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〈2024年10月〉今月のかっこいい音楽詰め合わせ

 すっかり秋らしい気候になった……とは言い難い2024年10月に聴いた54枚のアルバムの中から、特に好きだと思ったアルバムをご紹介します。人生においてお耳のお供はあればあるだけ良いものですから、この機会にぜひ覗いて聴いてみて下さい。
 また、選んだアルバムの感想の他に、以前関連するエッセイを書いていた場合は一緒にリンクを掲載しています。気が向いたら併せてどうぞ。


Coldplay / Moon Music

 みんな大好きイギリスのロックバンド、前作から3年ぶりのアルバムリリース。本作は、日本ではプラネタリウムでリスニングパーティーが開かれていたとかで、そのロケーションになるのも納得の一枚。宇宙をモチーフにしたのは前作“MUSIC OF THE SPHERES”から引き続きで、月に思いを馳せる時にぴったりの美メロが詰まっています。秋の夜長のお供によさそう。

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Jonah Yano / Jonah Yano & The Heavy Loop

 日本出身カナダ拠点のSSW、2025年1月には来日ツアーを実施する予定とのこと。本作はHelena DelandやClairoもゲスト参加。ジャズ、フォーク、アンビエント、ロックといった雰囲気を感じるアルバムで、ふんわり暖かいけれど飽きが来ません。こちらも秋にぴったりの一枚。

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Finneas / For Cryin’ Out Loud!

 今更「Billie Eilishのお兄さん」なんて説明はいらない、アメリカのプロデューサー/SSW。セルフプロデュースの本作は、秋に聴きたくなる柔らかな聴き心地。一枚通して聴くと、どこか心の中に切なさが残ります。

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Balance and Composure / With You in Spirit

 8年ぶりのアルバムリリースとなるペンシルベニア州出身のロックバンド。音色は結構シリアスな雰囲気だけど、全体的には聴きやすいオルタナティブ・パンク。

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Dawn Richard & Spencer Zahn/ Quiet in a World Full of Noise

 ニューオーリンズのR&BシンガーDawn RichardとマルチインストゥルメンタリストのSpencer Zahnによるコラボ作。ノスタルジックな音色、うっとり聴き入ってしまうメロディライン。しっとりと音楽に浸りたい夜にぴったりのアルバムです。ジャケットのモノクロの景色の雰囲気も音に合ってますね。

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Half Waif / See You at the Maypole

 PINEGROVEのオリジナル・メンバーNANDI ROSEによるソロPJT。一冊の物語を読み解くような聴き心地。小鳥の音色で始まり、大地を思わせる広大な楽曲もあり、ポップスもあり、最後には幻のように消えてしまう……。美しい一枚です。

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Leon Bridges / Leon

 米テキサス州出身のソウル・R&B シンガー。本作の楽曲には全てMVがあって、全部通して見ると彼のルーツをたどる旅に一緒に出ているような気持ちになれます。じんわり心に染み入るボーカルがいいです。

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Dios / ガソリン EP

 “ぼくのりりっくのぼうよみ”名義で活躍していたたなかがボーカルを務める3人組。三者三様の超絶技巧を用いた音楽を毎回聴かせてくれるバンドで、本作では新たな一面を見せつつも彼ららしい音色が聴けました。

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Office Culture / Enough

 ニューヨーク拠点のインディー・ロック・バンドで、元Big ThiefのJason Burgerもドラム・ドラムプログラミングで参加。幻想的なメロディラインや、多国籍な雰囲気のある音色、王道な美メロなど彼らの強みがぎゅっと詰まっているアルバム。それなのに、ドヤ顔と言うよりはさりげなく音を聴かせてくれる感じがしていいです。肩ひじ張らない朝焼けみたいな感じがします。

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Mumrunner / Cat State (シングル)

 フィンランドのシューゲイザー・バンド。もう……私は……2020年にリリースされた”Valeriana”から彼らの音楽が大好きで大好きで……。インスタで彼らがライブ活動をしているのを見つつ、新譜リリースをずっと待っていたので、シングルが公開されると知った時は天にも昇る気持ちでした。
 みんな大好き“シュレディンガーの猫”にインスパイアされて作成されたこちらの曲は、2025年リリースのアルバムからの先行リリース。相変わらずの、隙間なくぎっしり敷き詰められた音と淡いメロディラインが本当に……ありがとう……。生きねば……。

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Chinese American Bear / Wah!!!

 シアトル拠点、BRYCE BARSTENとANNE TONGの米中夫婦によるデュオ。本作はデビューアルバムで、MOSHI MOSHI RECORDSからのリリース。肩ひじ張らずにリラックスして聴ける楽しいポップ・サイケ、Lofi、ガレージ、ファンクを感じる一枚です。

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[.que] / Melodious

 日本のアンビエント・ミュージック愛好家にはお馴染み、徳島県出身のミュージシャン、柿本直のソロ・プロジェクト。本作はピアノがメインのアルバムで、柔らかく光る癒しの41分間が味わえます。
 YouTubeでフル音源は聴けるのですが、CDは紙製の引き出し型ジャケットの特別仕様&アートワークを手掛けたのはドローイングと布作品を手掛ける清原遥が担当したというこだわり。そちらも一緒に楽しみたいですね。

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Soccer Mommy / Evergreen

 アメリカのSSW、Sophie Allisonによるソロプロジェクト、4th。プロデュースはBen H. Allen(Deerhunter, Animal Collective, Belle and Sebastianも担当)だとか。
 淡いベッドルーム・ポップの近しい距離感は残しつつ、管弦楽やどこかロックテイストなアコギの音が聴こえてきて、彼女の世界がいい意味でとても広がっているように感じました。

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 秋に出るアルバムって、ちゃんと秋にぴったりなものが多いんですね。色々と聴きながら心が躍りました。来月からもいい音楽を楽しみに生きていきましょ。


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先月聴いたアルバムはこちら。

矢向の 2024年上半期ベストアルバム10選+α #AOTY2024 はこちら。

その他、月や年単位でのおすすめ音楽記事はこちらをどうぞ。

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© 2024 Aki Yamukai


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矢向 亜紀 / やむかい あき
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