異空間とひとりと一匹

引力に引き離された
君と私
まるで太陽と月みたいに
笑顔の君と暗い私
磁石でもなくなれば手が届きそうなのに
どうしてこんなに惹かれあってるのに
光が君の周りにも私の周りにも
いつも巡り続け
君も私も涙を零す
その雫に波紋が生まれ
花開くようにどこまでもどこまでも
呼吸もなにもない世界
君と私二人きり
静寂が保たれ
瞬きでもすれば
瞬く間に反響する
目に見えるものは引力の中心
歪な鍵だけ
その鍵めがけて
矢のように鋭い閃光が貫く
君も驚き目を瞑る
次に目にしたものは紛れもなく
引力が鍵に吸い込まれ
呼吸が生まれ
煌々と輝いている空間
やっと気づけた刹那
二人は頷き
手を伸ばした
もう静寂は訪れない。
繋がる

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