。
京都市は京都府と違う。絶対に一緒には考えない。

・職人と芸の町
京都のものは、何でも一番じゃないと気が済まない。これは、この町の歴史が作ったともいえる。もともと、京都は日本の都で、何百年も天皇がいる中心地だった。

(表紙にも入れた、華やかな西陣織)

それゆえ、そこにあるものや環境はすべて一番じゃないといけないような、空気が流れていたのは確かだ。現に、俺たちも「俺は京都出身だ」って、なんか、いつも偉そうで自慢したいような、気位が高いというか、変なプライドみたいなものが、日本全国、いや海外に行っても、そんな気持ちを常に持っていた(俺だけではないと思う)。

地方の人のように、出身地によって、コンプレックスを持つのと真逆の感覚だ。
そんな、自尊心が京都の職人気質や作品、舞妓や芸者の和芸の世界にも、根付いている。
だから、人にも自分にも妥協はなくうるさい代わりに、誰からも評価の高い、類を見ない一流の作品を意地でも作る。それが、京都の職人と芸人の心意気である。

しかし、昔ながらの伝統や文化に固執して、古いものだけを大事にしているわけではない。
良いものはいいので、色彩やデザインも今風の奇抜なものや、ニューモデルと言われるような、新作も続々と出展されている。
京都駅のデザインも最初は反対もあったが、受け入れた。

町家を和洋折衷で改造したり、和の店舗に西洋柄を入れて、おしゃれにしたり、と、粋なものや、雅なものが大好きだ。
「流行には敏感」で、かなりポテンシャルは高い。

(西陣織とコラボした靴)

カッコいい、センスが良い、おしゃれ、きれい、美しいものが大好きだ。

外部の人がイメージしている「シックで素朴、ワビさびなもの」はむしろ、奈良とか地方都市にある小京都の方が、古い京都のままだ。

・とにかく一番が好き
京都には、誰もが知っている、一流企業がたくさん生まれている。
餃子の王将、ラーメンの天下一品から始まり、佐川急便、任天堂、オムロン、島津製作所、京セラ、ワコール、日本電産、ローム、村田製作所、日本新薬など。
140万人ぐらいの小さな都市に、こんなパワーがある。
これも、一流思考の証である!

(ワコールのブラ:地元高卒女子の就職NO1)

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