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漁師のお宿で大将の料理へのこだわりに感動。

夏休みに家族でいく小さな民宿があるのだが、
そこは魚料理がとても美味い。

漁師さんのご主人が調理をされており、
地魚を中心とした料理がたくさん振舞われます。

超フレッシュなお刺身(アジ、イサキ、イカ、タイ・・・)、
香ばしいサザエのつぼ焼き、
白身がふわふわでご飯がすすむタカベの塩焼き、
いかにも美味そうな煮汁に浸かった赤ムツ、

子供が好きな
ホタテバター、エビフライ、カニグラタン
などなど。

鮑とかキャビアとかの高級食材はないけど、
地元で採れるフツウのお魚がフレッシュで、
フツウの料理がさり気なくとても美味しいのです。

そして、このあいだ子供たちが港で
小さな魚(石鯛の稚魚とか)を数匹釣ったので、
家で料理して食べようとなりました。

そこで、漁師のご主人に5-6センチの小さな魚たちを
美味しく頂くにはどう料理したら良いか、
聞いてみたのです。

そうしたら、丁寧に教えてくれました。

にこやかな表情だったご主人が、
真剣な目つきになって・・・

“この魚のサイズだとね、
そのまま塩コショウだけで揚げるといいよ。”

“唐揚げ粉とかまぶすと焦げちゃうから、
塩コショウだけね。”

(ここから更に鋭い目つきで、手振りまじえて)

“ゆっくり15分くらいかけて揚げるんだよ。
油の温度は160度からはじめて15分くらいかけて
ゆっくりと温度を上げて最後は200度。”

“そうすると、からっと揚がって
骨も鱗も全部食べれるよ。”

とのご説明でした。(温度については私の記憶が曖昧・・・)
何でもない小さな魚の調理ですら、ここまでのこだわりか!
と思いました。

このこだわりというか、真剣度合いが、
お宿のフツウの料理が、どこかしらとても美味しい!
ということにつながっているのか・・・
と秘密が少し分かった気がしました。

田舎の漁師町の小さな民宿で、
普段は小さな船で漁をしている一見フツウのおじさん。

それほど有名でない地方の美しい景色の中に、
プロの仕事ぶりを発揮する人を発見しました。
どんな仕事もこだわって全力でやると一流になるのだな、
と改めて学ばせて頂きました。


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