〈2024年9月〉今月のかっこいい音楽詰め合わせ
2024年9月はLinkin Parkの新体制とアルバムリリースが発表されたり、新音楽フェス「ロッキング・オン ソニック(rockin'on sonic)」の出演者第二弾が発表されたり、Oasisの再結成ワールドツアーに日本が含まれていると報道があったり、音楽が色々と盛り上がりましたね。
こんな9月に聴いた71枚のアルバムの中から、特に好きだと思ったアルバムをご紹介します。人生においてお耳のお供はあればあるだけ良いものですから、この機会にぜひ覗いて聴いてみて下さい。
また、選んだアルバムの感想の他に、以前関連するエッセイを書いていた場合は一緒にリンクを掲載しています。気が向いたら併せてどうぞ。
Nala Sinephro / Endlessness
前作“Space 1.8”が絶賛されたカリブ系ベルギー人の作曲家。前作同様、アンビエント・ジャズではあるんだけど宇宙とか空間とかを感じるSFチックな仕上がりなのが面白い。ジャケも好きです。
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Nilüfer Yanya / My Method Actor
2022年リリースの"PAINLESS"で心を奪われて以来、ずっと好きなロンドン出身のSSW。本作はみんな大好きなレーベルNinja Tuneに移籍後初のアルバムリリースだとか。"PAINLESS"の頃のバチバチなビートを決めて来る雰囲気とは違う、緩いけれどだらしなくないリラックスした音色が印象的。彼女の歌い方ってどこか普通に話してる時の声みたいな雰囲気で、そこがまたかっこいいです。
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Julie Dawson / Bottom Of The Pool
2024年1月にフルレングスのアルバムをリリースしたアイルランドのオルタナロック・バンド、NewdadのボーカルJulie Dawsonがリリースしたソロアルバム。Newdadの音楽に通じる美しい音色のロックが聴けて嬉しいです。
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Ginger Root / SHINBANGUMI
南カリフォルニア出身のCameron Lewによる4年振り3枚目のアルバム、2024年9月からGhostly International所属になったのもおめでたいことです。今までも明るくレトロなシンセポップを鳴らしていた彼が、このアルバムでより大きく飛躍したように感じました。
また、本作のMVは日本のポップカルチャーに影響を受けた彼らしく“1987年の日本のテレビ局”が舞台になったストーリーになっていてそちらも必見。
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Jamie xx / In Waves
だいっっすきなイギリスのバンド、The xxでDJを務める彼の9年ぶりのソロアルバム。本作にはThe xxの2人も参加していて、色んなインタビューを読むと「普通によく遊ぶし一緒に音楽も作っている」というファンには嬉しい話をしていてホッとします。
Jamie xxのダンスミュージックは、この手の音楽に慣れ始めたばかりの私にはありがたい暖かさと楽しさ、かっこよさを感じます。高度なテクニックを振りかざして人を置いて行くのではなく、皆を巻き込んでいく雰囲気がいい。The xxのメンバーの他に、The Avalanches、John Glacier、Panda Bearといった豪華なゲストが居るけれど、その本質は変わらないのが嬉しいアルバムです。
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Hippo Campus / Flood
2024年11月に来日公演が決まったことでもお馴染み、高校の同級生同士で2013年に結成されたバンド。ちょっと内向的な雰囲気があるインディー・ロックで、どこか親しみを覚える音が多い印象がありました。
始めて聴いたアルバム”Bambi”、そして"LP3"や"Wasteland"と比べると、どこか大人びた哀愁を感じました。なんでも、バンドメンバーにとって大事な友人が亡くなったとのことで、悲しい経験を踏まえて今の音になっているようです。それでも彼らが復活してくれたことが嬉しいです。また音を鳴らしてくれてありがとう…。
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Joan as Police Woman / Lemons, Limes and Orchids
ひえ~、このアルバム好き……。メイン州出身、ニューヨーク拠点のオルタナティヴ・ソウル・シンガー。R&B/ソウルのグルーヴと、スモーキーで穏やかなアルトの声が最高にいい塩梅です。秋から冬にかけての涼しさを感じる季節に、(体質的に私には出来ませんが)濃い目のお酒を飲みながら聴くのに似合いそうな一枚。
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Katy J Pearson / Someday, Now
あ~、このアルバムも好きだ……。イギリス出身のソロシンガー、3rd。元はドリームポップ・デュオで活動していたとかで、本作もその雰囲気は残っています。リラックスしていて、かつ癖もある彼女の歌声は、すぐそばで友達の独り言を聴いている時間みたいで心地いいです。
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Tasha / All This and So Much More
アメリカ・シカゴのSSW、3年ぶりのリリース。かなり好きな歌声で聴き入ってしまいました。トニー賞にノミネートされたブロードウェイミュージカル『イリノイ』(Sufjan Stevensの『Illinois』の舞台化作品)にも出演したことがある多才な人。穏やかで柔らかな声、インディー・フォーク寄りなメロディラインの相性が素晴らしいです。もっと聴きたい……。
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DJ Swagger / Chemistry Foreverever
ドイツのDJらしいけどあまり情報が多くなさそうな人。前作は2024年3月リリースの"Chemistry Forever"とのことなので、割と早いスパンで本作はリリースされたみたいですね。
1曲目から好きだと察した、夜向きのエレクトロニカ。アンビエント寄りな曲もあれば、ビートがしっかりしてる曲もあって、聴いている間ずっと「これはかっこいいな……」というときめきが止まりませんでした。聴けてよかった……!
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GRAZER / I Always Follow
コロナ禍真っ只中の2020年にメルボルンで結成されたデュオ。心地よいノスタルジックな浮遊感はもちろん、どことなく危なっかしさのあるドリーム・ポップがかなり好みでした。この手の音楽の割に、ギターがロックンロールしてる印象。
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Kate Bollinger / Songs From a Thousand Frames of Mind
バージニア州出身、現在はLA拠点のSSW。これまでにも素晴らしいEPを何作かリリースしてますが、デビューアルバムは本作になるのだとか。デビューとは思えない成熟は、今までの活動があるからでしょうね。60年代のポップ、ロック、フォークソングに影響を受けた、ノスタルジックで淡く柔らかい音色がこれからの季節にぴったり。
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Ezra Collective / Dance, No One’s Watching
2023年にジャズ・アクトとして初めてマーキュリー賞を受賞した、ロンドン拠点のジャズ・クインテット。ある夜の始まりから夜明けまでを描いた、ジャズによるダンスへの頌歌。ジャケットの写真のようなちょっとレトロなダンスホールで踊りたくなるようなアルバムで、ぜひ最初から最後まで通して聴いて欲しい一枚です。夜明けを迎えた時のちょっとした寂しさ、心地いい疲労感、朝焼けの美しさが心に染みます。
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Eli & Fur / Dreamscapes
ロンドン出身のハウス DJ/プロデューサーのデュオ。夜が始まり明けるまでの時間を、かっこいいエレクトロニカと一緒に過ごしたい人にはこちらのアルバムがおすすめ。夜のためのアルバムだけど"内省的な瞬間のための曲"も入っているとのことで、どちらかと言えばアンビエント・エレクトロニカ寄りな音が多いのが嬉しい。二人の淡い歌声との相性も最高。
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いよいよ季節は秋。音楽を楽しむのによい気候(になるはず)です。来月からもいい音楽を楽しみに生きていきましょ。
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先月聴いたアルバムはこちら。
矢向の 2024年上半期ベストアルバム10選+α #AOTY2024 はこちら。
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