明日の糧
ハチカク、黒部にある、とにかく美味しいトンテキの店である。
分厚い柔らかお肉に絶品ソースは皿まで舐めたいというファンも少なくはない。
わたしも皿を舐めたいファンの1人だ。
それが叶う方法がある。テイクアウトできるのである。
パンにつけて食べたり、おかずのみテイクアウトだからご飯にタレを惜しみなくぶっかけたりもいいだろう。
甘さとコクが何とも言えないあのソース、本当に思い出しただけで堪らない!また食べたい。
世の中は菜食主義に向かいつつあるようだが、わたしは昔からお肉とお魚で育った。この二つは譲れない。
父は獣医師だが肉の検査所で働いていたことがあるため、うちの冷凍庫はいつも肉でぱんぱんだった。
牛のタン大きい丸ごと、馬刺し、ミノ、マルチョウ、シマチョウ、大体小さい頃から何でも食べた。更には母の実家である熊本県宇土市松合は漁港の街。日曜は朝市があり、祖母と伯母が河豚、味、鯛、フカ(鮫)に至るまで調理し、食べさせてくれたものだ。肉も魚も新鮮で美味しかった。
この命の食べ物のつながりは私の身体を作ってきてくれた物。大切にしていきたいと思う。有難いことだ。
これからも肉も魚も野菜も食べる。美味しいは力になる。
そう言えばわたしは食べ物の星の下に産まれたそうだ。どのタイミングだったのか忘れたが、ある時占い師にそう言われた。
そしてわたしの本名の漢字には器を作るという意味があるという。これは調べたからほんと。宮廷に器を作る人がいて、その人の漢字に使われたんだって。
器は食べ物を乗せるもの。今陶芸作家なのはもしかすると運命なのかもしれないとたまに思う。
次テイクアウトきてくる時のために、トンテキ用の器も作ってみよう。完全に自己満である。楽しみだな。
ハチカク、ご馳走様でした。また行きます。