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日記:季節ごとの陽射し:2024.11.19

ここ数日間、気分が落ち込んでたけど、晴れて、どうにか起き上がれた。なんか月1回のペースで陰鬱になる。そういう体内サイクルなのかな。梅雨みたいな、季節感のある円環。晴れるのは知ってるけど。


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・自分は文面だと無表情とか無口に見えたりするかも。自分で言うのも可笑しいけど、もうちょっと明るいし笑顔は拙いけどちゃんと笑う。実際のところ、そこまで表情豊かでもお喋りでもないけど、そこまで表情が貧しくも寡黙でもない。ただ、もうちょっと明るい雰囲気だと思ってほしい。

伸ばし棒を付けるほどじゃないくらいに、気が緩んだような喋り方で、首元がよれたシャツみたいな語尾をしてる。たぶん、ひらがなみたいなだらしなさ。どうせなら春の陽射しみたいな喋り方がいいな。


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・これから新刊とか映画とかイベントもあって、お金が必要なのに全然ないの寂しい。ここ数ヶ月のバイトは精神的な調子が悪くて土曜か日曜の週1のみだから全然足りない。それに貯金できない派だから本当にやばい。何か夢を追いかけてるわけでもないのに金欠。

それで月収が3分の1くらいになったから制限が重たい。通常の給料の見込みでクレジットの分割もサブスクも登録してたから、今になって過去の負債がものすごく圧迫してる。経営ってこんな感じかな。キャッシュフローとか貸借対照表って大事なんだ。大学で習ったことが実体をもって身に染みた。


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・洗面所のライトが廃病院の廊下みたいな色になってきたから電球を替えた。そしたらもう夏の陽射しみたいに、しんしんと新品の青白さを放つから、毛穴という毛穴が否応なく見えてしまう。白日の下に曝すってこういうことかな。やめてほしい。

自分の顔が好きじゃないから、できるだけ鏡を見ないように生活してるけど、コンタクトをしたり髪を整えたりする時は流石に見ないとだし、きもい、きもい、きもいって思いながら顔を洗って、ニキビや毛穴をBBクリームで非表示にしてる。


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・ようやく冷たい秋風を感じた。これを待ってた。涼しい風じゃなくて、皮膚の表面の水分をティッシュペーパーでがさつに拭き取るような風。これこそ秋の風だもんね。春ほどじゃないけど秋も好きだから嬉しい。ビルの窓に反射した反対側の景色を見たような、解像度を下げてトーンを落とした風景をそこに感じる。それは秋の陽射しのせいで、おかげ。ティッシュで擦るから肌も景色も傷つく。


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・好きな人の言葉が、自分の言葉や話し方に伝染してしまう。語彙のストックが好きな人の言葉で埋まってしまうから、取り出して組み立てる文章が似てくる。その本質は欠いてるけどね。でも似ることは嬉しいけど、その分だけ恐れ多さがあって。尊敬や憧れはあるけど同化したいって願望はあんまりないかも。それが畏怖か諦観か、遠くて見えないけど。

この「好き」に好意と尊敬の、2種類の色があるけど、どちらにしても同じ空気を吸って吐いて、同じ季節を読んで書いて、同じ果物を飲んで食べていることが心底嬉しい。

昨日の書いて消したnoteを読み返したら、遠藤ミチロウさんや友川カズキさんの歌詞みたいなことを書いてた。愚痴みたいな自己嫌悪を打ち殴った、掃いて捨てるような駄文だけど、でたらめでも書いてみると少しフラストレーションが発散する。尊敬する二人とは到底及ばないけど。及ぼうともしてないけど。

戦後の日本と学生運動、テロと火炎瓶を経験したからこそのロック音楽はかっこいい。ブルジョワ階級とかファシズムとか原発反対とか、政治的イデオロギーに興味はなくて、音と歌詞にある、あの時代の光が好き。

ザ・スターリン、頭脳警察、THE TIMERSとか、その後のTHE BLUE HEARTSの、ロックに惹かれる。爆発に見る光がある。


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ザ・スターリンの遠藤ミチロウさん、人間椅子の和嶋慎治さんたち、それと友川カズキさん、はっぴいえんどの大瀧詠一さん、amazarashiの秋田ひろむさん、きのこ帝国の佐藤千亜妃さんとか。

東北出身の方の歌詞は、冬の陽射しが燦燦としていて、雪解けした世界の表面を指でなでて、あかあかした皮膚に水滴が付くのを確かめる、そんな感じがする。春ほどじゃないけど冬も好きだから嬉しい。

東北出身の文豪として太宰治とか寺山修司、宮澤賢治がよく代表に挙げられるけど、本当にそうで。読んでいるとなんとなく空気が乾燥していて、冬のような厳しさを感じる。少なくとも夏の厳しさは感じないな。

ささくれが痛むし、砂漠の細かい砂粒に頬を撫で付けるような、もしくは身体が小さくなってしまいそうな感覚がある。

もしかしたら、自分が春が好きなのは冬の終わりに来る季節だからかも。それなら一等嬉しい。


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・「一等」って副詞を使ってるけど、これって方言なのかな。あんまり文字で見ないし、というか見たことないかも。一等賞とか一等席とかの「一番」の意味じゃなくて、「とても」みたいな意味。「一層」と同じで、順位性よりも順序性とか質量がある。

関西弁で言うところの「ぎょうさん」「ようさん」みたいな。これもあんまり文字で見ないな。けっこうな話し言葉かな。

単純に自分が、文法や語句の使い方を間違えてるだけかも。そんな気がしてきた。



最近聴いてる曲紹介

人と人と人と人/クリープハイプ

赤く滲む気持ち18時
暑い寒いぬるい涼しい
どんな音の風二モマケズ
沈んでまた昇る
今日はどこへ行こうか 人と人と人と人が
まだ出会わないことで生きている街

クリープハイプの新曲。あいかわらず歌詞がいい。全国ツアー行きたいけど、みんな自分とは世界が違う人たちかもって思うとちょっと怖いな。


天使入門/文藝天国

私はいつからか私の人生が、映画のように思えてきたんだ。恋も失敗も全部が材料で、 なんともない毎日の隅に神が宿った。涙を呑んだって、脚本は私だ思いつけばそのままに筆を取ってきた。日毎増えるページ。だけどそれも今日で終わりね。最初で最後だ。ノートを閉じた

曲の間奏にあるセリフ。文藝天国めっちゃいい。もはや、泡泡で洗濯したてのレースのカーテンを庭先に干してる。


パーフェクトライフ/amazarashi

悩みはどうせ消えない
振り回されてばかりの世界の中で
溺れそうにもがきながら
それでも悪くないなって思えるものが

どれだけあったら失敗じゃない? 僕らの人生は
完璧な人になりそこねたよ 何もねえ人生

横浜流星さんも好きって言ってた。歌詞がいい。サビで裏声になるところもいい。今年のツアーで聴けて嬉しかった。不完全だけど完璧な人生。これがベストライフかも。


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鬱は、梅雨が明けるみたいに、陰鬱になっても戻ってこれるのが憎いところだけど、戻ってくるときに見えるものが確かにあるから、いつも救われてる。ありがとうね。思っている以上に。


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最近アイドルグループの曲を聴いてるけど、ME:Iも良いかも。Hi-Fiveは有名だから知ってたけど、オーディション番組出身のグループだったんだ。

日プの意味をようやく知った。おじさんみたいな事を言ってると分かってるけど、日本プロレスではないことしか知らなかった。

詳しいアイドルの定義は知らないけど、元気をもらえれば、それはアイドルだから素敵で好き。


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