木口木版日記:描きたいものは何なのでしょうか

画像1 版木に凹凸があり、まあまあの刷りができるまで1日かかりました。
画像2 背景について引き続き悩みます。黒のままでは無責任か、星空では逃げているか。いや、何だっていいのですが、結局私が描きたいものは何か考えないといけない。そんな小さな絵で一体何を?と言われても、少なくとも私は作者なのだからこの版木に責任がある。起き上がりこぼしのような穴倉に、膝を抱えた小さなひとがいるとしたら、そこにぼんやり光っている命の灯みたいなものを見たいのであり、それを描かなくてはいけないと思うのでした。
画像3 とはいえ、考えあぐねているとくさくさします。で、新しい絵を描き始めました。空想の中ですが、貧しいなりの子、なにも持たず剥き出しの子が一番神様に近いのだということを描きたい気持ちがあります。