【見てない人向け】平家物語をどうしても布教したい
1.今まで見たアニメの中で5本の指に入る
僕は本当に小さい頃から結構アニメを見る事が多くて、ディズニーとかジブリとかで育ってきたような人間なんだけど、そのまま成長してアニメ100作ぐらい見てきた中で、こんなに儚くて悲しくて美しい作品は初めて見ました。
マジで今まで見たアニメの中で5本の指に入るぐらいに最高でした。
察しの通り平家物語は衰退の一途を辿る運命の話なんだけど、結末は分かりきってるからこそ凄い痺れる作品です!!!!
原作の平家物語を忠実に描きながらも、びわと言う異質の存在をあたかも本当に実在したかの様に物語に溶け込ませてるのが凄い!
本当にオススメ!!!!!!!!
こんな素敵な作品を、作品をと言うよりも
もはや、平家一門の一生を沢山の人に知って欲しい思いで、note書いてみようと思います!
で、
この作品の良さをどう伝えたらいいんだろう?
なぜこんな感動したんだろう?
と考えた時に、
"回を重ねるごとに平家一門が愛おしいと思うほど
この作品に没入できる"
が個人的にこの作品の叙情詩的な良さであり、感動した1番の理由になるのかなって思いました。
登場人物全員、現代の人と本当に同じただの苦悩に揉まれ成長する人間なんですよ。
共感できるが故に、結末がわかっているから悲しい
ただ、その感情に至るまで話数を進めるのがなかなかしんどくて、あまり見てる人がいないのかなぁと思ったので、
手をつけにくい要因を挙げて自分なりに思う事や作品の良さを伝えて、なるべく手をつけやすいようになる人が1人でもいてくれたいいなぁと言うのを書いていこうと思います。
ネタバレは避けてます!!!!
2.手を出しづらい理由と手を出して欲しい理由
2-1.歴史の事前知識が必要そう
僕の場合は歴史の事前知識に関して、
中学の頃に暗唱した覚えと、弓の名手が扇を射てたなぁぐらいで歴史の知識はあまりなかったけれど、
歴史の知識はなくても見れると思いました!
しかし、
平家の家系図をなんとなく知っとく必要がある!
と思いました!
家系図は2-3で説明します!
加えて、知らない表現出てきたり、琵琶で語ってる時に知らない単語が聞き取れないことがあるけど、物語の全貌はまず問題なく理解できる
あと、演出として、この作品の面白いところでもあるんだけど、
例えば、ある人が幽閉されたりするシーンを例に挙げると、
幽閉する→幽閉中のシーン→幽閉終わりではなく、
幽閉する→場面切り替わり→幽閉終わり
って言う風に○○○中のシーンをあえて飛ばしたりする事がかなり多くて、
その○○○中ってところやその時の心情を花だったり、光の演出だったり、火の演出だったりで魅せてくるのがマジで最高✨なんだけど、
(魅せずに言葉で終わる場合もあるけど)
心情をこんなふうに、花一つで意味合いを持たせてくるシーンがめちゃくちゃある。ものすごい素敵。けど、聲の形もそうやったけど、花言葉を知らないとわからないから、大体考察の人に頼りっぱなし笑
でも、あくまで花で補完してるだけやから、
花言葉わからんくても大丈夫!
急な場面展開についていけたら問題なし!
まとめると、
登場人物の名前を覚えてない間は何があったのか分かりにくいところはある!
だから、個人的には家系図を覚えてくれたら1話から問題なく見れるかな!って思います!
2-2.絵が苦手で見る気にならない
これは本当に勿体ないと思う!!
たしかに、線が細くて、浮世絵と現代の絵の融和って感じで、若干の抵抗があるのわかるんだけど、
・このアニメは本当に細部が丁寧!!!
例えばこのシーンとか、水位が上がった場合の鳥居の柱の汚れだったりとか、
平家物語、しばしば、人の眼がアップにされたりする事があるんだけど、その度毎回思うのが
眉毛、まつ毛の書き方のリアルさ
普通、アニメとか漫画の登場人物ってあくまでキャラクターであって架空だから眉毛とか線で描いたりするんだけど、平家物語はわざと
眉毛一本一本をしかも若干の無造作で描いてるのが凄い、普通こう言うの気持ち悪い印象与えるから描かんイメージだけど、こうする事でより人間味を視覚からでも勝手にインプットされてる気がする
あと、眼の事でもう一つ言いたいのは
そこまで眼がアップにされてるわけでも無いのに、動揺した時に眼が泳いでたり、眉間に皺が一瞬寄ったりする表情へのこだわりが本当にすごい
あと、個人的にこれも不思議なんだけど、
アニメ見てる分には全てに細部が宿ってる感じがするんだけど、実際にちゃんとよく見ると
建物がどれもこれもかなり真っ直ぐな印象がある
絵が真っ直ぐすぎると機械的な印象を与えてリアル感が薄れるんだけど、
平家物語はなぜか真っ直ぐでいて暖かみを感じるからどの建物もリアルに感じるのが凄いなぁと思う
・アングル構成が天才的すぎる!!!
それに加えてマジでアングルやカメラワークが天才的すぎるから、もう画面に釘付け!
どのシーン見ても、絵画にできるなって思う
ここの重盛(左)と清盛(右)の対立のシーンとかめっちゃ好き、この辺のbgmマジで最高なんやけど
この対立を真ん中の柱がある事で視覚的にすぐわかるようにしている構図が最高!ってなる
あと若干下からのアングルで2人の存在を大きく立たせてるのも最高
めっちゃ幻想的!
この徳子が子を守ると決意して光の方を向いているけれど、後ろには闇が忍び寄っていて
物語の結末がわかってる視聴者からすると、これから先に起こる出来事への漫然とした不安に襲われる
こう言う光の演出とかへのこだわりもほんと凄い
そんな感じで、絵柄に抵抗があっても
ディテールのこだわりや、魅せ方が本当に上手やから鬼滅みたいな派手な戦闘シーンはないものの、絶対見ててつまらないと思うことはないはず!
2-3.登場人物、誰が誰かわからない
見てるとわかってくるんだけど、最初は名前だけ言われて誰や!ってなる事があった😓
けど、彼らのことを知れば知るほど、
もう間違いなく平家物語の沼にハマる。
この家系図が頭にちょっとあると絶対問題なく見れる!
公式サイトから拝借してるだけなんやけど、
まず、絶対的に抑えないといけないのは
琵琶法師 びわ(主人公)
太政大臣(総理大臣的な) 平清盛
清盛の長男 平重盛
清盛の長女 平徳子
法皇(出家した上皇) 後白河法皇
徳子と結婚 高倉天皇
あと重盛の3人の子供
この人達をとりあえず把握したかなあかん気がする!
他のキャラは後編に出てくるからその時はもう勝手にスイスイ覚えれる
加えてこの時代の勢力図は
武士(平家)vs天皇vs僧侶の3つが力を持っているって言うことを覚えておくことと、
平家物語の序盤の展開は、
平清盛(武士) vs 後白河法皇(貴族)
って言うのを覚えておかないとわかんにくい!
徳子と高倉天皇は結婚してるんだけど、
それはあくまで清盛は自分の産まれてくる孫が天皇になって権力をより得ることを目的としていて、それに対して後白河法皇は平家の武力に頼って朝廷を護りたいって言う互いに損得勘定での付き合いになってる。
仲悪いくせに仲良くしてるから最初ちょっとわかりにくいかも?
こんなバチバチやのに割と清盛と後白河法皇は心根が似通ってるところがあってこの2人の関係も個人的にめっちゃ好き。
1人ずつ紹介していきます!
びわ(cv.悠木碧)
物語の主人公。青い右目で未来を見る事ができる。
この子の存在はアニメオリジナルなんだけど、
設定があまりに天才すぎる!!!!
未来が見える琵琶法師を主人公にしたことで何がメリットがあるかって言うと、
我々視聴者は既に事の結末は容易に想像できるのに対して、平家の一門はただ懸命にイマを生きてると言う温度差のギャップを
"未来が見える"と言う能力を与える事で、温度差を統一して、びわを通して視聴者はこの平家物語を見ると言う構造が出来上がる神設定
あと、やっぱりこの子のおかげでこの作品自体が琵琶法師となってるのがもう、もう…
あと、悠木碧さんの琵琶で語るシーンが何回もあるんだけど、ほんまに凄い
子供に対しての声色や、叫び声とか全部全部に迫真的な演技が組み込まれててマジで凄い
平清盛 たいらのきよもり (cv.玄田哲章)
「面白かろう?」が口癖。
出家してる割に野心に満ち満ちてる。
最初の頃は、清盛いいい💢💢💢ってなってたけど、途中とか、怖いのに可愛いって言うめっちゃ憎めないキャラ。
平家にヘイトが集まる大体の原因は清盛。
玄田さん活き活きとしてたわ。
平重盛 たいらのしげもり (cv.櫻井孝宏)
びわのように左目に力があり、重盛の場合は亡者が見える。
圧倒的な苦労人。清盛と後白河法皇の板挟みで大体頭を悩めてる。圧倒的な人格者。推せる。
重盛を好きになったら、平家物語は絶対最後まで駆け抜けれる!
櫻井さんの声がめちゃくちゃ良すぎる
平徳子 たいらのとくこ (cv.早見沙織)
賢く芯の強い女性。
平家物語の後半はもはやこの人が主人公。
彼女の覚悟や思いや悩みや赦しは想像を絶する。
平家と天皇の繋がりになってる分、心労も多いし、物語のキーパーソン。この人は無限に語れる。
早見沙織さんと徳子の雰囲気あいすぎる。
p.s 時子(ときこ)と徳子を混同しないように!
後白河法皇 ごしらかわほうおう (cv.千葉繁)
高倉天皇に位を授け、法皇となっている。
清盛のことはよく思ってない。
今様(いまよう)と言う当時流行った歌が大好き。
マジでお茶目なおじさん、可愛い。
けど、清盛と同じぐらいの野心を持った人。
千葉さん(ワンピースのバギーの声の人)
がめっちゃはちゃけてるからなお好き笑
高倉天皇 たかくらてんのう (cv.西山宏太朗)
徳子の旦那。物語の最初はかなり子供で登場してたけど、話数重ねると急激に大人になってびっくり。
徳子との結婚は当然政略結婚だったため、そこに愛はあったのか…という感じやけど、是非それをアニメ見て確かめてほしい。
西山さん、平家物語の声優インタビューで大御所に囲まれて大変そうやった笑 優しい声。
次からは重盛の子供。
彼らは物語を重ねる上で年齢的にも精神的にもめちゃくちゃ成長する!!
彼らの心情や苦悩にあてられながら見るのが平家物語と言っても過言ではない。
平維盛 たいらのこれもり (cv.入野自由)
重盛の長男。子供の時から優しい性格で怖がり。
大人になっても優しい性格。
完璧人間の重盛の長男っていうプレッシャーが絶対あったんやと思う。
維盛の後半の心境も想像するだけで、心が痛い。
入野さんの、優しくて脆い様な声の出し方はほんまに素敵。維盛は入野さんしか演じれん。
平資盛 たいらのすけもり (cv.岡本信彦)
重盛の次男。守りたいこの笑顔。
子供の頃はマジで生意気なガキンチョ。
なのに、成長した彼は達観して心が強い。
たぶん、長男の優しいが臆病者な性格と三男のちょっと世間知らずな姿を見て自分がしっかりしなきゃって思ったんやと思う。推せる。
お調子者だけど、周りに気を遣える存在。
岡本さんのちょっとダミ声感ありながらも、緩急のある演技が最高。
平清経 たいらのきよつね (cv.花江夏樹)
炭治郎は長男だが、清盛は三男。
長男じゃないから、我慢できない。
人懐っこい優しい子。守りたいこの笑顔。
明らかに、兄たちの背中を見て育ってきてる感がすごくて、めっちゃキャラクターがたってるなぁと思う。
花江さんの声だなぁじゃなくて、清経の声だなぁってなる。
p.s.清経って名前、清盛と義経が被って覚えにくかった笑
あと、宗盛(むねもり)も知盛(とももり)も重衡(しげひら)もめちゃくちゃ性格が粒立ってて最高やけど、出てくるのは後編やし、その頃はもう簡単に覚えれるからこの人らの説明はなし!
個人的にこの3人だと知盛が好き!!
こうやってキャラあげてく中でやっぱり、改めて思うのは声優がすごい豪華!!!!
すごい声優さんがすごい作品と掛け合わさって迫真の演技してくるからマジでそれだけで必見の価値ある!
3.まとめ
あと個人的に好きなところの話もしたいけど
長くなってしまうからこの辺で終わり!
長々と拙い文章をだらだらと書いてあっただけやけど、最後まで見てくださった人がいたら本当にありがとうございます!!!
滅びの美学である平家物語をびわの眼を通して、
彼ら平家一門の一生を是非ともにしてほしい!
彼らの生きた証を、彼らの光ったときを知る
そうしてこの平家物語は完成する作品です!!